昨日に続いての「智頭往来」。今日は「面積の93%が森に囲まれた杉の町」というフレーズを踏まえての町歩きから。
「杉」と言って最初に思いつく物って何?と御亭主殿に聞いたところ、速攻で「酒林(さかばやし)」と答えてくれました。他に無いのかと再度詰問したところ(笑)、しばらく悩んで「お山の杉の子」って・・それ懐かしの童謡 ミ(ノ;_ _)ノ =3 と、内輪ネタは置いといて。智頭往来を歩いていると割と頻繁に「酒林・・杉玉」を見かけます。
「酒林」。酒造家ではその年の新酒ができた事を愛飲家に知らせるために、この杉で作られた「酒林」を軒先に吊るしました。吊した当初は緑色で時の経過と共に茶褐色へと変化する・・この変化がお酒の熟成と似ているために象徴的に使われるようになり、やがて次第に酒屋の看板として常に店頭に吊るされるようになりました。では智頭町にはそんなに酒蔵が多いのかって思われそうですが、町の酒蔵は「諏訪酒造」の一軒だけ。
黒壁の酒蔵がある風景・・この雰囲気。お酒には全く無縁の私ですが実はとってもお気に入りのアングル。この景色が見たくて日本各地、アチコチの酒蔵の町を歩いて来ました。
「酒蔵交流館・梶屋」は、某局のテレビドラマ「夏子の酒」で紹介された「諏訪酒造」の酒蔵。とは言えこのドラマ、実は一度も見た事がありません(^^;)。
館内には、原作となった漫画作者『尾瀬あきら』氏の原画が展示されたギャラリーも有ります。ああこの絵・・この漫画なら、確かに読んだことがある。
受付&レジの素敵なお姉さま方の楽しい口車に乗せられて・・鳥取の車泊旅初日というのに「銘酒:諏訪娘」を買ってしまった御亭主殿。狭い車内での割れ物の保管は大変なんですよ!(笑)
一時のおしゃべりを楽しんだ後は、再び智頭往来へ。あっ!酒林の材料がこんな所に!!
なんでこんなに沢山の杉の枝が??? 実は杉で作るのは酒林だけでは無い!杉玉と呼ばれる所以の丸い形を応用してこんなものも (⌒∇⌒)
「ふくろう」は、「不苦労・福朗・不苦老」に通じる縁起物。軒先に是非一羽! (^▽^)/ ・・流石に四羽は多すぎるような(笑)
智頭街道に面して建つ木造、下見板張の「智頭消防団本町分団屯所」。総2階の切妻造、桟瓦葺洋館で、正面の屋根中央部を切妻破風に切り上げ、切妻造の火の見櫓をのせています。正面中央壁沿いの梯子段が切妻破風を貫通して櫓に至る姿は、消防団屯所としての用途を明確に表しています。
昭和16年(1941)建築の「智頭消防団本町分団屯所」は、2000年12月4日、国登録有形文化財に指定されました。
「本町分団屯所」と道路を挟んで近くに建つのは、大正3年(1914)に「智頭町役場」として建築された「下町公民館」。昭和3年に現在地に移築され、町役場や電報電話局として用いられてきました。木造2階建、寄棟造、桟瓦葺、外壁下見板張の洋風庁舎は今も現役で活躍しています。
「酒林」が下げられた「旧智頭町役場」は、地方における洋風庁舎建築として2002年6月25日、国登録有形文化財に指定されました。
千代川に架かる備前橋を渡った先に見かけた「光明真言塔」。上部に「梵字」。中央に「真言二百萬遍」。左右に「戦勝祈念」「国家安全」の文字が刻まれています。光明真言を二百万遍唱えたのを記念して建立した供養塔・・そこに籠められた願いに頭を下げて・・
備前街道の一画に大切に祀られる「大師堂」。清掃の行き届いた堂内には、三体の地蔵様が座し、それぞれに香華が手向けられています。
この道を何処までも歩いて行けば、その先には私の故郷がある。そんな風に思うだけで、ここもまた「特別な場所」に思えてくる・・言葉の不思議。
彼方に見えるお城のような建物。何だろうと気になって尋ねたら、あそこは「愛宕公園」で、あの建物は「展望台」だと教えてくれました。
心地よい春風にその存在を主張する一叢の水仙に見送られて・・・さぁ、次の目的地は平家落人の隠れ里とも言われる山村集落。どんな素敵に出会えるのでしょう(〃∇〃)
訪問日:2012年4月14日
智頭消防団本町分団屯所」ですか。
興味がありますが、智頭町って鳥取県にあるんですね・・・。
鳥取県は・・・そちらからではやっぱり遠いですね。
距離の長短は、如何ともしがたいです(^^;)