今朝6時、居間の窓を開け放ち、外気を胸一杯に吸い込みながら、ふと何かが変わっていることに気づいた。
太陽光線から灼熱感が失せ、光の入射角が低くなっている。そのせいだろう、草木の枝葉や住宅の瓦の陰影が濃く感じられる。
気がつけば、あれほど耳を聾するばかりに喧しかったセミの声も遠のき、微かに聞こえる程度。セミの初鳴きに始まった今年の夏も、幕を下ろそうとしている。
この時期になると、何故かかつてのハリウッド映画「九月になれば」(1960年)の主題曲が、頭の中のターンテーブルで自動的に回り始める。60年もこれを繰り返して来た。
作曲者のボビー・ダーリンは才能豊かな歌手で作曲家でもあったが、惜しくも37歳で亡くなった。短い生涯だったが楽曲は多く、出演した映画もある。早世した人は同時代の人がいる限り輝きを失わない。
この曲は、チェット・アトキンスがギターでカヴァーしたり、ビリー・ヴォーン楽団やベンチャーズも演奏しているが、やはりオリジナルのボビー・ダーリン楽団の演奏が懐かしく好ましい。
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