台湾偏愛日記~台湾の団地に行きたい~

台湾の団地マニア・tamazoの台湾見聞記。眷村と日式建築と市場と台湾の店の整然としたごっちゃり感が大好きです。

苗栗の新興大旅社はタイルと鉄窓花のレトロ可愛いホテル

2020-09-23 17:17:58 | 台湾のお勧めホテル

台湾に行くと、日本では絶滅寸前の面格子(台湾では鉄窓花)がまだまだ残っています。

台湾にはまだ少し職人が居るそうなのですが、それでも新造されたものを見るのは稀なので、大都市ではなく地方都市ならたくさん残っているだろうと思い、2019年末に中部の地方都市・苗栗を訪問しました。苗栗は新幹線の駅が台鉄の苗栗駅と5キロくらい離れている上、市内の中心部は台鉄の苗栗駅から2キロくらい離れています。

これは駅前。煙突みたいなのが付いているのは旧駅舎。奥に新築の駅舎がありますが保存されています。

旧駅舎側のホームはめちゃめちゃレトロでした。

↑特大の警察の看板!

駅前は市内中心部と離れているのであまり賑わっていません。但し水金土曜日は駅前の駐車場で苗栗英才観光夜市が開催されるし、食堂はたくさんあるので食べるものには困りません。

夜市でゲームに夢中な子供たち。

さて、泊まったのは新興大旅社という駅前のホテルです。親子3代で70年前から経営されています。

館内は元々あったものを生かしています。今となってはレトロで可愛い!

苗栗は中国大陸から渡ってきた客家の人が多く住んでおり、その文化が伝わっています。そのひとつがこの「棉被花」で、布団をお花のように見立てて畳んでおもてなしするそうです。

ここもタイルのバスタブでした。

一階のフロントの横は3代目が経営するカフェ「老地方珈琲」。

へそ饅頭とお茶をいただきました。日本のお饅頭とよく似た味でした。本も置いてあって、ゆっくりできます。

私はここに3泊して苗栗と近隣の竹南の2都市をゆっくり楽しみました。一泊5千円くらいなので、レトロな建物と雰囲気と、街をぶらぶらするのがお好きならお勧めです。私は行っていませんが、近代的な客家文化の博物館もあります。また、このあたりの台鉄の駅舎は日本統治時代の木造がたくさん残っているので、これを見て廻るのも良いと思います。但し列車が一時間に一本とかなので、旅程は綿密に!


噂の廃墟ホテル「SOF HOTEL」が素晴らしく映えていた。

2020-09-22 17:46:42 | 台湾のお勧めホテル

台中にある「SOF Hotel(植光花園酒店)」は、廃墟になったまま数十年放置されていたホテルを、ニュージーランドのFearon Hay建築設計事務所がリノベーションしたアジア唯一のデザイナーズホテル。2018年に開業したとのことで、まだ新しいホテルです。まあ新しいと言っても建物は古いんですが。

ホテルとして開業するにあたり、6000万台湾ドル(約2億400万円)の費用と3年半の年月をかけたそうです。

私はこのホテルの写真を雑誌「婦人画報」で見て一目惚れ。その写真と同じアングルでとったのがこちらです。

まあ、これを見たら行きたくなりますよね。実際行っても期待以上にかっこよく、夜も昼も館内をぐるぐる廻りながら写真を撮りまくる始末。客室内は別に廃墟テイストは無く、強いて言えば打ちっぱなしのコンクリートを見せているくらい。しかし部屋の使い勝手はイマイチで、ベッドの代わりに部屋の半分が一段高くなっていて布団が敷いてあるんですが、クローゼットが布団の奥にあるので、いちいち靴を脱いで行かなければなりませんでした。ほかの部屋は違う間取りかもしれません。いや、また泊まりたいので、むしろこの間取りはこの部屋だけであって欲しい。

でも一歩部屋を出るとこの景色なので、不便とか忘れて舞い上がってしまいます。

一階には建築関係の本が多めのライブラリーと、フリードリンク・フリーお菓子があってサービス良し。

翌朝屋上に行ってみました。

吹き抜けの部分にはなんと屋根が無く、雨風が吹き込む模様です。

元廃墟に相応しく、隣接地は正真正銘の廃墟。立派な塀に囲まれた家屋でした。ちらりと屋根が見えているので、日本統治時代の日本家屋かもしれません。

このホテルは台中公園のすぐ近くで、朝は散歩がお勧めです。台中市民が体操などされていました。

台中公園の横には、ビルマニアも喜びそうなかっこいいマンションが!

この「SOF Hotel(植光花園酒店)」、台中駅から徒歩10分程度と便利な立地。一泊5千円くらいから泊まれてかなりリーズナブル。ちょっと変わったホテルに泊まりたいけど利便性も求めたいという方にはピッタリだと思います。


台南の宿にハズレ無し!!みんな台南の古民家ホテルに泊まるべき。

2020-09-18 20:01:36 | 台湾のお勧めホテル

台南の宿でハズレに当たったことがありません。

最初は2013年。趣があって夜の雰囲気が抜群だと大人気の神農街の路地裏にある「有方公寓 Your Fun Apartment」。裕福な個人宅を改装したコンクリート造の3階建て一軒家で、当時は宿と直接英語でやりとりして予約しましたが、今は予約サイトで取れます。当時一泊一室一万円位。スタッフが女性ばかりで感じが良くて、朝食は洋食でした。今でも誕生月前になると優待メールが届きます。

booking.comでほとんど実績がなかったけど、なんだか昭和レトロのような館内の写真があまりにも素敵で思い切って予約した「散步strolling」一泊一室8000円位。なんと宿のおばちゃんは日本語ができました。こちらも個人宅を改装したコンクリートの三階建てで、路地の奥にあり場所がわかりにくいですが、すぐ近くに台南市美術館2館ができて立地の価値がさらに上がりました。ちなみにバスタブがタイル張りですのでタイル好きさんは是非。

神農街から徒歩10分くらいの住宅街にある「老古石渡」。台南城外壁の城門で唯一残る古跡の兌悦門の横にある古民家改装型ホテル。一階のカフェの横に細い階段があり、2階に2室、3階に1室。この時は3階に泊まったので一泊一室一万円位でした。2階の外廊下にある扉を開けると3階に続く階段が現れ、そこを登ると客室という面白い造り。静かな環境で、まわりは予約必須の台湾料理店(筑馨居)や雰囲気の良いバー(LOLA蘿拉冷飲店)など、名店ぞろいなのに全然行けず。再訪したい。

一度街中の便利なところに泊まってみようと探したのが「想起旅社生活工作室」。永楽市場からすぐ近くの路地にあって、表がカフェのような造りでしたが、私が行った時は何も商売をしておらず、オーナーのコレクションらしき日本製の懐かしい看板がたくさん飾ってありました。そこを抜けて中庭に出ると、その周りに2室一人用の狭い客室。二階と三階はもっと大きい部屋があるようでした。二階に無料のお茶とお菓子が用意されているのが嬉しかった。お茶は台南の名店「奉茶」。お菓子も老舗のものでした。部屋は寝るだけで、トイレと風呂は外にある共有を使うのですが、バスタブがまたもタイルでめちゃめちゃ可愛かったです。

以上、私が激推しの台南の古民家宿でした。