待ってました、待望の第三弾!
と言いたいところだが、昨年「まほろ駅前多田便利軒」の映画から魅了された多田と押しかけ居候行天コンビの物語は、すでに週刊文春で第三弾の連載が終わっていたのだった。
それはともかく、今回もゆるーい新年から始まった。
冒頭からすぽんとその春霞のような空気に浸ってしまうのが、この作品の不思議な魅力だ。
常識人多田と相変わらずマイペースな行天との三年目の正月にルルとハイシーが乱入、マッチ売りの少女談義中に、電話が鳴った。
「山城町の岡だ!」
うわははは。
やっぱりきました、正月恒例、岡さんからの依頼が。
「怖いもんなんかあるのか?」
「あるよ。記憶」
行天の過去の切なさにじわっと涙し、ある時は、くすくす、ははは、わはははと大爆笑、分厚いと思っていたのを一気に、そして終わるのが残念な気持ちで読了。
読んだらきっとはまる多田便利軒。間違いない!
「まあ、どうにかなるって」
待望第四弾・・・バージョンアップで、はないかな。
「まほろ駅前狂騒曲」 三浦 しをん
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