オンコの≪剪定(5)≫は、三連休の初日に開始し、敬老の日の午前中に終了する予定だったが、作業を始めてみると、昨年、紐で引いて枝(段)を下げた箇所が固まっていなかったり、フェンス側がスペース不足で三脚脚立を置けなかったりして、意外と手間取り、完成まで三日目の午後四時半までかかった。
≪剪定(4)≫と似て、木幅が狭く、全体にすらりとしているが、幹の中間の緩やかな曲と、根張りが≪剪定(4)≫と異なった雰囲気を醸し出している。この3月に亡くなった母が、四十数年前の幼木に付けた曲で、段づくりも同時に始めている。太くなった幹を人工的に曲げることはできないので、今では貴重な樹形といってよい。また、限られた枝を適度に案配するためには、閂枝が生じるのはやむを得ない。できれば避けたいが、盆栽のように厳密に考える必要はない。
根張りがよくなったのは、造園業者任せにしないで、父と私が業者の植え方に注文を付けたせいである。樹木を植栽するときは深植えしないことが肝要である。業者の仕事は時間との勝負で、さっと仕上げがちになるので、根際が高くなるように十分留意してもらった。
しかし、高く植えたつもりでも、数日経って半数が自らの重みで沈み、根張りの芸を見せる状況にならなかったのは残念なことだった。
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