【登場人物】
岳飛(がくひ) …文武両道に秀で、忠義に厚い勇士。主人公。
王貴(おうき) …岳飛の仲間。義兄弟。
王燮(おうしょう) …杜充の部下。
牛皐(ぎょうこう) …岳飛の仲間。義兄弟。
張用(ちょうよう) …岳飛の仲間。義兄弟。
傅慶(ふけい) …蜈蚣山の山賊討伐のために選ばれた100人の兵の1人。
張大年(ちょうたいでん) …素素の父。
兀朮(ウジュ) …太宗の4男。
「兀朮 進退窮まる」
岳飛は傅慶に「酒による失敗は許さんぞ」と念を押す。笑いながら「分かってる」と返す傅慶。他の義兄弟たちにも岳飛は「我々が交わした杯は酒ではない。血だ」と告げる。
疲れて卓で居眠りをする韓世忠。紅玉が正面に座ると、じきに韓世忠が目を覚ます。
「お腹がお空きでしょう」と言いながら、紅玉は岸辺の村人が差し入れしてくれたという両脇が大きく中が細い饅頭を卓の上に置く。韓世忠が半分にしようとすると中から文が。その文には“敵船の胴の弱きは、ほぞの継ぎ目のごとし。中ほどを一断すれば両端は形を成さず”と書かれていた。「民が私たちに教えているんだわ。金の船は構造上、船腹が弱い。船腹を攻撃して両断すれば、兵力は分散し混乱をきたす。そこへさらに追い打ちをかける」と言う紅玉。韓世忠は饅頭を半分にし「民のおかげで勝利をつかめそうだ」と笑う。
兀朮と激しく戦う韓軍の船が、翎児の乗っていた船に体当たりをする。翎児は床に倒れ出血。しかし痛みに耐えながら、四太子(兀朮)には知らせないよう翎児は侍女たちに言う。
追い詰められた兀朮は陛下と粘没喝に会わせる顔がないと、夏金烏に「自害か魚の餌かどちらを選ぶ」言う。怒りの収まらない兀朮を「戦いの最中に上官を罰すれば、軍は混乱します」となだめる哈迷蚩。兀朮は「次の一戦は先鋒を務めろ」と夏金烏に命じる。
上策はないか話し合っている中、兀朮に翎児が出血したという知らせが。
急いで翎児のもとへ向かった兀朮。翎児を診た薬草採りは、船上での疲労と戦の恐怖からきた不調、このままでは胎児も母体も危ない、夫人を岸に移し、名医を探すことが最善の策だと話す。
「あなたの子供を守れそうもないわ」と翎児が言い、兀朮は「お前さえいれば、他には何もいらない」と返す。
韓世忠は黄天蕩の降龍湾に兀朮たちを閉じ込める。その祝杯をあげていると、援軍として傅慶と楊再興が。2人にも韓世忠は酒を出すが、岳飛から禁止されている2人はためらう。そんな2人に「岳家軍では禁止されていても、ここは韓家軍の船上だ。禁止令はこの私が解く」と言う韓世忠。傅慶は美味しそうに酒を飲む。
韓世忠を破る妙案がなく、兀朮は自ら韓世忠と交渉することを決める。
兀朮が面会を願い出てると報告を受けた韓世忠は「ちょうど私も会いたいと思っていた」と言う。
互いに船に乗りながら、対面する韓世忠と兀朮。兀朮は見逃してくれれば手持ちの財宝はすべて将軍に渡し、今後は長江が両国の国境、同盟を結び二帝も返し二度と領土も侵さないと話す。両国の同盟に誠意を感じるが「だが燕山以南は、本来、宋の国土だ。すべて返してもらいたい」と韓世忠は言う。兀朮が「つけあがるな」と言い返し、話し合いは決別に終わる。
金。金での滞在が長い秦檜に「皇帝を海上へ逃がし、自分は和議の名目で金に身を隠す。戦乱が過ぎれば国に戻ってまた要職に就く。もし朝廷朝廷が覆った場合にはここに留まり、何らかの官職を確保する。どう転んでも困らない周到な計画だ」と言う斡離不。斡離不が金の策士にするために五国城で助けたのではない、貴殿には国に戻った上で宋の権力を握ってもらいたい、と言うと、秦檜は「丞相で終わる気はありません。政権と軍権を握り、陛下も諸侯も従わせる。だが、そうなるには時間が必要です」と返す。
斡離不は黄天蕩の兀朮を助ける妙案があるか秦檜に聞く。靖康年間に宋から持ち去った祭礼の品々の中に、宋の詳細な全国地図があったはず、それを見て考えると答える秦檜。「分かった。渡そう」と斡離不は言う。
秦檜は私への陛下への疑念を大きな信頼に代えるため、韋皇太后も連れて帰りたいと頼む。しかし斡離不は認めるわけにはいかないと言う。ただ、この話は聞かなかったことにすると。
