浜松市東区有玉南町に鎮座される「有玉(ありたま)神社」。「延喜式神名帳」にある「朝日波多加神社(遠江国・長上郡)」に比定される式内社(小社)の論社。御祭神は『天照意保比留売貴命(あまてらすいほひるめきのみこと)・御年神・伊邪那岐命・伊邪那美命、外十八柱』
「昔、天竜川河口近くに三千年を経るという赤大蛇が住んでいた。 坂上田村麿将軍が東征でこの地を訪れた時、美女に化けた赤大蛇と恋仲になり2人の間に子供が出来た。美女は将軍に子供を産むところを絶対見ないと約束させ、赤大蛇になって産む。しかし、将軍は思わず赤大蛇が子供を産むところを見てしまう。赤大蛇は将軍に子供を託し、川の底に戻ってしまう。 この子は成人し、俊光将軍といわれる武将になり再び父子で東征の命を受けこの地を訪れる。その時、磐田の海が大荒れで困り果てるが、親(赤大蛇)から授かった「潮干の珠」を投げ入れると、荒れた海はスーッと引いて底に広い平野が現れた。この平野にやがて人が住み村が出来た。ある年、毎夜東の方に美しく輝く光が見られるようになった。村人がその光を探すと、そこに一個の珠があった。その珠を祭ったのが有玉神社だといわれる。」有玉神社の伝説より
拝殿前より神域を守護されるのは、おそらく国外からの奉納と思われるエキゾチックな狛犬さん一対。阿吽の別が無く胸元に装飾を施した狛犬さん・・大阪花博の東南アジアゾーンで何度も見かけています。
朱塗りの鳥居は、御祭神の中に『稲倉魂命』がおいでになるからだろうと思います。
「有玉神社」に隣接する「俊光将軍神社」。御祭神は『俊光将軍』。
俊光将軍の死後、東区有玉西町の「大菩薩山・俊光将軍社」に鎮座されていましたが、現在は有玉神社に合祀。
こちらには狛犬さんは居ませんが、屋根の上に素敵な細工瓦を見つけました。まるでサーフィンでもしているような・・亀に乗った『黄安(亀仙人)』。
大きな鯉に跨る『琴高仙人』。
参拝日:2010年4月17日
------------------------00----------------------
御神名一口メモ
『天照意保比留売貴命(あまてらすいほひるめきのみこと)』、有玉神社にのみ祀られる神。この社がもと神明宮だったことから、天照大神の事と考えられる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます