昔から日本では「結」(ゆい)といって、その地域地域で、住民がいっしょになって、田植えをしたり
稲刈りをしたり、今回みたいに大雨で洪水になったり、地震があったりしたときに、助け合う制度があった。
核家族や都会に地方から人が住み、アパートやマンションなど、隣はなにをするひとぞみたいな建物に
住むようになったり、一軒家も昔の舟宿よりおしく一階に舟のように駐車場を置き、そこから家に入ると、
隣のうちと挨拶もするチャンスがないような住宅に住むと、醤油や砂糖と貸し借りはおろか、隣の家で
喧嘩や殺傷事件や孤独死があろうと、知るすべがない。
そんな中で少子高齢化が進み、独居老人が増え、これからますます増えていくことは自明の理なので、
墨田区では「見守り隊」という制度をもうけて、町全体で「孤独な老人さんを中心に身守ろう」という制度がある。
その協力隊?後部支援?にうちのかみさんが選ばれた。担当によると、「老人に好かれる」という理由らしい。
確かに、92歳で召される前日まで、蕎麦を珈琲をほぼ毎日飲んだじいちゃんや、86歳で入院する前日まで
「おんなの昼酒」を飲んでいたおばあちゃん、赤く染めあげた髪に着物と草履はいてやってくる86歳のたまちゃんなど、
元気印の先輩たちがカウンターに座ることが多いし、その予備軍はあまた後方に控えている。
これからの「地域に必要な寄りあい場所」という意味で、カフェの役割も少し進化を遂げつつあるやもしれない。
昨日は、目黒でお茶の先生をやっていた89歳のおばあちゃんが「断捨離」とか「終活」の意味も含めて、
「使う人がいたら、使ってほしい」ということで「お茶道具」をいただきにいった。
おまけに、昔のJALのロゴが入ったバッグ(昔は飛行機に乗るとこれをプレゼントされた)などもいただいた。
桐箱に丁寧に包まれている能面らしきものもあって、それをあけると、「翁」の面が入っていた。彼女の旦那さん
で大正8年産まれの方が持っていたものらしい。とても表情がいいので、さっそくお店に飾ることにした。
ら、タイムドメインの主催者のイワジーが負けないくらいの慈愛に満ちた顔でやってきて、その面と面会。
伸ばしかけた髭があと3年くらいすると、鏡映しになるくらい似ているかもなんばん。彼も先日65歳になった。
順受の会が始まってからの付き合いなので、21年目のお付き合いになる。
今日はお店はお休みだけど、「おんなかっぽれ」があるので、これを書きおえたら、お店にいって準備。
明日もぼう大手上場会社の社長さんたちがやってきて「二階で普茶料理」をやってくださることになっているので、
その仕込みもしなくては。
♪遊び仲間に 酒飲み仲間 苦労しとげて 茶の仲間
隠元和尚が日本に伝えた「普茶料理」というのは、奥が深いし、ひょっとしたらこれからの日本人の
生き方を示唆してくれるようなものになるかもなんばん。
25日(金) 『倍音の森』 ライブ
演奏:田嶋真佐雄(コントラバス)・熊坂路得子(アコーディオン)
尾引浩志(ホーメイ・口琴・イギル)・luna(うた)
19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)
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