俺のオフクロはエネルギーの塊のような人であった。
とても喜怒哀楽が激しく、絵画や版画、ガラス工芸、書道、歌や楽器など、いつも新しいものに挑戦していた。
パートの職歴も数え切れないほど多く、俺の目には、ある程度その職を極めてしまうとつまらなくなり、別の職を探しているように見えた。
一方でオヤジは何も取り柄が無く、いつも酒を飲んでゴロゴロしているか、ガニマタでアタフタしている印象だった。
プラモデルすらろくすっぽ作れないオヤジを見て、小学校に上がる頃には既に「オヤジはあまりアテにならない」と思っていた。
俺が影響を受けるとすれば、当然オフクロの方である。
多趣味・音楽好き・美術や工作好き・ネコ好きは、間違いなく母親から受け継いだものだと思う。
親父の影響など何一つ受けていない・・・くらいに思っていたのだが、両親とも亡くなって以来、自分という人間の成り立ちについて深く考える事が多くなり、最近では「必ずしもオヤジの影響を受けていないわけではないな」と思うようになった。
俺は小学校半ばごろまでに、オヤジの転勤で東日本を中心に7回もの引越しをした。
各地の風土の違いというものに、子供ながらに鮮烈な印象を受けたのと、オヤジの旅好き・自然好きの影響で、野宿で各地を旅することに憧れを持ったのだと思う。
尤も、オヤジは相当な出不精だったわけで、旅好きと言ってもテレビで旅行番組を見るだけ(笑)。おかげで知識だけは多く持っていた。
俺は、たまに山菜取りやら近所の旧跡巡りなどに連れて行ってもらった程度で、泊りがけの旅行などに行った事などない。小さい頃の俺は車酔いがかなり酷く、後年にオヤジは「どこかに連れて行こうと思ってもすぐに酔ってしまうので、なかなか連れて行けなかった」と言っていた。たしかに2つ上の姉貴と比べれば、俺はオヤジに連れ出される事が多かったと思うけど、それは単なる出不精の言い訳だろう。
ちなみにこの「車酔いが酷かった」というのは、俺が四輪ではなくバイクを選ぶ理由の一つとなった。
さてさて、正吉君である。
自分の子供に対して「何かを無理矢理やらせる」のではなく、親が楽しんでいる姿を見せて、そこから何かを感じ取ってもらいたいというのが俺の気持ち。
このブログでは一度も書いた事が無いが、俺の知られざる趣味(?)に野宿ツーリングと温泉めぐりってのがある。
ただし、独立開業して以来は全く行かなくなってしまい、10数年ご無沙汰。
正吉君もボチボチ自分の身の回りのことが出来るようになってきたし、以前俺がバイクで日本全国を走り回り、野宿で各地を見て回ったのと同じ事を、とりあえず車でやってみようと思ったのである。
今の言葉で言えば、男旅ってヤツだ。
今回向かうエリアは飛騨・北陸・信州北部。バイクのロングツーリングではいつもの事だったが、今回も事前に決めるのはエリアだけで、細かくは行き当たりばったりとする。
当然、信州は過去に「これでもか」というくらいに走り回った。しかし諸々の事情でスルーした場所もあるし、何より当時は高速道路が整っておらず、日本海側にはとてもアクセス性が悪かった。
1日目
朝5時ごろ起床。前日に荷造りはほぼ済ませてあった。
この日の朝食用・昼食用のおにぎりを作り、正吉君を叩き起こして自宅を出る。すぐに名古屋ICから東海北陸道へ。一気に北陸へトリップするつもりだったが、少々早すぎるだろうと思い、白川郷に立ち寄る。
ここについては俺が陳腐な言葉を並べるべくもないので写真のみ。
現代の町並みと全く違う風景なのに人が暮らしているというのは、とても圧倒される。
その後もう一度高速道路に乗り、黒部ICで下車。以前利用した事がある「墓ノ木公園キャンプ場」に向かう。ここは無料で、環境は良いのだが回りに何も無いためか、比較的空いている。
テントを10数年ぶりに広げ、ハイエースを身軽にしてから、近場に温泉を求めて出発。
狙いを定めたのは小川温泉元湯。
ここは温泉宿一軒のみで、温泉宿から徒歩で10分程度奥に入ったところに、天然の半洞窟を利用した露天風呂がある。共同の浴場ではなく、温泉宿の管理する露天風呂である。
風呂自体は満足のいくものだったのだが、非常に虻が多く、俺だけ数箇所刺されてしまった。これがこの後の全日程で腫れと痒みで苦しむ事に・・・。
この近辺は海と山が近いので、海の幸・山の幸ともに恵まれているはず。しかし近所にはスーパーやコンビニ程度しかなく、初日は単なるBBQとなった。
今回のためにテキトーに作った一斗缶BBQコンロ。
100gあたり¥198とかなり高いのだが、これはブランド肉だからというわけではないようで、他の輸入肉も高かった。
俺の地元と比べると野菜も全体的に高めで、魚だけは安かったかな。物流とかの地域的なものだろう。
