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“対話と包摂で平和をつくる”

2024年11月25日 18時24分37秒 | 一言

アジア政党国際会議総会 「プノンペン宣言」に明記

 【プノンペン=面川誠】カンボジアの首都プノンペンで開催されていたアジア政党国際会議(ICAPP)第12回総会は最終日の23日、「平和と和解に関するプノンペン宣言」を全会一致で採択しました。「宣言」は大国間の対立の強まりに「深い懸念」を表明するとともに、“対話と包摂で平和をつくる”ためにICAPPが貢献していくことを明記しました。(志位議長が参加政党と交流、「宣言」骨子・部分訳)


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(写真)総会閉幕後、壇上でサイード共同議長・宣言起草委員長(右)と握手する志位議長=23日、プノンペン(面川誠撮影)

 日本共産党の志位和夫議長は、「宣言」採択後、ICAPPの鄭義溶(チョン・ウィヨン)常任委員会議長、ムシャヒド・フセイン・サイード共同議長・宣言起草委員長とあいさつを交わし、「『宣言』の内容を心から歓迎します」と伝えました。

 「プノンペン宣言」は冒頭の「地域と世界の平和と和解のためのICAPPの役割」の項で、「諸大国が地域戦略および世界戦略を調整する中で、地政学的対立が強まり、国際協力が減退していることに深い懸念」を表明しています。その上で、「政党がそれぞれの社会における恒久的な平和と和解を確保するために、不可欠な社会正義の擁護者としての責任を受け入れ、開かれた、平和的な協議の場を通じて対話を促進し、包摂性を育み…平和で調和した社会の創造に大きく貢献できることに合意した」としています。

 さらに、「地域と世界の平和と和解のための行動」の項で、貧困や不平等、疎外、社会的排除、人種的・宗教的差別などが紛争の根本原因にあるとして、「憎しみを取り除き、対話の文化を促進」することによってこれらの原因を取り除くことを強調しています。そして、「緊張を緩和し、紛争を防ぐために、国家間の意思疎通と協力を促進する地域およびサブ地域の枠組みを強化する」として、その冒頭に「東南アジア諸国連合(ASEAN)」を明記しています。

志位議長 歓迎コメント

 日本共産党の志位和夫議長は次のようにコメントしました。

 採択された「プノンペン宣言」の中心的内容を心から歓迎します。それは「ブロック対立を回避し、競争よりも協力を強調」するとした22年の「イスタンブール宣言」をさらに発展させたものとなっています。

 私たちの住む東アジアは、一方で、排他的なブロック対立の強まりが憂慮される事態となっていますが、他方で、ASEANを中心とした包摂的な平和の枠組みをつくろうという希望ある流れも発展しています。そうした中で、「宣言」が大国間の対立に強い警鐘を鳴らすとともに、“対話と包摂で平和をつくる”という道理ある大方向を打ち出したことは、重要な意義をもつものです。「宣言」が「対話の文化」を強調し、ASEANを緊張緩和、紛争防止の枠組みとして強化していくことを初めて明記したことも重要です。これらはわが党の「東アジア平和提言」の目指す方向と共通するものです。

 「宣言」が事前に日本共産党がICAPP総会に提出した要請文、総会での発言を全体として受け止めた内容となっていることは大変うれしいことです。同時に、「核兵器のない世界」と「核兵器禁止条約」が合意とならなかったことは課題を残しました。この人類的課題がICAPPの合意となるように、引き続き力を尽くしていきます。


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