中国ドラマ「酔麗花~エターナル・ラブ~」第21話 あらすじ
卿塵(けいじん)/巫女…リウ・シーシー(劉詩詩)
元凌(げんりょう)/皇帝…ウィリアム・チャン(陳偉霆)
元湛(げんたん)…シュー・ハイチャオ(徐海喬)
元澈(げんてつ)/第十一皇子
元安(げんあん)/皇帝
元漓(げんり)/第十に皇子
朶霞(たか)/阿紫族公主
湛王府。元湛に別れの挨拶をするため、声をかける卿塵。「私を連れていってくれぬか?」と元湛が言うと、ふっと笑った卿塵が「これを殿下に」と言い、布で包んであった物を見せる。それは牧原堂を買い上げる代金の銀子と靳慧から渡された玉佩だった。「牧原堂を君に売る気はない」と言う元湛。卿塵が「これ以上、甘えられません。受け取ってください」と話し、仕方なく元湛は銀子だけを手に取る。
卿塵は「これは湛王妃に渡す物だとか。靳夫人の思いが…」と言って、机の上に置く。「私の思いなら?」と元湛が言う。「申し上げたはず。私は葉を守る花にも、花を殺す葉にもなりません」と言う卿塵。元湛が「では君の望みは?」と聞く。卿塵は「望むとおりの日々を送ることです」と答える。
その場を卿塵が去り「君の心には四兄上しかいないが、私の心を占めるのも君だけだ」とつぶやく元湛。
元湛が玉佩を見ていると靳慧が来る。元湛の持っている玉佩の入っている小箱を見て、すぐに跪いた靳慧は「殿下、私はただ…と言いかける。それをさえぎるように「彼女は去った」と元湛が言う。靳慧は「私はよかれと思い…」と言うが、すぐに「出しゃばるな」と元湛に止められる。自分の問題は自分で解決できる、と。「下がれ」と言われても、靳慧がまだ「私は殿下のために何かをしたかっただけ。毎日、笑顔で過ごしてもらえたらと」と言い、元湛は「靳慧、この期に及んで己の過ちが分からぬのか?もうよい。とがめはせぬ。だが今後、君は自分のことだけ考えればよい。他のことには一切、関わるな」と告げる。そして涙を流す靳慧をその場に残し、部屋を出て行ってしまう元湛。
牧原堂。刺繍をしていた卿塵は、元凌との婚儀を思い返す。その時「今度、出会う時には、決して私を愛さないで。あなたにはなすべき大業がある」と言った卿塵。
「いつになれば山河をあなたに渡せるかしら」とつぶやいた卿塵は“私も朶霞公主と同じように、元凌への想いを口に出せたらいいのに。きっと永遠に不可能ね。彼との距離は遠ざかる一方だけど、後悔はないわ。でも、どうしてこんなに心が痛むの”と思う。
卿塵が階段を下り始めると、誰かがいる気配を感じる。そして黒装束の男が卿塵に襲ってくる。2人はしばらく戦うが、男は巾着を落とすと霊力を使って逃げていく。
男が落としていった巾着には玉佩が入っていた。「宮中の物だわ。一体、何者なの?なぜ霊力を?」と言う卿塵。
太常寺。怪我を負った元漓は「腹立たしい女だ、あんなに手ごわいとはな。霊石を持っていなければ、深手を負っていた」とつぶやく。そして夜空を見上げた元漓は「近頃、双星は輝きを増している。あの女が現れてからだ。無関係なはずがない」と言う。
いつの間にか背後に来ていた冥魘に驚く元漓。夜更けに何をしているのか冥魘に聞かれ、元漓は「書を読みに来た」とごまかす。
部屋に入り、書を読む元漓に「ごゆっくり、失礼します」と言って出て行こうとする冥魘。元漓は止めると「ところどころ意味が分からぬ。莫殿の一番弟子だろ?書の内容を講釈してくれ」と言う。そして「もっと近くに来い」と冥魘の腕を引っ張る元漓。冥魘がバランスを崩し、二人は床に倒れてしまう。
