岩美町浦富に鎮座される「荒砂(あらすな)神社」、御祭神は『大物主命』。因幡で「大物主命」を祀るのは当社と美取神社のみだそうです。
「草創は白鳳期(7世紀後半)とされ、浦富元宮町鈴見山に勧請したと伝えられる。大同元年(806)8月、蒲生川の氾濫で社殿を流失。同年11月に現在地に建立鎮座し、それより「大神社荒砂大明神」と称す。海上安全・豊漁の神として信仰されてきた。元亀3年(1572)、桐山城に居た『山中鹿之助』が当社に戦勝祈願に参詣したと伝わる。」
拝殿前より神域を守護されるのは出雲丹後系の狛犬さん一対。阿形さんの顔はすっかり崩れていますが、これだけ潮風に晒される場所にあればそれも致し方ない事。
本殿は文化10年(1813)の再建で、左甚五郎の高弟の手になる五段の龍彫刻があるそうですが、足場の悪い立地に加えて、厳重な覆い屋の中。頑張って見ましたが・・・・ (^^;)
辛うじて隙間から見えた可愛らしい神殿狛犬さん一対。一方は相当のピンボケですが御亭主殿の頑張りに敬意を表して(笑)
本殿右手に鎮座される境内社群。おそらくは、漁業関連や海難防止を司る神々が祀られていると思われます。
境内から見下ろす神門。左右に並ぶ奉納燈籠の数が崇敬の篤さを伝えます。
「荒砂神社」の近く、海中にある向島に鎮座される「恵美須神社」。御祭神は『事代主神、豊玉姫命』。特に近隣の漁師の方々に崇敬されています。
神社の道路向かい、小さな松林の中に、昭和41年に建立された『谷口雲崖』句碑。 【 乱礁の 波やや荒き 遊び船 】
浦富海岸に面したポケットパークに、大正時代のジャーナリスト『国府犀東』の歌碑。【 天に明星 地に浦富乃 海にミューズの神が住む 】
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御神名一口メモ
『大物主命(おおものぬしのみこと)』、日本書紀では「大己貴神の和魂(にぎみたま)」とする。蛇身であり、別名「三輪大神」「三輪明神」「倭大物主櫛甕魂命(やまとのおおものぬしくしみかたまのみこと」。三輪氏・鴨氏の祖神。
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