本屋大賞第1位の町田そのこ著の『52ヘルツのクジラたち』を読了。人の孤独や悲しみを繊細なタッチで描いていて、タイトルの意味するところが分かったときは感動。『そして、バトンは渡された』や『流浪の月』などの近年の本屋大賞第1位作品と同様に、社会で生きにくくなった人たちを描いていて、そういう傾向の作品が本屋大賞を取るんだなぁと感じました。
EURO2020。チェコ対スコットランド戦を観戦。応援しているチェコが若干スコットランドに押されている…。
塩田武士の『デルタの羊』を読了。『騙し絵の牙』では出版業界が描かれていたけど、今作はアニメ業界を描いています。専門的な用語が多かったけど、アニメ業界の実情が面白く描かれていて読み応えがありました!
図書館で目立つように置かれていた、山本弘著の『僕の光輝く世界』を読了。ふとしたことから視力を失った高校生の男の子が身の回りで巻き起こる事件を解決する青春ミステリーで、ストーリーもよく練られていて面白かったです。アントン症候群なんていう病気があることを初めて知りました。主人公の少年が失明しても前向きなのが元気をもらえます。
村上沙耶香の『地球星人』を読了。変わった設定の本を書くイメージの強い村上沙耶香ですが、この本もその期待を裏切ることのない独特な話です。なんといっても、地球の人類である地球星人は、ポハピピンポボピア星人の作り上げたものであるというものだから??という感じになります。が、不思議と最後まで読めてしまいます。芥川賞受賞作の『コンビニ人間』よりも衝撃的かも!
柚月裕子の『盤上の向日葵』をようやく読了。と言うのも、昨年末に途中まで読んだものの、期限が来てしまって読めずじまいだったのですが、続きが気になることを会社の本好きの方に話したら貸してくれたのでした。読みやすいのですらすら読めてあっという間に読了。将棋盤『砂の器』と言われるのが納得の、読み応えのあるヒューマンミステリーでした。
小川糸の『サーカスの夜に』を読了。これは思いがけずよい小説に出会いました。病気で身長が伸びなくなった少年がふとしたことからサーカス団に入って旅をするというもので、舞台設定が外国で、登場人物もアダ名で、ちょっとファンタジーの要素もあって、少年の成長に心和みました。小川糸は本当に優しいタッチの小説が多いですね。よく考えると、子供の頃に一度だけサーカスに行ったことがあるけど、あれ以来行ってないなぁ。いつか子供と行きたいです。
原田マハの『デトロイト美術館の奇跡』を読了。100ページちょっとの薄い小説だけど、財政破綻したデトロイト市の煽りを受けて閉館の危機に晒されたデトロイト美術館に起きる奇跡を描いた小説。アートを愛する眼差しが暖かい珠玉の小説だと思います。実はセントレアからデトロイト直行便があるので、いつかデトロイト美術館に行ってみたいですね。
今日は出勤だったのだけど、行きに本を持っていき忘れて、とても勿体ない出勤時間を過ごしてしまいました。帰りはしっかり本をゲットして読んで帰ったのですが…。
塩田武士の『崩壊』を読了。市議会議員の殺人事件を追う刑事と被疑者を描いた小説で、刑事小説特有の地取りや徐々に被疑者に迫っていくところが緊張感を持って描かれて面白い小説でした。主人公の刑事が美人刑事と組むのもなんだか新鮮。
吉田修一の『平成猿蟹合戦図』を読了。轢き逃げ事故を発端に巡り会う人たちを描いた群像もの。終盤からのスピーディーな展開には圧倒されます。早くも平成が懐かしいです。
姫野カオルコの直木賞受賞作品『昭和の犬』を読了。昨年最後に読了した本です。貸間というものがまだ主流だった昭和に、一人の女性とその周りの犬を主人公にして紡がれる物語。作者の姫野カオルコの人生とも被って、犬に対する優しい眼差しが心和む作品でした。