「失恋を吹き飛ばせ!」
「今後も協力し合ったほうが、お互いのためだ.探偵事務所は任せろ。焦って事を荒立て、暁東を怒らせるな」と“黒スーツ”に話す彦軍。奴とは長年の付き合いだから分かる、奴を怒らせれば、自ら転生儀を破壊するだろうと。“黒スーツ”は「お前を信じてもよいが、信じるに足りる成果を見せてもらおうか」と言う。「いいだろう。莫涵も穏便な方法で連れてきてやる」と彦軍は返す。
警察署の前にいた記者たちが、呉警部を見たとたん取り囲む。「各界要人が中毒症状で倒れる中、社会は混乱し、犯罪も横行していますが、秩序を回復できますか?」と聞く記者たち。可尚は警部を守りながら警察署に入れる。
警察署の中では警部を暁東と顕婷が待っていた。“黒スーツ”との連絡を絶ち妻子の安否が不明な警部。「他に何がお望みだ」と警部が聞くと、顕婷が「海浜市が混乱した今、現実逃避はできません。解決策を考えましょう」と言う。そして「事務所が襲撃を受ける前に攻撃を仕掛けます。警察総動員でご協力を」と言う暁東。しかし妻子のことを考え「承諾できるわけがない」と警部は言う。
顕婷は海浜市内が混乱に陥り、強盗事件が横行、負傷者が続出し、交通も乱れているというテレビのニュースを見せる。「被害者はすべて海浜市の住民です。あの中にいるであろう警部の身近な方々を見捨てる気で?」と話す。暁東も「逃げても良心が痛むだけですよ。奴の好きにさせれば、ご家族を救えると?」と説得する。それでも聞く耳を持たない警部。さらに暁東が「市民を守ろうともしないあなたに、警官でいる資格はない」とまで言われ、警部は可尚に「2人を追い出せ」と命じる。「間違ってます。脅迫に屈せず、正義を貫くのが警察では?」と言うと、暁東と顕婷は署を出て行く。
暁東にはきつく当たったが、どうすればいいのか分からない警部。
退院したばかりの顕婷は、警察署を出ると倒れそうになる。「病院に行って診てもらおう」と言う暁東。「大丈夫よ」と顕婷は言うが、顕婷を抱きかかえると、暁東は「二度と君を危険にさらしはしない」と言って歩きだす。
任務を全うしている嘯天を「私の期待どおりだ」と褒める“黒スーツ”。黒スーツは彭澤に会ったか聞く。嘯天は彭澤と兄弟の縁を切った時の言を思い返す。
暗い顔をしている嘯天に“黒スーツ”は「仲たがいか?」と言う。「兄貴は賊を信じ切っています」と答える嘯天。“黒スーツ”は「だが、関係を修復せねば、彭澤から龍紋玉佩を得るのが難しくなる。歩み寄るのだ」と言う。
嘯天は大衛から「さっき言ってた龍紋玉佩とは何だ?」と聞かれた事を思い出す。その時、嘯天は「それは都統殿より賜った九転夜明珠を捜す頼みの綱だ。俺の兄貴が持っている」と話していた。“黒スーツ”に「大衛にも知り合ってすぐ龍紋玉佩のことを聞かれました。奴はボスの手下なはずですが、なぜ姿を見かけないのです」と尋ねる嘯天。「あの役立たずなら監禁してある」と“黒スーツ”は言う。
大衛は彭澤とケンカした時「お互いを思ってるからケンカをするんだ。本当は後悔してるんだろ?」と仲直りを勧めてくれていた。“大衛は玉佩のために俺に近づいたが、悪い奴じゃない”と嘯天は思う。
嘯天は「大衛に会えますか?」と“黒スーツ”に聞く。しかし“黒スーツ”は「負け犬ごときに会いに行く暇があったら、彭澤から玉佩を手に入れる策を考えろ」と言う。彭澤はお前を弟のように可愛がってきた、誠意を持って道理を説けば分かってくれる、と。嘯天はずっと自分を心配してくれた彭澤を思い出す。
