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毎月1~2回寄稿している奈良新聞の「明風清音」、4月24日(水)付のタイトルは「『奈良百寺巡礼』を発刊」だった。この本はおかげさまで、啓林堂書店全店で新書部門売り上げ1位、総合でも2位だそうだ。昨日(5/7)も心配になって同書店奈良店を覗いたところ、やはり新書1位をキープしていて安心した(4/30日から1位を続けている)。
※トップ写真は、啓林堂書店奈良店2階で行われた出版記念講座(5/4)
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啓林堂書店奈良店で2019.5.7 13時頃に撮影
今朝(5/8)の奈良新聞でも《情報分かりやすく「奈良まほろばソムリエの会」「奈良百寺巡礼」発刊》と写真入りで紹介していただいた。奈良県内111ヵ寺と京都府南部の4ヵ寺すべてを見開き2ページ(670字以内)で紹介するという無謀な「しろうとの発想」で作ったが、これが「読みやすい」とご好評いただいている。奈良まほろばソムリエ検定の受験対策にも、ピッタリだ。
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この本は「奈良県地域貢献サポート基金」(県くらし創造部)から40万円の助成金をいただいて刊行したものだが、当初はなかなか出版社が決まらず、着手が11月にズレ込んだ。春には出版しないといけなかったので、スケジュールがとてもタイトだった。最終チェックは私1人で担当したので、これが大変だった。
途中で胃の調子が悪くなって胃カメラを呑んだり(大事には至らなかった)、メガネの度が合わなくなって買い替えたり(運転用と読書用の2点で計67,000円!)、あげくはプリンタ(スキャナ)が壊れてしまった。朱を入れた校正刷りはすべてスキャンして編集者に送っていたので、300枚ほどをスキャンした計算になり、これは明らかに使いすぎだった。最後の1枚を送ったあとだったので、滑り込みセーフだったが(5年保証の範囲内だったので無料で修理できた、ジョーシンさん、ありがとう!)。ではそろそろ記事全文を以下に紹介する。
奈良の古寺や仏像拝観のバイブルといわれる和辻哲郎著『古寺巡礼』が大正8年(1919)に刊行され、今年で百周年を迎えた。当時の和辻はわずか30歳。現在広く読まれているのは和辻が大幅に手を加えた昭和21年(1946)刊の改訂版(岩波文庫)であるが、初版本には若い和辻の情熱が煮えたぎっている。
薬師寺東院堂の聖観音を前にして「見よ、見よ、そこには『観音』が立っている。この瞬間の印象を語ることは、僕には不可能である。全身を走る身ぶるい。心臓の異様な動悸。自分の息の出入が、ひどく不自然に感ぜられるような、妙に透徹した心持」。出征を前にした若者たちは、こぞってこの本を携え奈良・大和路を巡り、和辻の感動を追体験したという。
『古寺巡礼』百周年にあやかって、奈良まほろばソムリエの会はこのたび『お寺参りが楽しくなる 奈良百寺巡礼』(本体980円+税)を京阪奈情報教育出版から刊行した。今月18日には県庁で記者発表も行った。奈良県内の廃寺を含む111ヵ寺と京都府南部の4ヵ寺の計115ヵ寺を収録し、すべての寺を見開き2ページ(写真入り)で紹介した新書本(京阪奈新書)である。めざしたのは「あらましがざっくり分かる手軽な本」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/ca/d2392e69735048b85ae66c2b94bc3ed7.jpg)
インターネットの普及のおかげで詳細な情報が簡単に手に入る時代になったが、ネットでは全貌を俯瞰(ふかん)して見ることができない。その点は紙の本に軍配が上がる。本文の文字数は1ヵ寺あたり670字以内。だから東大寺は二月堂修二会、法隆寺は金堂修正会(しゅしょうえ)、金峯山寺は蛙(かえる)飛びに焦点を当てて執筆者(当会会員)に分担して書いてもらった。お寺は基本的に『奈良まほろばソムリエ検定公式テキストブック』(山と渓谷社刊)に掲載された寺院としたが、不空院(奈良市)、威徳院(明日香村)、生蓮寺(五條市)、福源寺(川上村)など、執筆者が見つけて書いたものもある。
執筆者は当会会員の約1割にあたる42人、一次チェックは8人の編集委員が手分けし、二次チェックは私が一人でやった。これは思いのほか大変な作業だった。おかげでクリスマスも正月も、どこかに飛んでしまった。
制作の過程で「これは奈良検定の受験対策にも使えるのでは」と思い、検定の主催者である奈良商工会議所の植野会頭から「推薦のことば」を頂戴した。奈良検定にはお寺の歴史、仏像・仏画、建築物、庭園など、寺院に関する問題は6割近くも出題されるのだ。さすがに仏都・奈良だけのことはある。
出版に要した費用のうち40万円は、イオングループのご寄付による「奈良の文化遺産やまちなみの保全事業」をテーマとした「奈良県地域貢献サポート基金」(県くらし創造部青少年・社会活動推進課)からの助成金でまかなった。昨年度の「奈良まほろばかるた」に続き、当会が助成を受けたのは2回目となった。公的助成をいただいたので300部は県内の公共の図書館や公民館の図書室などに無料で贈呈することとし、これから発送作業に入る。啓林堂書店奈良店では5月4~6日午後、記念講座が開かれる。皆さんも、ぜひ本屋さんでお手に取ってご覧ください。
