部屋に来た公孫毅に「私など、ただの駒でしょう?私にはもう利用価値がありません」と言う聶文星。文星は悲しそうに、あなたの息子でなければ楽しい人生が送れたかもと時々思うと話す。文星の手を取り、打たれ強い子に育てるためわざと突き放してきた、だから今まで手を握れなかったと言う公孫毅。
公孫毅はお前はいろいんな経験をし、多くの代償を払った、今回の件で人に真心で接しても何の得もないと分かっただろうと言う。真心は必要ないと。「愛する人や家族には自分を偽りたくない」と怒る文星。公孫毅は、お前は善良な人間に生まれたが、私は長年の権力闘争で"善"の字を捨ててしまった、自分の心の持ち方すら忘れてしまった、我が子の愛し方も…とつらそうに話す。
お前が生死の境目にいる間、私は夜通し中庭で座って考えていた、そして愛すべき人がいると気づいたと言う公孫毅。唯一の肉親はお前だとなと。
公孫毅は、これからは何も強要しないつもりだと言うと部屋を出て行く。座り込むと、膝を抱え"私が間違ってるのか?"とつぶやく文星。
不凡鏢局に急いで戻ってきた路雲霏。部屋に飛び込むが柳傲天の姿がない。「待つと言ってたのに、なぜいないの?」と雲霏は不安に感じる。そんな雲霏の前に現れる傲天。「どこへ行ってたの」と言う雲霏に「今日から授業を再開する約束だろ。頼りにならないな」と言って、傲天は雲霏の額を指ではじく。
雲霏は文星が無事に目を覚ましたと、容体を傲天に話す。急所は外れていた、すぐによくなるから心配いらないと。安心した傲天は「よかった」と言う。
文星の親切に特別な意味があったことを知り、落ち込む雲霏。傲天は雲霏の横に座ると「罪悪感を持つ必要はない。自分に正直でいろ。実らない恋もある」と慰める。
「でも彼には借りが出来た」と雲霏は言う。傲天は「それが人の世だ。借りを作ったり返したり、キリがない。俺たちも、どっちがどっちに借りがあるのか…」と話す。雲霏が冗談まじりに「あなたが私にあるのよ」と言うと「なら一生かけて返す。来世もかける?来来世も?」と言う傲天。雲霏は「来来世になったら教えてあげる」と言いながら、傲天の肩にもたれる。笑いながらも"雲霏。過去の因縁を知っても、今のような関係でいられるか?"と傲天は思う。
どの鍛冶屋も武器を売ってくれないと、千面仁は路不凡に話す。鍛冶の名人たちは大金で雇われ、みんな仕事で家を空けていると。話を聞いていた傲天は、職人たちの依頼主について聞くが、千面仁は分からないと答える。武器がそろわなければ鏢局(運送業・用心棒)は商売にならないと思った不凡は、城外の鍛冶職人に当たるよう千面仁に告げる。
千面仁が部屋を出て行き、不凡は真心で雲霏に接してくれる傲天に礼を言う。礼を言うなら私にではなく、雲霏にどうぞと返す傲天。彼女のおかげで恨みを捨てて許すことができたのだからと。娘が幸せになれるなら罪を償うと不凡は言う。傲天は「路殿は公孫毅から私を守ってくれた。父がそれを知ったら、きっと何もかも水に流してくれるでしょう」と話す。傲天がこの世で一番信用できると思った不凡は、しばらく家を空ける間、鏢局をお前にまかせたいと言う。
誰かが謀反を計画中だと、傲天は東方婉児に報告する。農具を作るだけなら鉄が不足するわけがない、おそらく別の用途があるのだと。そして鍛冶職人も何人か姿を消し、居場所を知る者は誰もいない、妙ではありませんかと言う傲天。「もっとよく調べてちょうだい」と東方婉児は言う。傲天は「必ず真相を突き止めます」と返し、背後で動いている者はただ者じゃない、まずは尻尾をつかまなくてはいけない、だから陛下のお力で鉄を収集してほしいと頼む。
反逆罪は九族皆殺しになるため、探り始めれば隠蔽しようとするはず、動いた時を狙おうと傲天は考えていた。
呉天宝は売れるものは全部売ろうと整理していた。手伝っていた范大同は、気に入ってた香炉まで売ろうとする天宝に「これは残しておけ。僕の家から書画を盗んでくる。それを売ればいい」と言う。しかし天宝はそれを断り「今までは朝廷に頼りすぎてた。これを機に関係を断ち切り家業を立て直すよ」と返す。その時、大同が「忘れてた。宋文文が急用でお前に会いたいそうだ」と言い出す。
天宝が文文が待っているという場所に向かうと、そこには琴を前に椅子に座った慕容月がいた。君だったのか、と言う天宝に「私の名で誘ったら、永遠に来ないでしょ」と言う慕容月。