とても喜怒哀楽が激しく、絵画や版画、ガラス工芸、書道、歌や楽器など、いつも新しいものに挑戦していた。
パートの職歴も数え切れないほど多く、俺の目には、ある程度その職を極めてしまうとつまらなくなり、別の職を探しているように見えた。
一方でオヤジは何も取り柄が無く、いつも酒を飲んでゴロゴロしているか、ガニマタでアタフタしている印象だった。
プラモデルすらろくすっぽ作れないオヤジを見て、小学校に上がる頃には既に「オヤジはあまりアテにならない」と思っていた。
俺が影響を受けるとすれば、当然オフクロの方である。
多趣味・音楽好き・美術や工作好き・ネコ好きは、間違いなく母親から受け継いだものだと思う。
親父の影響など何一つ受けていない・・・くらいに思っていたのだが、両親とも亡くなって以来、自分という人間の成り立ちについて深く考える事が多くなり、最近では「必ずしもオヤジの影響を受けていないわけではないな」と思うようになった。
俺は小学校半ばごろまでに、オヤジの転勤で東日本を中心に7回もの引越しをした。
各地の風土の違いというものに、子供ながらに鮮烈な印象を受けたのと、オヤジの旅好き・自然好きの影響で、野宿で各地を旅することに憧れを持ったのだと思う。
尤も、オヤジは相当な出不精だったわけで、旅好きと言ってもテレビで旅行番組を見るだけ(笑)。おかげで知識だけは多く持っていた。
俺は、たまに山菜取りやら近所の旧跡巡りなどに連れて行ってもらった程度で、泊りがけの旅行などに行った事などない。小さい頃の俺は車酔いがかなり酷く、後年にオヤジは「どこかに連れて行こうと思ってもすぐに酔ってしまうので、なかなか連れて行けなかった」と言っていた。たしかに2つ上の姉貴と比べれば、俺はオヤジに連れ出される事が多かったと思うけど、それは単なる出不精の言い訳だろう。
ちなみにこの「車酔いが酷かった」というのは、俺が四輪ではなくバイクを選ぶ理由の一つとなった。
さてさて、正吉君である。
自分の子供に対して「何かを無理矢理やらせる」のではなく、親が楽しんでいる姿を見せて、そこから何かを感じ取ってもらいたいというのが俺の気持ち。
このブログでは一度も書いた事が無いが、俺の知られざる趣味(?)に野宿ツーリングと温泉めぐりってのがある。
ただし、独立開業して以来は全く行かなくなってしまい、10数年ご無沙汰。
正吉君もボチボチ自分の身の回りのことが出来るようになってきたし、以前俺がバイクで日本全国を走り回り、野宿で各地を見て回ったのと同じ事を、とりあえず車でやってみようと思ったのである。
今の言葉で言えば、男旅ってヤツだ。
今回向かうエリアは飛騨・北陸・信州北部。バイクのロングツーリングではいつもの事だったが、今回も事前に決めるのはエリアだけで、細かくは行き当たりばったりとする。
当然、信州は過去に「これでもか」というくらいに走り回った。しかし諸々の事情でスルーした場所もあるし、何より当時は高速道路が整っておらず、日本海側にはとてもアクセス性が悪かった。
1日目
朝5時ごろ起床。前日に荷造りはほぼ済ませてあった。
この日の朝食用・昼食用のおにぎりを作り、正吉君を叩き起こして自宅を出る。すぐに名古屋ICから東海北陸道へ。一気に北陸へトリップするつもりだったが、少々早すぎるだろうと思い、白川郷に立ち寄る。
ここについては俺が陳腐な言葉を並べるべくもないので写真のみ。
現代の町並みと全く違う風景なのに人が暮らしているというのは、とても圧倒される。
その後もう一度高速道路に乗り、黒部ICで下車。以前利用した事がある「墓ノ木公園キャンプ場」に向かう。ここは無料で、環境は良いのだが回りに何も無いためか、比較的空いている。
テントを10数年ぶりに広げ、ハイエースを身軽にしてから、近場に温泉を求めて出発。
狙いを定めたのは小川温泉元湯。
ここは温泉宿一軒のみで、温泉宿から徒歩で10分程度奥に入ったところに、天然の半洞窟を利用した露天風呂がある。共同の浴場ではなく、温泉宿の管理する露天風呂である。
風呂自体は満足のいくものだったのだが、非常に虻が多く、俺だけ数箇所刺されてしまった。これがこの後の全日程で腫れと痒みで苦しむ事に・・・。
この近辺は海と山が近いので、海の幸・山の幸ともに恵まれているはず。しかし近所にはスーパーやコンビニ程度しかなく、初日は単なるBBQとなった。
今回のためにテキトーに作った一斗缶BBQコンロ。
100gあたり¥198とかなり高いのだが、これはブランド肉だからというわけではないようで、他の輸入肉も高かった。
俺の地元と比べると野菜も全体的に高めで、魚だけは安かったかな。物流とかの地域的なものだろう。