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『』谷田川惣氏ツイート
『南京で日本軍が一般民衆を大量殺戮するなどあり得ないことだが、敵軍の捕虜はかなりの人数を殺害した可能性はある。保守系の研究者はあまりそこを語らない。そこに言及しているのは秦郁彦氏と亡くなられた中村粲氏ぐらいかな。』
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「」南京渋多氏ツイート
「もう一度、申し述べておきますが、敵軍の捕虜殺害について、不当か不法を述べる際は、個々のケースを摘出して、検討されることを要望しますな。コメントはそれからでも遅くはないかと考えます。」
『南京攻略戦の際の捕虜殺害は個々のケースではないのですか?』
「南京攻略戦後の誰に対するどの部隊のどの行動かと言う事が重要と考えますがね。例えば、この下関の第二碇部の騎兵少尉の梶谷健郎氏の日記などで、この処刑されたのが【捕虜】かどうかも含め、どの部隊の誰の命令に依る処刑が【ハーグ陸戦法規】に違反するのか、司法による判断が必要と考えますがね。」
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『小野賢二さんの第十三師団山田支隊兵士の陣中日記についての複数兵士の捕虜大量殺害の記録については、まだ明確な反論はないかと思います。』
「なるほど、そう来ましたか。
では、この図を見てください。栗原利一氏の証言などからの現場と考えられるところですが、近くに渡し場があります。
それと、一万人をもした集合点です。
これだけの人数を夜間満月とは言え、殺害出来たとは正直考えにくいのですが。」
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『これらの日記では人数は明確になっていません。常識では一度の殺害で万単位はないだろうと思います。日をまたいだらわからないので、研究が進めばわかってくるかもしれないし、これ以上わからないかもしれません。』
「そうですな。あと、火事の際の捕虜の行動についても、判っていませんし、日本軍側に死者が出た経緯も判然と分かりません。注記することは天野三郎という人物の手紙も偶発説を少し示している感があります。それと遠藤高明少尉という人物が、一日給養に兵すらこんな状態で到底不可能と書いて居ります。」
「それは、即ち軍の状態に於ける危機的状態で、【捕虜助命の拒否】と成り得る状態であったとも考えられます。
大量の処刑があったにも拘わらず、後始末に部隊総動員で休養を取ったり、警戒職務に当たったりと、取り組んでいるかのようには書かれてないところも疑問視しております。」
「しつこく絡んで申し訳有りません。お尋ねします。谷田川氏は【ハーグ陸戦法規】において、①【捕虜】の【殺害】が【どのような状況】でも【不法行為】とされておられるのでしょうか。②その法的根拠はハーグのどの条文であり、③それは【絶対不変・絶対義務】とお考えなのでしょうか。」
『私はまず捕虜殺害があったかという事実関係、そして、それが戦時国際法違反になるか、という二段階で考えるべきだと思います。その次に人道的問題。それをあなたはまず捕虜殺害の事実に対して反論をしてきて、その反論に効果がないと国際法規を持ち出すのは、議論の混同になると思います。』
「異論があります。【捕虜殺害】が【問題】となって居るのですから、当然ながら、前提となる【捕虜殺害】が持つ【違法性かどうか】を【前提】として出しておくことは必要です。議論の混同ではなく、前提条件と考えます。
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このようなお考えの方であれば尚更と必要と考えます。」
『私は問題などと言っていませんが。むしろ、戦時国際法違反であったとしても、あの状況で他にやりようがあったのかも含めて考えなくてはいけないと言いました。反対に、戦時国際法がなかったときにも日本軍は捕虜を殺害していたわけではないので、法規にとらわれすぎるのもどうかと思います。』
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敢えて"初級"としたのは勿論二人の遣り取りのレベルが低いからでは無い。南京事件に関する遣り取りが高尚過ぎて一般の方々には恐らく理解され難いのではないかとの大きなお世話的親切心からである。
偉そうに解説を付けるが、お気に召さない方はあるか無いかは未定だが上級編にいらして頂ければ幸いだ。
ご存知の方も多いだろうが谷田川氏はチャンネル桜にも数多く出演された皇室関係のスペシャリスト、保守ど真ん中である。
南京渋多氏は南京事件のスペシャリストとして私が誰よりも信頼している一般の方である。
最初に断っておくが私は勿論、両者は対立しているわけではない。恐らく両者は南京事件自体には否定的であるが、南京渋多氏が送ったツイートを批判的に捉える方もいるであろう。
実は私も遅れてリプを谷田川氏に送ったが南京渋多氏が"噛み付いた"と感じ、谷田川氏の微妙なニュアンスに私も違和感を感じた。
それが一番最初の谷田川氏のツイート
『南京で日本軍が一般民衆を大量殺戮するなどあり得ないことだが、敵軍の捕虜はかなりの人数を殺害した可能性はある。保守系の研究者はあまりそこを語らない。そこに言及しているのは秦郁彦氏と亡くなられた中村粲氏ぐらいかな。』
である。
つまり、これが日本の標準的な歴史認識であるのだが、その表現方法に私も南京渋多氏も同じことを思ったのである。
『敵軍の捕虜はかなりの人数を殺害した可能性はある』
文章としても間違っていないし、断定的に言っている訳でもない。
『かなりの人数』という形容自体が無意識下で陰惨な事件と断定してしまっているのではないかということ。
『保守系の研究者はあまりそこを語らない。』とあるが、当然これは戦闘行為とみなしているからであり、実際に捕虜の解放途中で起きた偶発的事故との史料もある。
問題は南京大虐殺がいつのまにか城外の捕虜大虐殺に修正されていることなのにそこはスルーして人権問題となっていることではないだろうか。
いずれにせよ保守的な方同士ですら議論が成立しないのであり、否定派と肯定派が議論できるテーブルすら皆無なのだ。
如何に難解な問題であるかが理解できるであろう。
最後に
南京渋多氏に確認したが、
『公平にと仰っておるのですが、日本の不当行為について【捕虜の殺害】がどうしても【不当行為】であるという印象を持たれている感じがします。
ですので、細かく検証を進めて居るのですがね。
基本的にフラットで見るという方の割合で多いのが、日本軍も非道な行為をしたに違いないという思い込みを前提とされている方が多いような気がします。
まぁ、お考えを変えたいのですが、当方の稚拙な言説ではなかなか上手くいかないような気がします。
それでも、コツコツツッコミを入れようかとは考えております。』
と謙遜されていた。