彭澤は霊脂蘭の薬性は分かったが解毒方法については難航していた。図書館から急いで戻らせたことを謝り「彦軍さんは心配しすぎだわ」と言う莫涵。「確かに君1人を事務所に残すのは危険だ。何か起こったららどうする」と彭澤は言う。そんな話の最中「彭澤よ。直ちに龍紋玉佩を渡し、私に従えば命は助けてやる」と言う彭澤にしか聞こえない伝音入密で“黒スーツ”が話かけてくる。
彭澤は「このあと何か起きたら密室に隠れるのだ」と莫涵に言うと外へ出て行く。
「今の言葉、しかと耳に届いた。姿を現せ」と大声で言う彭澤。隠れていた“黒スーツ”が現れると、彭澤は「やっと会えた。私は一介の武官に過ぎぬが、誰よりも誠実さを重んじる男。夜明珠を捜しに遣わされる前から、そなたの残虐さには気づいておった。たとえ“明”への忠義に反することになろうと、今、この場で討ち死にするとしても、そなたには従わぬ」と言う。“黒スーツ”は笑い「いい度胸でだが、嘯天と探偵事務所の奴らを殺されても構わないのか?」と返す。彭澤が「その前に私を踏み越えて行け」と言い、“黒スーツ”は去って行く。
午後にきつく当たってしまったことを莫涵に謝る彦軍。しかし彦軍は「でも、これからは素直に誰かに守ってもらうんだ」と言う。今日は彭兄貴がいて幸いだった、今後は1人で行動するんじゃないぞ、と。莫涵はうなずく。
可尚は“莫涵、この弁当は俺の気持ちだ。いくらでも待つから返事をくれ”というメッセージをフタの裏につけたお弁当を莫涵に渡す。玉子にも“君を愛してる”とケチャップで書かれていたが、可尚が帰ったあと、莫涵はお弁当を落としてしまう。
「いろんな事が置きてるのに私は役立たず。彦軍さんも何も手伝わせてくれない。イライラする」と言いながら莫涵はダーツをしていた。それを聞いてしまった彦軍は「ご機嫌斜めだな。何にイラついてるんだ」と莫涵に声をかける。
莫涵と向かい合わせに座った彦軍は、イラついている原因を聞く。沈んだ声で「暁東さんは自分の命に代えても顕婷さんを守る覚悟よ。それを見て私は完全に彼を失ったと感じたの。私だって顕婷さんが好きよ。なのに彼女があんな危険な目に遭っても自分の失恋を嘆くばかり。私って本当にひどい人間だわ」と話す莫涵。彦軍は「そのとおりだ。君は自分にひどいことをしてる」と言う。そして「考えてもみろ、失恋したらそのあとはどうする?」と言う彦軍。
彦軍は苦しみから抜け出す方法として、暁東の写真に落書きをする。次にその写真に向い、暁東を罵らせる彦軍。さらに、その写真を破るように言う。
泣きながら「ありがとう。好きでいさせてくれて」と言い、莫涵は写真を破く。彦軍は莫涵を抱き締め、大声で泣くように言う。
病院。万鍵師の高熱は続いていた。龍龍を廊下へ連れて行き「急いで霊脂蘭の解毒方法を見つけないと」と暁東は言う。しかし龍龍は「恐らく無理だわ。霊脂蘭の成分は古代植物だと分かったの。春秋戦国時代では滋養強壮に効くとされ、“宗”のある太監が補助薬として用いてる。解毒方法を知る者は誰一人いなくて、服用をやめると死に至る」と話す。「じゃ、霊脂蘭を飲んだ除さんとおじさんもそのうち…」と言う顕婷。
病室に戻った龍龍は、万鍵師の体の向きを変える。その時、首に光るものがあることに気づく暁東。それはチップだった。