慕容月は紙を天宝に渡す。紙には"一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、百、千、萬(万)"と書かれていた。
琴を弾きながら「"一"別のあと "二"つの地に別れ "三 四"日のことがまるで"五 六"年のよう "七"夕に便りは途絶え "八"行では想いを伝えられず "苦"脳を訴える術もなく "十"弦琴をかなで続けるばかり "百"たび考えるも "千"般の恨み消せず "万"般の想い誰がわかってくれましょう」と詠う慕容月。天宝はすぐに司馬相如(前漢の文学者)が卓文君(司馬相如の妻)に送った"億"の字が欠けた手紙だと分かる。"私の億を尋ねてる?"と思う天宝。
慕容月は「どうだった?」と天宝に聞く。「恨みと悲しみがこもった詩だね」と天宝は返す。「他には?」と慕容月が言うと、天宝は何も言わず、その場を去ろうとする。慕容月は呼び止め「いつまで私から逃げるつもり?」と言う。一体何を恐れているのかと。「覚えているかい?前にこう尋ねただろ。君が卓文君なら、司馬相如と一緒になるかって。君は自分の周りに司馬相如はいないと答えた。私はすべてを失った。もう君とは釣り合わないよ」と言う天宝。
司馬相如は貧しくても、富豪の娘・卓文君に求婚した、あなたは?と慕容月は言い、天宝の腕を取る。しかし天宝はつかまれた腕を黙ったまま離してしまう。「やはり無理なのね。前は范大同との友情を理由にし、今は身分の違いを理由にする。永遠に私を避けるわけ?」と言う慕容月。天宝は「君は私を一番理解してる。私の気持ちは分かってるだろう。なぜ言わせる」と言う。逃げてばかりいる天宝を臆病者だと言うと「なら十弦琴も返すわ」と告げ、慕容月はその場を後にする。
久しぶりに金仁彬に手紙が届く。手紙には家中の金をかき集め、喬妹に持たせたと書いてあり、金仁彬は驚く。
その頃、長安にたどり着き弘文学院の閉校を知った喬妹は、金仁彬の行方が分からず途方に暮れていた。
陛下の対応は早く、鉄の収集を始めてすぐに売買していた者まで捕らえられていた。「奴らは他言せぬだろうな」と公孫毅が聞くと「ご安心を。家族を人質にしてますし、我々の報復も承知のはず」と答える墨瞳。それより調査の手がこちらまで及ばぬか心配だと。陛下の狙いが焦らせることだと分かっている公孫毅は、むやみに動けば尻尾をつかまれる、こんな時こそ慎重にならなくてはいけないと墨瞳に話す。そこに文星が来る。
文星は公孫毅の前にひざまずき、私には行く所などありません、弘文学院の者たちは根私の過ちが許せないようです、父上は私を許してくださいますか、と言う。私はお前の父親だぞ、厳しくしたのは期待してたからだ、分かればよいと言う公孫毅。
「また信じてもらえるよう努力します」と言い、文星は部屋を出て行こうとする。そんな文星を「お前は息子だ。隠すことは何もない」と言って止め、墨瞳に例の物はしっかり隠しておけ、今夜、城東の宿場の密室に運び込むのだ、用心するのだぞ、と公孫毅は話す。
文星は傲天と会い、やっと得た父の愛を利用する自分が許せないと感じながらも、今夜、城東の宿場に荷物が運ばれると伝える。これで父が罪を免れないと思った文星は、あることを傲天に頼む。
傲天は東方婉児に会いに行き、宿場に荷物が運ばれることを話す。「今度こそ、公孫毅を失脚させてちょうだい」と言う東方婉児。「全力を尽くします」と答えた傲天は、公文学院は閉校に追い込まれたが。今回の任務が終われば再開できるよう陛下に頼んでほしいと頼む。東方婉児は公孫毅を捕らえられれば旧勢力も圧力をかけづらくなると考え、その時は再開に尽力すると返す。もう1つ、傲天は聶文星にも功績がある、正義のために父親を裏切るのですから、文星の手柄を考慮し公孫毅の命だけは助けてほしいと頼む。東方婉児は「それは陛下がお決めになること。聖意は予測できないわ。どうか分かって」と言う。
夜。文星に会いに来た公孫毅は、秦の政治家だった李斯は権力闘争に明け暮れた、彼の最後の望みは息子と故郷でうさぎ狩りをすることだった、そんな小さな願いもかなわず処刑された、私はお前の母にあまり構えず臨終にも立ち会えなかった、もう疲れた、引き際だ、望んでいたのはささやかな幸せだと気づいた、明日、辞職を願い出るから2人で旅でもしようと話す。今までの埋め合わせをするという父に、罪悪感でいっぱいになった文星は「すみません。申しわけない」と動揺する。