牧原堂に元凌が来る。「すべての者を君は手のひらで転がす。酒宴では九弟に繊舞が戻ったと勘違いさせ、鳳家の者に次女が見つかったと思わせた。鳳府に乗り込むための策を練り、七弟に加え九弟まで利用したな」と言う元凌。卿塵は「何と言われようと、この腕の入れ墨が動かぬ証拠よ」と衣の袖をまくる。私の父母が誰なのか殿下は答えられるの?無理ならば私と家族の再会を邪魔しないでと。
元凌は「父母は知らぬが、君は巫女だ。これは覆せぬ。鳳家に巫女が生まれると?鳳家を利用して父上に近づく魂胆だろう。巫族の復讐のためにな」と言う。「そう思いたいのなら、勝手にどうぞ」と言う卿塵。元凌は「父上は巫族への警戒を強めている。君の行動は身の危険を招くだけだ」と言う。卿塵は「私は身を寄せる場所を求めているだけ。自分と巫族を生きながらえさせたいの」と言い返す。
「君の正体を暴露するぞ」と言う元凌。卿塵は「その時は私が殺されるだけ。巫族は道連れにしないで。ご厚恩には必ず報いるわ」と言う。元凌は「なぜ鳳家に入りたい?」と聞く。卿塵は「まだ分からない?正体不明の女子は湛王府に嫁げないからよ。鳳家の次女なら湛王殿下と釣り合うでしょう」と答える。「すべては七弟に嫁ぐためか?」と元凌が言うと「湛王は殷家の主よ。身分のない女子は湛王妃として認めてもらえないわ」と話す卿塵。元凌は「なるほどな、好きにしろ」と言うと帰っていく。卿塵は「もう好意を寄せないで。拒み切れないわ。あなたの人生を台なしにはできない」とつぶやく。
鳳衍は卿塵を調べさせたが、ほとんど情報が集まらなかった。卿塵が本当に私の次女なら喜んで受け入れるが、偽りならばどんな魂胆を持っているか必ず暴くと思う鳳衍。
鳳衍は元凌と元湛を手玉に取り、骨抜きにしている卿塵を、侮れないと考える。
卿塵は間もなく鳳府に入れると莫不平や桃殀、冥魘に話す。「鳳衍は温厚そうに見えて、手段を選ばず邪魔者を排除してきた。正体を見破られたら、ただでは済まぬぞ」と言う莫不平。しかし卿塵は「暗巫の捜査は手詰まりです。深入りするしかありません」と話す。
桃殀が「腕に彫った入れ墨は生涯消すことができないわ」と言うと「ご心配なく。気にしていません」と返す卿塵。有能な弟子を数人選んでいた桃殀は「あなたの手足として牧原堂に置いては?」と言う。そうしていただけると心強いと、卿塵は受け入れる。
卿塵は莫不平に玉杯を見せ、持ち主を捜してほしいと頼む。それを見た冥魘が「漓王殿下の物です。なぜ、あなたが?」と言う。驚いた卿塵は「昨夜、牧原堂に侵入した者が落とした玉佩です。その者は霊力を宿していました」と話す。冥魘は玉佩を手に持ち、確かめると「やはり漓王殿下の物よ」と言う。卿塵は元漓の魂胆を冥魘に探ってもらうことにする。
「桃殀長老はどこにお住まいなので?」と卿塵が聞く。「離境天のほかに巫族が住める場所はないわ」と返事をした桃殀は、破壊されて住めないと思っている卿塵を案内することに。
桓懿が記した「信論」は琴に関する書だった。それを前に「音楽に造詣が深い七弟なら、内容が分かるだろう」と元湛に言う元凌。ある者にこれを送りたいと。元湛は少しの間元凌を見たあと「卿塵さんは喜ぶだろう。彼女の好みを熟知しているな」と言う。元凌は「時には合奏しなくても、相手を理解できる」と返す。「そのとおりだ。万が一、理解できない時はこの書を研究するといい」と元湛。
「理解できない時?私には物事の背後を見抜く力がある。卿塵の出自は特殊だ。鳳府に入れば命の危険に遭う」と言う元凌。元湛は「巫族であることが不安の種なのか?」と聞く。元凌は「卿塵は頑固だ。私は鳳衍と交流がなく、鳳府に乗り込まれたら卿塵を守れない」と話す。「心配するな。私が守る」と言う元湛。
