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クレメンテ十二世教皇の1738年4月28日付、フリーメーソンを禁止する勅令イン・エミネンティIn Eminenti の日本語訳

2019年02月15日 | カトリックとは
アヴェ・マリア・インマクラータ!



愛する兄弟姉妹の皆様、



クレメンテ十二世教皇の1738年4月28日付、フリーメーソンを禁止する勅令イン・エミネンティIn Eminenti の日本語訳をご紹介します。

天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)



***



クレメンテ、司教、天主の下僕(しもべ)らの下僕(しもべ)は

イエズス・キリストの全ての信徒たちに、挨拶と使徒的祝福を与える。



天主の御摂理によって、使徒職の最高位にあげられ、不肖である朕は、自分に委ねられた司牧的な見張りの責務に従い、天主の聖寵に常に助けられつつ、朕の配慮の全ての熱心をもって、誤謬と悪徳との侵入を閉ざしながら、何よりもまず正統な宗教の完全性を保守し、カトリック世界から現代の非常に困難な時代において、混乱の危険を追い出すに役立つことが出来ること関して、朕は注意を払った。



朕は、公然たる噂を耳にし、外国で、一般的にフリーメーソンの名で、或いはそれぞれの言語において様々な名称で、呼ばれている、或る諸協会、集団、集会、会合、小さな集まりなどが日毎に拡大しつつあると知らされた。それらにおいて、人々は、宗派やセクトを問わず、自然な誠実さを装いつつ、各々が自ら決めた法規と規定に基づき、緊密かつ極秘の誓約によって互いを結び付けて拘束し合い、秘密の闇の内に行う物事を一切明らかにせぬことを聖書に基づく誓いとして、それに違反すれば非常に重い罰を受けると沈黙を不可避のものとしている。



ところが、かかる犯罪の性質は、自ずと叫び声を上げ、自分の正体を発見させ告発させ、隠し通せないものであり、前述したこれらの諸団体や集まりらは、信徒らの精神に強い疑惑を引き起こし、誠実かつ賢明とされる人々のもとでは、かかる団体に入会することは、すなわち「邪悪」と「悪意」の印であるとされるほどである。何故なら、もしも彼らが悪を犯さなかったならば、これほど光を嫌うことはなかろうからである。またこの疑惑はあまりにも増大し、複数の国家では、上述のこれらの団体は、王国の治安を脅かすものとして、既に禁じられ追放されて久しい。



したがって、朕は、このようなの諸団体あるいは集まりから普通に結果する大いなる諸悪、世俗国家の安寧にとってだけではなく、霊魂の救いにとってもの悪を鑑み、それにより、これらの団体は国法と教会法とも全く相容れ得ないことを見ている。

天主の御言葉の命により、朕は、日夜を問わず、主の家族を、忠実かつ賢明な下僕として、警戒する責務が課せられている。この種の人々が、泥棒のように家に侵入しないように、また、狐のように葡萄畑を荒らすことのないように、単純な人々の心を堕落することがないように、知らず知らずの内に毒の針で刺されないように。罰せられずに犯されるだろうような邪悪へ大きく口を開けることができる広い道を塞ぐために、また朕に知られたその他の正しいかつ道理に適った理由のために、聖なるローマ教会の兄弟なる諸枢機卿の意見を受け、朕も自発的に、確実な知識に基づき、熟慮の結果、朕の使徒的な全権能をもって、フリーメーソンの名前で呼ばれている、或いは、別な名称のもとで知られている上述のこれらの諸集団、諸集会、会合、グループ、集まりなどを排斥し、禁止することを決定し宣言し、永続に有効なるこの回勅をもって、朕は排斥し禁止する。



したがって、聖なる従順の徳により、身分・階級・地位・職位を問わず、世俗者・聖職を問わず、聖職者なら在俗者・修道士を問わず、イエズス・キリストの総ての各々の信徒らに、如何なる口実のもとにおいてであっても、それがどのように色づけされていても、上述のフリーメーソンあるいはその他の名称で呼ばれる諸団体に入会することも、これらを宣伝することも、これらを維持することも、自分のところにこれらを受け入れることも、敢えて行うことを固く禁止する。



オープンにでも秘密にでもやり方を問わず、直接・間接を問わず、自分自身で・第三者を通じてを問わず、どのようなやり方であったとしても、他人に勧めることも、そうするように挑発することも、これらの団体に登録させるように約束することも、その会員になることも、どのようなやり方であれ助けるのも、援助するのも維持するのも、禁止する。かかる諸集団、集会、会合、集まりなどに絶対に関わることがないように絶対的に朕は禁止し、これに違反する者は、だれであれ、自動的に、他の追加の宣言なしに、破門の刑をうける。破門された者は、臨終の寸前に臨んだ場合を除いて、朕或いは朕の後継者なるローマ教皇以外に、誰からも赦しを授かることできない。



さらにまた、司教らは、高位聖職者および教区長も、異端諮問担当者らも、違反者に対して、速やかに報告と処分とを決定するように命令する。身分・階級・地位・職位を問わず、異端の強い容疑者として、叱責し、相応しい刑罰をもって処罰するように。朕は、上記の違反者らに対して告発し処分するする自由な権能、彼らを叱責しふさわしい罰で処罰し、必要であればそのために世俗の権力に助けを求める権能を彼らに与える。朕はまた、この原本の他に、印刷されたものでも、公証人に押印されたものでも、聖職資格公証人に印鑑されたものを、原本のと同じく扱うことを望む。

朕の断言、排斥、命令、禁止、厳禁のこの勅書に、誰も軽率な行動により、反対あるいは違反することは、如何なる者にも許さるるべからず。もしも、誰かが、これに敢えて反するならば、全能なる天主と至福なる使徒聖ペトロと聖パウロの怒りを被ることになると知るように。



ローマにて、聖マリア大聖堂の傍らにて、私たちの主の御托身1738年4月28日、朕の教皇在位8年目



クレメンテ十二世、教皇





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