城東の宿場。建物に荷物が運ばれ、拘束するため兵と共に突入する傲天。
しばらくして傲天は自分と剣を交えていた相手が不凡だと知り驚く。不凡も驚き「何のマネだ」と言う。「武器密造と謀反の疑いで捕らえに…」と傲天が答えると、不凡は全部、瑠璃だと話す。しかし調べるとすべての箱が武器に変わっていた。
城東の宿場で武器が押収されたことが公孫毅にも伝えられる。「裏切ったのはお前だな」と文星に言う公孫毅。文星は改心してくださいと公孫毅に頼むが、公孫毅は柳傲天と文星が芝居を打っていると気づいていた。「お前は甘すぎる。愚か者めが。柳傲天に刺されたら私の信頼を取り戻せるとでも?今さら柳傲天がお前を殺そうとするわけがない」と吐き捨てるように公孫毅は言う。すべてを知りながら自分を泳がせていたと知り、文星は愕然とする。
「お前が裏切ってくれたおかげで奴らに反撃することができた。お前が知らせたのだろう。柳傲天に反逆者を捕まえさせるためにな」と言う公孫毅。文星が誰に罪を着せたのか聞くと、公孫毅は「路不凡だ」と告げる。武器の密造ゆえ、死罪だろうと。
「だから言ったでしょ。聶文星は信用できないって」と東方婉児は傲天に言う。公孫毅と共謀してたのよと。すべて公孫毅の罠だと返し、押収品では路不凡の罪しか立証できないと言う傲天。不凡が瑠璃を預かったことを知っている傲天は、内通者がいるに違いないと考える。
20年前と同じようにまた手玉にとられた東方婉児は、悔し涙を流す。
不凡が捕まり、雲霏は情報を仕入れようと役所へ向かう。役所には公孫毅がいた。「父は武器の密造なんてしてません」と言う雲霏。しかし公孫毅は証拠は揃っていると言う。雲霏が箱の中身は瑠璃だったと話すと、理由もなく中身が変わるわけがない、手を回した奴がいるのだ、この前、警告しただろう、柳傲天は自らの手で不凡鏢局を潰すつもりだと、路家を破滅させる気だ、と言い出す公孫毅。
雲霏が「デタラメよ」と怒鳴ると、公孫毅は不凡を捕まえたのは柳傲天だと告げる。城東の宿場で待ち伏せし、一網打尽にしたそうだと。さらに公孫毅は、これは柳傲天の敵討ちだと言い、昔、不凡が柳原という官吏を刺した、柳傲天は柳原の息子だと話す。「そんな話、信じないわ」と動揺する雲霏。そんな雲霏に「傲天の罠は完璧だった。これで路不凡もおしまいだ」と公孫毅は追い討ちをかけるように言う。
ーつづくー
天宝は臆病になっているのではなく、家を立て直すことが先だと思っているのかも…。
そうすれば身分の違いを気にすることもなくなるものね。
いずれにしても天宝には頑張ってほしい!!!
喬妹って金仁彬とどういう関係なんだろう?
金仁彬は困ったような顔をしていたような???
不凡がっヽ(@ω@;)ノ
昨日、嫌な予感はしていたけど、やっぱりやっぱり罠だったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(0д0∥)
雲霏もおばあ様も二妹もつらいけど、愛する人を自分が傷つけることになってしまって傲天もすごくつらいはず。
早く不凡が助かってほしい(;_;)
公孫毅が本当にひどすぎる(;△;)
やっと父の愛情を感じることができた文星を、こんな風に裏切るなんて。
父に対しての罪悪感にも苦しんでいたのに"(ノ_・、)"
続きはどうなるんだろう。
いろいろ心配ばかり(TωT)
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公孫毅は言わずもがな~(`ヘ´)
まわりに暴走を諌めるご意見番みたいな人物が
いなかったんでしょうか。
このまま怒涛の最終回へ~???
うささんの仰るように
天宝は家の立て直しを優先と~◎
あんな判じ物のような漢詩があるんですね。
訳しても意味が通じて。
小月小姐、もう少し待っててネ!
何をしても救えず、救われず。。。
スゴく心配です。
ラストの雲霏の動揺も、
不凡パパのこれからも、傲天も。。。
不凡パパは二妹から逃れたいと言っていたときは
良かったのに。。。
天宝と小月は流石、天下の弘文学院カップル候補!
ソフィスティケイトされた想いの表現ですが、
またまたすれ違い。
こちらもどうなるのでしょうか。。。
文星が可哀想で可哀想で…。
不凡パパも雲霏もどうなるんでしょう。
今は慕容月に想いを伝えられない天宝のつらい立場をきっと彼女なら
理解して待っててくれると思います。
最終回までドキドキと言うか不安でいっぱいです。