70年も山を登れば！（３５）オールドエベレスト街道踏査復路Ⅰ

　

　質問に応える

　玉ちゃんさんから次のコメントを頂きました。『毎日アップされるのを楽しみにして、読んでいます。村の様子や生活レベルまで手に取るように伝わってきます。それにしてもホテル宿泊費や、物価の安いのには驚きです。ホテルには、毛布なんかちゃんとあるんですか。』玉ちゃんさんコメント、ありがとうございます。まず『ホテルには毛布ありますか？』と言う質問にお答えします。毛布あります。日本の一般的な化繊の毛布ではありません。羊の生なり、手織りの毛布なので非常にあたたかいです。冬でも二枚かけると十分にあたたかいです。ネパールはヤクの毛の絨毯も特産していますが、こちらも大変暖かいですな。優れた絨毯です。

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　40分と約3か月の宿泊代

　ルクラ空港へ行って見ました。5人乗りチャーターヘリが離発着しています。チャーター代一機約40万円。一人当たり約8万円。8万円あると、私がこの踏査で宿泊したロッジの代金の約三か月分です。ルクラ～カトマンズ、約40分。約４０分のヘリ航行代金と約三か月のロッジ宿泊代が等価です。オールドエベレスト街道踏査のルクラからの復路、私は後者を選びました。

70年も山を登れば！(34)オールドエベレスト街道踏査

　SHALL WE DANCE　ルクラの町

　休息後、坂を上ってルクラの町の見学に出かけた。ルクラの町は、これまで通って来た町や村と全く異なる雰囲気を持っていた。スターバックスある。茶店では無くスターバックスだ。ノースフェイスポカラ店もある。ホテルの入り口にドアマンもいった。長身、白顔、金髪のアングロサクソンが闊歩する。連れている妻や娘も目を引く美人だ。仮に同宿したら、今までのようにブロークンイングリッシュで大笑いは出来ない。洗練された英語で美人妻に『Shall we dance』と、手を差し出さなければならない。出来るかな。想像が進む。早々に100円宿に帰る。

70年も山に登れば(33)ナメコ合戦勝利!!

初めてナメコ合戦に勝利したのは笹穴沢でした。次の合戦場は魚野川。ブナの倒木にびっしりと生える黄金色のナメコに魅せられ、それぞれ3〜4年通いました。その後合戦場を奈良俣や谷川に替えました。80歳300名山ガイド焼山編の帰り、妙高で合戦に及んだ事もありました。今日、1年振りにナメコ合戦を決行しました。往年の二十分の一の収穫でしたが大満足です。

70年も山を登れば！（３２）オールドエベレスト街道踏査

　大学一年生の折、北関東の群馬から長野を経由し「中央西線」で名古屋出て、大阪、和歌山と行き、船で徳島県小松島市に渡った。小松島市の「漁船の設備屋」さんでアルバイトをした。三食宿付きの「高額バイト」であるが、危険も多い。「高額器機」を抱えたまま海へ転落するのが、一番の危険だ。「日本無線」製造の遠隔装置や、魚群探知機を腕で抱えて船に渡る。船と岸壁はペラペラの板が渡してあり、高低差もある。万が一器機を抱えて海に落ちれば、その後最低一年は無償で働くことになる。オールドエベレスト街道踏査で出合った、ロバ並みの過酷労働が待っている。

　チヤウチカルカ

　早い時間にチヤウチカルカに着いたが、疲れていたので、一番手前のロッジに宿を求める、綺麗でしっかりした造りのナイスロッジである。一泊100円。すぐ傍のルクラは一泊3000円、30倍。ネパール経済は『摩訶不思議』だ。部屋に入って荷物を整理し、体を拭いて庭に出てロキシーを頼む。ビスケットをつまみに飲む。ここのロキシーは、街道一であった。製造過程でフルーツを入れ、フルーティに仕上げている。つまみのココナッツミルクビスがピッタリ合う。幸せな時を過ごす。オーナーは５４歳の女性。夫はすでに亡く、息子二人はカトマンズへ働きに出ており、娘はアメリカで暮らしている。本人は牛の世話をし、花や野菜を育てながら静かに暮す。今はオフでゲストは私一人だが、シーズンは混むそうだ。この女主人は、若いころは登山隊のシェルパニとして沢山の山に登ったと語った。しっかりとした賢い顔立ちが、彼女の人生を言わずもがな語っている。夕食には、近所に住む親せきの高校生が同席した。ネパールの多くの青年は海外で働くことを希望している。あらゆる機会を活かし、外国人と知り合う事がそれを有利にすると考え、積極的に接触して来る。彼もそれが目的だと思う。