元湛は書を私から渡しておくと言う。しかし元凌は「結構だ。私が渡す」と断る。
卿塵を離境天に連れて行った桃殀は、昔邪と心血を注いで造った、最後の聖地を見せる。「皇帝は虎も同然。いつか手のひらを返されると予想していたの」と話す桃殀。卿塵は「まずは皇宮に入り込み、皇后の死の真相を探ります。巫族を再興するための一歩です」と言う。
桃殀は「2つの霊石が反応したから、聖巫女の出現を確信したの。いつになれば9つの霊石を取り戻せるのかしら」と話す。「すべての霊石が互いに呼び合うのでは?」と聞く卿塵。桃殀は小さく首を横に振ると「違うわ。九転霊石の中で月華石と芙蓉石だけが互いに呼び合う。他の霊石が共鳴することはないわ」と答える。卿塵は「急いで霊石を取り戻さねば。他の霊石の行方を?」と尋ねる。しかし桃殀は「長年、捜し続けてきたけれど、成果はなかったわ」と言う。そして「皇族の手中にあるのやも」と言う桃殀。卿塵は「宮中で捜してきます」と言うと、今後に備え、陛下に関する記述を読みたいと頼む。桃殀は陛下と先帝に関する記録を卿塵に見せる。
卿塵は私が鳳家の者なら、鳳家の汚点を晴らしたい、と元湛に話す。そして父娘の再会を邪魔しようとしている元凌を止めてほしいと頼む卿塵。
卿塵が鳳家に入るのを阻止するため、元凌は元澈を鳳府へ向かわせる。
皇太子に呼ばれ、元凌は会う。「朶霞公主との婚姻は外交に影響する。どうするつもりだ?」と聞く皇太子。元凌は「公主には、はっきり告げた。“恋い慕う気持ちはない”と。理解してくれたはずだ」と話す。それを聞いた皇太子は「おかしいな。私はあと数日、待つつもりだったが、先ほど七弟が来てお前の答えを聞くようせかされた」と言う。
元凌は用事を思い出したと、急いでその場を後にする。“なぜ七弟は大兄上に私を足止めさせたのだろう。十一弟が鳳府に着いた頃やも”と思う元凌。
元澈は鳳府へ行くが、鳳衍は湛王府へ行き不在だった。「失踪したお嬢様に関わる件だとか」と鳳囚から聞かされる元澈。
その頃、湛王府では卿塵と鳳衍が会っていた。
卿塵の腕の入れ墨を見て「これは天の助けだ」と涙を流す鳳衍。我が娘よ、ようやく再会できたな、お前はかつて失踪した私の次女に違いない、と。
花園。「今後は鳳家の掟に従わねばならず、好き勝手はできません」と話す卿塵。元湛は「皇族も鳳家も責任と束縛を課されるゆえ、暮らしはいくらか窮屈だ」と言う。卿塵は「宮中で育った殿下は、自由を浴するのでは?」と聞く。「それは違うな。私は自由を求めぬ。自由でも権力がなければ制限を受けることが多い。身分が高いと暮らしは窮屈だが、心の願いを追い求める余裕があるし、愛する者を守る力も持てる」と話す元湛。卿塵は「その言葉で胸のつかえが取れました」と、酒に代わり、お茶で乾杯する。
卿塵は「なぜ縁談を理由に凌王の足止めを?」と尋ねる。元湛は「卿塵さんの頼みを果たすためだ。婚姻の件は、私的であれ公的であれ害はない」と答える。「縁談がまとまれば、魏国と阿紫族は協力して梁国に対抗できます」と言う卿塵。元湛は「公的には、そのとおりだ。私的には?」と聞く。「それは…」と少し考えた卿塵は「私的には殿下の強敵が朝廷から1人減ります」と言う。笑う元湛。
「私が鳳府に着いた時、鳳衍は湛王府に招かれていた。鳳衍は今、卿塵さんの身分回復を父上に掛け合っている」と元凌に話す元澈。元凌は「七弟が卿塵に協力していたのか。出し抜かれたな」と言う。既成事実ができてしまい、流れに身を任せるしかなくなる元凌。