※トップ写真は、啓林堂書店奈良店2階で行われた出版記念講座(5/4)
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啓林堂書店奈良店で2019.5.7 13時頃に撮影
今朝(5/8)の奈良新聞でも《情報分かりやすく「奈良まほろばソムリエの会」「奈良百寺巡礼」発刊》と写真入りで紹介していただいた。奈良県内111ヵ寺と京都府南部の4ヵ寺すべてを見開き2ページ(670字以内)で紹介するという無謀な「しろうとの発想」で作ったが、これが「読みやすい」とご好評いただいている。奈良まほろばソムリエ検定の受験対策にも、ピッタリだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/6d/b8494af9893f46c460c49ad81ec8e78d.jpg)
この本は「奈良県地域貢献サポート基金」(県くらし創造部)から40万円の助成金をいただいて刊行したものだが、当初はなかなか出版社が決まらず、着手が11月にズレ込んだ。春には出版しないといけなかったので、スケジュールがとてもタイトだった。最終チェックは私1人で担当したので、これが大変だった。
途中で胃の調子が悪くなって胃カメラを呑んだり(大事には至らなかった)、メガネの度が合わなくなって買い替えたり(運転用と読書用の2点で計67,000円!)、あげくはプリンタ(スキャナ)が壊れてしまった。朱を入れた校正刷りはすべてスキャンして編集者に送っていたので、300枚ほどをスキャンした計算になり、これは明らかに使いすぎだった。最後の1枚を送ったあとだったので、滑り込みセーフだったが(5年保証の範囲内だったので無料で修理できた、ジョーシンさん、ありがとう!)。ではそろそろ記事全文を以下に紹介する。
奈良の古寺や仏像拝観のバイブルといわれる和辻哲郎著『古寺巡礼』が大正8年(1919)に刊行され、今年で百周年を迎えた。当時の和辻はわずか30歳。現在広く読まれているのは和辻が大幅に手を加えた昭和21年(1946)刊の改訂版(岩波文庫)であるが、初版本には若い和辻の情熱が煮えたぎっている。
薬師寺東院堂の聖観音を前にして「見よ、見よ、そこには『観音』が立っている。この瞬間の印象を語ることは、僕には不可能である。全身を走る身ぶるい。心臓の異様な動悸。自分の息の出入が、ひどく不自然に感ぜられるような、妙に透徹した心持」。出征を前にした若者たちは、こぞってこの本を携え奈良・大和路を巡り、和辻の感動を追体験したという。
『古寺巡礼』百周年にあやかって、奈良まほろばソムリエの会はこのたび『お寺参りが楽しくなる 奈良百寺巡礼』(本体980円+税)を京阪奈情報教育出版から刊行した。今月18日には県庁で記者発表も行った。奈良県内の廃寺を含む111ヵ寺と京都府南部の4ヵ寺の計115ヵ寺を収録し、すべての寺を見開き2ページ(写真入り)で紹介した新書本(京阪奈新書)である。めざしたのは「あらましがざっくり分かる手軽な本」。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/ca/d2392e69735048b85ae66c2b94bc3ed7.jpg)
インターネットの普及のおかげで詳細な情報が簡単に手に入る時代になったが、ネットでは全貌を俯瞰(ふかん)して見ることができない。その点は紙の本に軍配が上がる。本文の文字数は1ヵ寺あたり670字以内。だから東大寺は二月堂修二会、法隆寺は金堂修正会(しゅしょうえ)、金峯山寺は蛙(かえる)飛びに焦点を当てて執筆者(当会会員)に分担して書いてもらった。お寺は基本的に『奈良まほろばソムリエ検定公式テキストブック』(山と渓谷社刊)に掲載された寺院としたが、不空院(奈良市)、威徳院(明日香村)、生蓮寺(五條市)、福源寺(川上村)など、執筆者が見つけて書いたものもある。
執筆者は当会会員の約1割にあたる42人、一次チェックは8人の編集委員が手分けし、二次チェックは私が一人でやった。これは思いのほか大変な作業だった。おかげでクリスマスも正月も、どこかに飛んでしまった。
制作の過程で「これは奈良検定の受験対策にも使えるのでは」と思い、検定の主催者である奈良商工会議所の植野会頭から「推薦のことば」を頂戴した。奈良検定にはお寺の歴史、仏像・仏画、建築物、庭園など、寺院に関する問題は6割近くも出題されるのだ。さすがに仏都・奈良だけのことはある。
出版に要した費用のうち40万円は、イオングループのご寄付による「奈良の文化遺産やまちなみの保全事業」をテーマとした「奈良県地域貢献サポート基金」(県くらし創造部青少年・社会活動推進課)からの助成金でまかなった。昨年度の「奈良まほろばかるた」に続き、当会が助成を受けたのは2回目となった。公的助成をいただいたので300部は県内の公共の図書館や公民館の図書室などに無料で贈呈することとし、これから発送作業に入る。啓林堂書店奈良店では5月4~6日午後、記念講座が開かれる。皆さんも、ぜひ本屋さんでお手に取ってご覧ください。
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