「声あげて」国民に訴え
学問と表現の自由を守る会
![]() (写真)会見する(左から)ジャーナリストの藤森研氏、佐藤学東大名誉教授と、金平、田中、前川、森の各氏=26日、東京・千代田区 |
政府が3月にも日本学術会議法人化法案の国会提出を狙っている事態のもと、法案の撤回を求めている「学問と表現の自由を守る会」は26日、東京都内で記者会見を開き、国民に「声を上げてほしい」と訴えました。
同法案は、学術会議を特殊法人とし、首相任命の監事などを新設する内容。幅広い学者や文化人、ジャーナリストらでつくる同会は、学術会議への権力介入を制度化する法案だと批判し、法案の撤回を求める声明を7日に発表しています。
会見でジャーナリストの金平茂紀氏は、福島国際研究産業都市構想の取材経験に触れ、「産官学が強烈に連携し、学者らが国家目標に奉仕する由々しき事態が起きている」と告発。「これと同じような状況に学術会議が位置づけられるのは我慢ならない」と訴えました。
田中優子法政大前総長は、学術会議が国民生活に密着した科学的助言を行ってきた点を強調し、「国民の皆さんには『ご自身の学術会議』として考えてほしい」と提起。政府の学術会議への介入は「戦時体制」への整備でもあると指摘しました。
前川喜平・元文部科学事務次官は「学問の自由が崩壊するということは、他の精神的自由もどんどん脅かされ、教育に対する国家支配がさらに強まることになる」と危惧。映画監督の森達也氏は、報道や映画の現状は「権力監視が全く機能していない」と指摘し、「学術会議だけは絶対に後退させてはだめだ。理念を崩してはならない」と主張しました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます