【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(25)】☜左クリックで開く
「所得」と「供給」は、「国民総所得」と「国民総生産」に言い換えることが出来る。更に、「国民総所得」=「国民総生産」であるから、
所得Y=消費C+貯蓄Sは常に成り立つ。
供給Y=消費C+投資Iは需要と供給が均衡して居れば成り立つ。
需要と供給の均衡がとれているとすると、
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消費C+貯蓄S=消費C+投資I
(所得)=(供給)
↓
貯蓄S=投資I
☝
需要と供給が均衡して居る時は、常に「貯蓄S=投資I」に成るということを意味する。
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「貯蓄S=投資I」に成って居ることが、「財政市場」に於いて均衡(需給の均衡)が成立する為の条件と成る。
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国民所得が均衡水準に在る為には、国全体として「貯蓄される額=投資に使われる額」が成立して無ければ成らない。この関係をグラフで表わしたものが、投資I-貯蓄S曲線⇒IS曲線である。
国民所得Yと利子率r: 変数としてとり、
S(Y,r)=I(Y,r)
SやIの値は、Yやrの値によって変化するという意味。
下のIS曲線は、貯蓄Sと投資Iの値が均衡する時の所得Iと利子率rの値の組み合わせの点を繋いで曲線に表したものである。換言すれば、貯蓄Sが投資Iに総て回された時の所得と利子率の値の組み合わせを結んで描いた線がIS曲線である。
結果として、👇図のようIS曲線が、右下がりに描かれことを説明する。
例えば、利子率が下がる→企業は金を借り易くなり、投資し易く成るので、投資Iが増える→「S=I」の関係に成るには貯蓄Sも増えて居ることに成る→貯蓄Sが増えるには、先ず所得Yが増えて無ければ成らず(給料が増え無ければ、貯蓄額は増え無い)、
✱ 「貯蓄Sも増えて居ることに成る」というのは、「『S=I』の関係の関係を維持する為」には、ということであって、現実には「S」が増え無いこともある。大事なことは、其の時は「S=I」の関係に成って無いということである。
結局、「利子率rが低下したときYが増え無いと均衡に成ら無い」と成るから、IS曲線は右下がりと成る。
逆の場合、国民所得Yが増加したときの利子率rは如何成るか?
所得Yが増えれば消費Sも貯蓄Cも増える。
「S=I」と成るには貯蓄Sが増えた分だけ投資Iも増え、更に投資Iが増えた分だけ利子率rも低下し無ければ成らない→結果として、「Yが増加すると、利子率rが下がら無いと『S=I』の均衡が保て無い。」☜IS曲線は右下がりと成る。
「IS曲線は『利子率rが下がったら、必ず国民生産が増える』という因果関係を示しているものでは無い」ということをもう一度確認して置くべき。☜IS曲線は「財市場が均衡する(商品の需要と供給が均衡する)rとYの組み合わせ」を示しているだけである。
✱ 利子率rが下がったら、必ず国民生産が増える』という因果関係を示しているもの」とした場合、
「利子率 rが下がったら、其の分と投資 I増える」☜此れは間違い無い。
☝が成立てば、「必ず、所得が増える」とは限ら無い。投資が増えても、何れ位国民所得が増えるかは分から無い。何故ならば、其の投資Iの増加が、所得Yの増加に与える影響力を知る術は無いからである👉「rが動いた時、Yは絶対均衡水準に落ち着く」ということに成って仕舞うので可笑しいのだ。
従って、
「IS曲線は『財政市場を均衡させる為には、』rとYは『如何なる組み合わせに成ってなければ行け無いか』を示しているだけのものである。」ということである。此処は確り押さえて置くべきである。
つづく
※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。
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