天星人語

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【わたしの健康】便秘あれこれ

2024-11-28 07:07:07 | 医療・介護・健康

便秘に悩む人、世の中に多いようです。

このわたしもそのひとりでした。

 

役に立った「大便通」

「大便通」と題した本は、約15年前に読みました。

腸には注目していました。

5年前便秘に悩み、書棚を整理していて見つけて再読しました。

科学的な理解が深くなり、勉強になった。さらに、実戦力も付いた。

 

著者は、ウンチの専門家である。ウンチを通して、腸の専門家になった。

ヨーグルトにサツマイモを混ぜる方法を推奨されていた。

試したところ、我が家では効果てき面でした。

 

【活字を散歩する】どうして本を読むのか 本当のことを知るため - 天星人語

 

男性は高齢になると便秘になる人が急増する

 

 

便秘は若年層から中高年では女性に多く、女性ホルモンが影響するといわれる。

70歳以上になると男性でも急激に増え、男女差はほとんどなくなる。

 


厚生労働省の2022年国民生活基礎調査によると、便秘の自覚症状がある人の割合は男性で2.8%、女性で4.4%だが、70歳以上に限ると男性で8%、女性で8.2%とほぼ同じだった。


一方、愛知医科大学のグループが19年にまとめたインターネット調査では70歳未満の回答者の51.5%が便秘を自覚していた。便秘症の実際の患者数はかなり多い可能性がある。

食事の欧米化による腸内環境の変化が便秘症患者の増加の一因と指摘されている。

 

便意を感じたら排便を我慢しない

私たちの口の中に入った食べ物は、胃、小腸を通過する間に消化・吸収される。食べ物の残りかすは大腸に運ばれ、水分が吸収されつつ大腸のぜん動運動によって先へ送られ、便ができる。

直腸に便がたまると、大脳にそのことが伝わり、「便を出しなさい」と命令が出される。そこで私たちは便意を感じる。この便意を察知し、いきむと便をスムーズに排せつできるという仕組みだ。

しかし、便意を感じても、トイレに行く時間が取れずに排便を我慢してしまったり、食べる量がそもそも少なくて便の量が減ったりすると、腸の中に便がたまったままになってしまい、便がなかなか出ないということが起こり得る。

 

「排便の回数」より「スッキリさ」を重視する

「ガイドラインには、排便回数については記載がありません。とはいえ、食べたものが3日以上出ないと便は硬くなるので、目安としては3日以上出なければ便秘を疑います。

また、1日1回便が出ていても、ウンウンと力むなど、気持ちよく排便できていない場合は便秘と考えていいでしょう」

排便の回数は人によって異なるが、「理想の排便回数は?」と聞かれれば「1日1回」と答える人が多いのではないか。

2日出ていないと不安になり、3日出ないと便秘を疑う。便秘が習慣化している人以外は、そんな感覚ではなかろうか。

しかし、この「1日1回」はよくある思い込みでしかなく、実は排便頻度はあくまで目安。回数だけで便秘かどうかは判断できない。

大腸肛門病専門医でマリーゴールドクリニック院長の山口トキコ氏は「排便回数が少なくて週末にしか出ない人であっても、腹痛などがなく、気持ちよくスッキリと排便できていれば問題ありません」と話す。

便秘は大腸がんなど他の病気が原因の場合もある。便秘で医療機関を受診し内視鏡検査を受けて他の病気が見つかることもある。

横浜市立大学の三澤昇助教は「便秘の悩みがあれば、消化器内科の専門医に早めに相談してほしい」と呼びかけている。

 

座る時間は3分以内、便の状態も確認

便意があるときには、我慢しないでトイレに行くことを習慣化する。ただし、1回のトイレ時間は短くする。

トイレにスマートフォンを持ち込み、SNS(交流サイト)や動画を見たりする人がいるが、便座に長く座る行為はさらなるお尻の問題を呼び込む。

「何も力んでいるわけではない」といっても悪影響になるため、「厳禁」と考えてほしい。

 

投薬の影響は食事の3倍

ところで、薬剤の中でどのような疾患治療薬が腸内細菌叢に強い影響を及ぼすのかを検証した研究があります。

消化器疾患治療薬、糖尿病薬、抗生物質、抗血栓薬、循環器疾患薬、脳神経疾患薬、抗がん剤、筋骨格系疾患薬、泌尿器・生殖器疾患薬、その他(呼吸器系疾患薬や漢方薬)の順で影響が強いことが分かりました。

世界に類を見ない情報量と多数例の解析から、不必要な薬剤の投与を見直す必要性が強調されています。

*抗血栓薬が上位にあります。私は脳梗塞患者だったので、4年近く毎日服用しました。

医師の判断ですが、止められて良かった。

 

腸内細菌やファージに最も影響を及ぼすのは投薬で、薬の影響は食事の3倍以上で、多剤であるほど影響が大きい。

永田氏は「高齢者は薬を服用する人が多い。食事も大事だが薬をまず見直すことが重要だろう」と話す。

東京医科大学の永田尚義准教授や欧州分子生物学研究所の西嶋傑博士らの報告は注目を集めた。日本人約4200人の便のメタゲノム解析から腸内細菌や細菌に感染するウイルス「ファージ」を突き止め、生活習慣・病歴・薬の投与歴などと統合して解析した。

 

腸内細菌は悪玉菌ばかりでなく、善玉菌もいることが分かってきました。

*バクテリオファージ(Bacteriophage)とは、細菌に感染し、細菌の細胞中で増殖するウィルスのこと。単にファージともいう。

20世紀初頭に細菌を殺す微小な生物として発見された。小さすぎて光学顕微鏡では観察できず、電子顕微鏡によりはじめて見ることができた。

1940年代より大腸菌が多くの研究者の研究材料になるのと同時にラムダファージ、T系ファージなど大腸菌の細胞中で増殖するファージについて集中的な研究が行われた。

ファージの遺伝子複製、遺伝子発現調節などの研究は分子生物学の成立に大きく寄与した。

(東邦大学)

(注)

該記事を書くに当たり、主に日本経済新聞の記事を参照しました。


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