皇紀二六八二年(西暦2022年)一月一日
明けましておめでとうございます。様々な事があった2021年でしたが、こうして無事に新たな年の初めを迎える事が出来ました。誰にとっても今年一年・・穏やかで優しい日々でありますように
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年が改まったところで、タイトルも「年の初めの神楽三昧」と変わりました(⌒∇⌒)。年の初めの目出度さを寿ぎ、最初の紹介は2013年5月21日、「出雲大社遷宮・本殿遷座祭」「東神苑特設ステージ」において奉納された「無形民俗文化財:津軽神楽・出雲大社弘前分院(弘前市)」による【神入り舞】
【神入り舞】とはこれより「津軽神楽」を行うにあたって、舞台を清める為の舞。二人で対になるように、ゆったりと優雅な舞が披露されます。
「津軽神楽」は、正徳年間、津軽藤崎の堰明神をつかさどる堰八豊後が、津軽藩の許しを得て吉川惟足の流れの神楽の伝習を受け、これを津軽の社家の人々に伝えたのがはじまりとされています。現在も社家の後裔が多く受け継いでおり、神事的色彩が濃く娯楽性が稀薄な神楽として知られています。
続く【磯浪の舞】、金襴模様の装束に黄金の「龍」の宝冠をいただき、黒い面をつけ、磯辺にたって藻を掻きならす場面を表現する舞い。
磯波とは、磯に打ち寄せる波。波頭が岸と平行して寄せてくる波を言います。打ち寄せる波の如くゆったりと舞い続けます。
【天王】の舞は、武家の狩りを模した舞いで、弓を使います。
二人で舞を続けながら何度か弓を引く動きを繰り返し、最後にその矢を放ちます。放たれた矢は手にした人は持ち帰ることが許されているようです。
【宝剣】は、葦原中国を統治するため、高天原から地上に降りたつ『邇邇芸命』の歩む先を露払いした様子を舞にしたものと伝えられています。
手にした鈴の音によって辺りを浄め、『天孫:瓊瓊杵尊』のおりたつ場所を作ります。
最後の舞は【御獅子】。緋袴の神官が頭を、白装束の神官が幌を担当されます。
一角の獅子頭は、鳥取県などの麒麟獅子に似通った部分もありますが、それよりももっと柔らかい印象ですね、
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2013年5月22日、「出雲大社遷宮・本殿遷座祭」への奉納、続いては「乙立神楽保存会(出雲市)」による【剣舞】。明治4年、市内塩冶町の古老より習い受けた「神楽能本」によって伝えられたものを基とし、昭和に再び古老によって写し直された「神代神楽能本」によって伝承されています。
【剣舞】は、三方上に置かれた剣をいただき、それを手にして舞うもので、おそらくですが、【場を清めるもの】、もしくは【神迎え】に類するものではないかと思います。
1744年に造営され、これまで3度の遷宮が行われた出雲大社。八岐大蛇を退治した須佐之男命の六世の孫神とされる『大国主命』が鎮まられる御本殿。遠く神代の昔、私たちの遠い祖先と共に“国づくり”をされた事より『所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ)』とも称されます。
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目出度い神楽が続いたところで、【式三番】で〆いたいと思います。式三番は、能楽の「翁(おきな)」から起こったもので、白い面の翁・千歳(せんざい)・黒い面の三番叟(さんばそう)が、謡と舞で豊年や繁栄を祝い願うもので、事始めに目出度い演目とされています。2013年12月8日、「大都神楽団(江津市)」による【式三番】
翁の露払役として千歳が舞う「千歳之舞」
祝言の呪歌を謡う「翁の呪歌」。祝言の鈴の舞を舞う「翁之舞」。
三番叟が千歳との問答形式で祝言の呪歌を謡う「三番叟の呪歌」。良き縁、良き出会いの中で幸せを紡いでいきますように・・・今年一年、すべての命に良き年でありますように
2022年 元旦
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