喜多方市の郊外、岩月町入田付上中戸にある小集落「杉山集落」。
かって、木炭と菅(スゲ=菅笠の原料)の産地であった集落には、「杉山の土蔵群」として知られる独自の風格を備えた農家蔵群が、今も往時のままに残されています。
三津谷が地元の登り窯で焼成した煉瓦蔵であるのに対し、こちらは白壁。
顔料を混ぜない白漆喰が美しい貯蔵蔵や、冠婚葬祭や賓客を迎える蔵座敷が建ち並び、ちょっとした別世界の雰囲気。
しかも蔵座敷の内部は漆で塗り飾られているとの事ですが、現在も人様が住んでおられる故に非公開になっています。
杉山の土蔵は土屋根の上に茅葺き屋根を乗せた「兜屋根」と呼ばれる「二重屋根」が多いのが特徴。大事な本体(土蔵)を守るように二重に作られた屋根に護られて、どのお蔵も剥がれの無い綺麗な壁面を見せています。
ご存知の方も多いと思いますが、漆喰には、防火(不燃性)というだけでなく、湿度を調節し、臭いを消し、微生物の繁殖を抑制するなどの効果があり、収穫した農作物を貯蔵する為には最適の素材。
明治時代、稲作から収入の高い菅(スゲ)に転作し、菅笠など菅製品の加工・販売によって財を成した杉山集落。人々は競うように蔵を建てたと言います。その昔、農家にとっても商家にとっても「蔵」とは裕福の証。立派な蔵を立てる事が甲斐性とされた時代ならではの集落土蔵群。
短い滞在時間でしたが、素晴らしい物を見せて頂きました。集落の入り口に立つお地蔵様に手を合わせ、一期一会の出会いに感謝。
訪問日:2015年6月20日
こんにちは!
蔵のある景色もなかなか
風情があって良いものですね!
蔵のある景色
それが町中であっても
山間の集落であっても
心惹かれますね~
街歩きをしていて、たまに白壁の蔵を見ることがあります。そんな時は引き返して、建物全体をじっくりと眺めます。
厳重な蔵の扉が開いている窓は、近寄りがたい雰囲気があります。そんな蔵がいくつもある街では、時間が足りなくなるのは当然です。
贅沢な、良い旅をされましたね。羨ましいというより、喜多方のもう一つの顔を教えて頂いことへの喜びの方が大きいです。
感謝の半分を、TONONEKO殿へお伝えください。
私たちが街歩きの中で好むシーンです
町中にまるで置き忘れたかのように一軒だけとか
運河沿いに立ち並ぶ白壁土蔵群とか・・
そうして、山間の静かな集落に
まるで異次元空間のように出現した蔵のある景色
何もかも忘れ難く、得難い時間を共有できた事
その事実に感動を覚えます