牧原堂。卿塵が患者を診ていると、鳳鸞飛が来る。「陛下が姉上とお会いになるそうよ」と言う鳳鸞飛。卿塵は“さすがは鳳衍ね。些細な私事に皇帝が関わるとは”と思う。
宮中。陛下が政務を執る致遠殿へ鳳鸞飛と向かった卿塵。卿塵は“致遠殿…前回は彼と一緒に来たわ。あの時、元安が元凌を陥れなければ、湛王も謀反を起こせなかった。ようやく権力の中枢に近づいたわ。もう二度と同じ悲劇は起こさない”と思う。
卿塵と鳳鸞飛が致遠殿の中へ入る。「湛を助けて、天舞酔坊の件を解決したとか。鳳家の娘はいずれも聡明だ」と言う元安。卿塵は「私は運に恵まれ、暗巫の陰謀を暴いたにすぎません。すべては聖明なる陛下の導きです。救われた女子も陛下に感謝しています」と話す。
天舞酔坊を医館に変えたのが卿塵の提案だったと知っていた元安は「都には医館が多く、一介の女子が新設するまでもなかったはず。そなたの医館には何か特別なところが?」と尋ねる。
卿塵は「体だけではなく、心を治します」と答える。“明徳を明らかにすれば天下唱える”とか、陛下は即位以来善政を敷き周囲の民はこぞって帰順を求めている、辺境に住む民は学識がないゆえ些細な痛みを恐れていた、いかに病が軽くても悩みが深ければ体は治らない、ですから体を治すと同時に文字を教えれば恐怖を取り除ける、民が教化されれば陛下の世は更に栄え、太平を実現できると。
うなずいた元安は卿塵の身分を回復することにし、清平郡主(せいへいぐんしゅ)に封じる。
卿塵だけ下がらせる元安。元安は「そちの娘は聡明だ。“明徳を明らかにすれば天下唱える”。これは朕が若き頃、主張した理想だ。まさか今日、年若い女子から聞こうとは」と鳳衍に言う。それを致遠殿の外へ向かいながら聞いた卿塵は“陛下に近づくには、こびへつらい、徐々に信頼を得ねば。元凌に代わり、策を練るわ”と思う。
鳳衍は卿塵に、すぐにでも鳳府に戻ってこいと言う。「陛下に意見した以上、牧原堂を放っておけません。牧原堂の引き継ぎが終わってからでも?」と聞く卿塵。鳳衍は「私事よりも国事を重んじるのは当然だ。すばらしい」と感心する。そして「陛下はお前を気に入られた。鳳府に移り住んだあとも牧原堂に通うがよい」と言う鳳衍。
ーつづくー
蝶の入れ墨、一生、消えないのね(✽ ゚д゚ ✽)
私は霊蝶が傷を治すみたいに、入れ墨も用が済んだら消せると思ってた…。
元漓がやっぱり怪しかった!!!
時々、何か巡らせているような顔をしていたものね。
でも、霊石を持っているってどういうことなの!?
体が弱くてお寺にいたというのも嘘なのかな…。
それとも弱いから霊石を持たされたとか!?
何となく、元凌と元湛も危険な雰囲気に…。
細かなエピソードは変えられても、運命は変えられないの?(;△;)
もう、いろいろ意外な展開ばかりヾ(・ω・`;)ノ
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元凌と元湛はお互い腹の探り合い?のようになってきましたね。
元湛が側室の靳慧に対して妙に冷たいのも気になります。何か理由があるのかな?
鳳衍は卿塵を本当に娘と思ったのか、それとも??
真偽はどちらでもいいなんて言ってたので怖い怖いΣ(゚д゚lll)
本当に、次々と意外な展開で先が読めないですね。
卿塵が聖巫女であるのを知ってて襲ったのか?
なぜ霊石を持ってるの?
本物の第十二皇子?
鳳衍が卿塵のことを怪しんでいたけど
あんなに涙を流して自分の娘だと喜んで、本心かなあ。
卿塵を巡って元凌と元湛とのやり取りがまだまだ尽きないね。
本当に意外な展開ばかりですね。