TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

消える方言 昔ながらの地名までが…

2015年12月16日 | 島原
新たなジャンルとして「島原の方言」をおこしました。
私は島原の昔ながらの言い方を知っている最後の世代だと思うからです。
その第一弾が地名についてです。
私の故郷では、昔ながらの地名の言い方が変わってきています。

1 「原」の付く地名

中原


今、「中原」は「なかばら」と呼んでいますが、以前は「なかばる」でした。

同じように、
「原口」は、今は「はらぐち」と読んでいるようですが、以前は「はるぐち」でした。
「大手原」は、「おおてばら」と言っていますが。以前は「おてばる」でした。
「原」は「はら」ではなく、「はる」と言っていたのです。

「全国地名読み方 & 都道府県データ」で調べたら、「中原、「原口」、「大手原」の「原」は、残念ながら今の人の呼び方の「はら」にすり変わっていました。

今でも「原」を「はる」と呼んでいるのは「礫石原」(くれいしばる)だけでした。


他県では、「原」は今でも「はる」と呼んでいます。西南戦争の古戦場として有名な「田原坂」は「たばるざか」です。「雨は降る降る人馬は濡れる、越すに越されぬ田原坂(たばるざか)」です。
長崎県内でも、「放虎原」は「ほうこばる」です。


2 特殊な読み方をする地名

出川


「出川」は「いでんこ」と呼んでいました。それがいつのまにか「いでのかわ」と呼ぶようになっています。私の父や祖父の代は断じて「いでんこ」でした。
しかも今は、ご丁寧に「出」と「川」の間に勝手に「の」をいれて、「出の川」と表記して「いでのかわ」と読ませています(「47都道府県 - 郵便番号一覧・地名・住所の読み方」)。誰が変えたのでしょうか。

他県の例を見ると「川」や「河」を「こ」と呼ぶ地名は多くあります。屋久島の「大川の滝」は有名ですが、これは「おおこのたき」と自信をもって「こ」と呼んでいます。


同じく特殊な読み方をするのに「北浦」がありますが、これらは現在も「きとら」と呼んでいます。しかし、これもそのうち「きたうら」と呼ぶようになるのでしょうか…。


地名は昔からある固有のもので、その表記や読み方も含めて文化であり財産だと思います。そしてその読み方は、言葉(音声)によって代々言い伝えられたものですから、私たちの祖先が言っていた元の呼び方に戻すべきだと考えています。しかし私のように考える人は少なく、今となっては手遅れのような気がします。

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