コンビにへ行った徐菲は、レジでバーコードリーダーを見ると、あることを思い付く。アイスコーヒーをワザと頼み、店員が目を離した隙にバーコードリーダーを持っていたチップに当ててみる徐菲。その途端に警報が鳴り響く。すぐにそれが監視追跡装置だと分かった徐菲は“だから父さんを逃がしたのね。私と暁東の動向が筒抜けだわ”と思い、慌ててコンビニを出て行く。それを監視カメラで“黒スーツ”が見ていた。
顕婷と徐菲が病室へ行くと、龍龍が床に倒れている。急いで顕婷が龍龍に駆け寄り、徐菲は万鍵師の元へ。龍龍は意識を取り戻すが霊脂蘭を飲まされていた。そして黒服集団に注射を打たれた万鍵師は亡くなってしまう。
佑守のが修復していた転生儀が完成間近となる。「完全修復できるのか?」と彭澤が聞くと「徐菲の玉佩で作動するみたいだが、他に丸い物を入れる必要があるみたいだ」と佑守は答える。丸い物と聞き、彦軍と莫涵はすぐに夜明珠を思い付く。彭澤は「夜明珠なら暁東と関係がある。そういえば龍紋玉佩が光るのは暁東と可尚の近くだけだが、洪西東と可尚の関係は不明だ」と言う。光り方も違い、暁東のそばでは瞬くが、可尚のそばでは不思議と光を放ったままだと。
2人きりになり、まだつらそうな莫涵に彦軍は「暁東に対する君の想いは、兄への信頼なのかも。恋愛感情とは別のね」と話す。まだ君は本当に好きな人に出会ってないのかも、と言われ、真剣に考えだす莫涵。そんな莫涵の頬を彦軍がつねる。「なぜ、つねるの?」と莫涵が聞くと「可愛いからだ」と彦軍は言う。そんな中“明日、到着”というメッセージが彦軍の携帯に届く。「ポニーが来るのか?」と動揺する彦軍。莫涵が誰か聞くと「すごく、にぎやかな人だ」と彦軍は答える。
莫涵が歴史の本を読んでいると彦軍が来る。「あなたに及ぶわけないけど、せめて話してる歴史の内容を理解できればと持ったの」と言う莫涵。彦軍が莫涵の読んでいた明代の本に目を通していると、そこに莫涵の好きなツイーツを持った可尚が。
可尚に気を遣い、散歩へ行くと席を外す彦軍。しかし忙しい莫涵はスイーツを食べている時間がない。
可尚が外で座っていると莫涵が来る。「俺と話したくない?」と聞く可尚。莫涵は「いいえ」と首を横に振る。「俺は君が好きだ。俺を嫌いならそう言ってくれ。事実を受け止める」と可尚は告白する。うつむいた莫涵は「ごめんなさい」と謝る。
可尚は帰り際「他に誰か好きな人が?」と聞く。莫涵は無意識に、自分の頬をつねった彦軍のことが頭に浮ぶ。
莫涵は散歩から戻ってきた彦軍に、可尚をフッたことを話す。つらそうだったわ、彼を傷つけちゃった、と落ち込む莫涵。彦軍は「その気がないことを告げないほうが間違ってる」と言う。
ーつづくー
嘯天も少し疑問を感じ始めた…のかな?
できたら彭澤が説得した時に気づいてほしかった(;_;)
あぁぁぁ、万鍵師が(;д;)
ようやく徐菲と会えたというのに。
解毒薬、どうやったら作れるんだろう。
龍龍は無理だと言っていたけど…。
ずっと莫涵を好きだった可尚は可哀想だったけど…噛み合ないことが運命だったのかな?
そして莫涵は彦軍を好きになったみたい。
展開が早いって思う気もしないではないけど、莫涵の暁東への想いが彦軍の話していたとおりなら有りなのかも…。
彦軍も莫涵が好きだよね!?
…ポニーって誰!?(✽ ゚д゚ ✽)
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