無生物、生物問わず、すべての物体の根源は物質である。生物と無生物の間に、物質的な意味での根本的な相違は何ら存在せず、両者を分けるのは、ひたすら、それらの構成要素の自己組織化と秩序性(内臓秩序)の有無となる。
このように、生物と無生物を分かつ根源が生命であり、それは「物質を組織して意味を与えている力そのもの」であり「部分を統合して全体を組織する力」である。生命とは「物質を組織し、個体を形成し、種を形成していく無限の力であり、どこまでも自己を創造していこうとする目に見えない意志」である。
人体には細胞を組織する力を内臓している。エネルギーを創る仕組みがある。命ある限り動いている。この根源の仕組みは科学で説明できていない。今のところは。神のなせる技という言葉でしか表現できない。この生物である人体のように世界の生物が共鳴し合えるように生きていけないものか。自我がそれを不可能にしているのか。「こわくない物理学」(志村史夫さん)を読んだあとの感想である。それも幾度か読み返した。
不思議ですね、本当。