韋氏に会いに行った秦檜は、逃亡の覚悟があるか聞く。その機会を待っていた韋氏だったが、太上皇を残し、1人で行くことに迷ってしまう。秦檜は「私と同行されないおつもりならば、どうか陛下に宛てた手紙をお書きください」と話す。
翌日。韋氏は逃亡することを決める。しかし関所を出たところで、逃亡を知った金が、1刻以内に名乗り出なければ見せしめに太上皇の首を斬る、と言うのを聞き引き返す。
岳飛は張憲に「精鋭2千人を連れて、海上の陛下を臨安の宮殿にお送りしろ」と命じる。
張憲は陛下の元へ行き「陛下を宮殿までお送りします」と伝える。陸に戻りたい高宗は「本当だろうな?」と喜び、すぐに宮殿へ向かう。
屋敷に戻った秦檜は、地図の作成者“扁乙”を呼ぶ。「黄天蕩を知り尽くしたお前だ。脱出の策もあるな?」と言う秦檜。扁乙は金に手を貸すことはできないと拒むが、お金を出し「重病の息子を先立たせるのは忍びないと思わないか?」と秦檜は脅す。「私の息子をどうする気です?息子は今どこに?」と扁乙が聞く。秦檜は「私が預かった。優秀な侍医に治療させよう」と話すと、地図を扁乙に投げ「よく考えろ」と言うと行ってしまう。
宮殿の玉座に座った高宗は、数日前に戻った秦檜が裏門でひざまずいて待っていると聞く。すぐに呼ぶ高宗。
「朕を海上に追いやって雲隠れし、安全になったら戻ってくるとは。容量のいい奴め」と高宗は秦檜に言う。秦檜は「陛下がお戻りになると聞き、後宰門にて上奏の機会を待っておりました」と話す。そばにいた趙鼎は「陛下は戻られたばかりだ。今はお休みいただき、明日の朝儀で上奏されよ」と言う。それでも一刻を争うと、引き下がらない秦檜。
趙鼎がくどい秦檜に「五国城に赴いた使臣は何人もいるが、戻って陛下に上奏できたのは秦殿だのようだが?」と言うと、秦檜は他の者は金に対する言動が悪かったため、牢に入れられたり、首を斬られたと話す。笑うと「金に疎まれて戻ってこなかったと?では秦殿は金にとっても重要人物らしい」と言う趙鼎。秦檜は怒ったように「貴殿にそんなことを言われる筋合いはない」と言い返す。
ーつづくー
兀朮を追い詰めたことで二帝が戻れるチャンスだったとも思うけど…国土を返してもらうことも大事なわけで…。
兀朮も早く翎児を岸に連れていきたいはずなのに…ヾ(・ω・`;)ノ
お酒を飲んでしまった傅慶もちょっと心配。
秦檜とか高宗が出てくると、とたんに疲れちゃうよね(o´д`o)=3
↑私だけ?
秦檜は企みがあるし、高宗はダマされそうだし( ̄▼ ̄|||)
韓世忠が民からもらった食べ物は饅頭じゃないのかも?
でも饅頭のような白くてふわふわな食べ物…形は違うけど。
中には何も入っていなかったみたい?
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韋氏もやはり太上皇を見捨てられないようで…
今までにないほど切羽詰まってるウジュ…こんな困った顔もするんですねぇ
レイジのことも心配なのにやっぱり休戦は無理なの?(TT)
韓世忠の出した条件も一度に多すぎるような…とりあえず二帝を取り戻して休戦、領土はまたその後でとはできないのかなとかあれこれ考えてしまいました
お酒を飲んでしまった傅慶心配ですよね(TT)
そして暗躍する秦檜もまた別の意味で心配です(ーー;)
韓世忠を紅玉が見守るシーン、良かったですねぇ。
戦ものの史劇ですが、お互いを深く思いやる素敵なカップルが多いドラマですね。
兀朮は翎児のためにも早く陸に上がりたかったのでしょうね。
韓世忠もここで手を打っておけば良かったのに・・と思いましたが、領土の件がありました。
いくら兀朮でも、そこまでは譲歩しないか。
傅慶は上司の韓世忠に進められたら断れないのは分かるとしても、ちょっと飲み過ぎでしょう。
宋にも、まだまともな家臣、趙鼎がいました。
でも狡猾な秦檜には敵わないでしょう。
高宗も秦檜のこと疑っているのに・・・
秦檜が兀朮に助け船を出そうとしているのも知らずに。
うささん、ホントにこの二人疲れますよね。
お綺麗ーーー、と改めてみていました♪
日本語的には饅頭と思います。
これが出てきたシーンで印象的なのは
宋は皇帝はダメダメですけれど、
兵士でなくても市民もちゃんと戦っているところが
本当にすごいですよね!
扁乙も秦檜の脅しさえなければ。。。
どうなってしまうのでしょうか???