アロマテラピーサロン・エクリュ~ecru~大阪・谷町6丁目

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凍りついた香り~小川洋子

2009-08-30 | 本と映画
調香師を目指していた恋人が亡くなります。

彼から贈られた香り『記憶の泉』を手に
残された女性が彼という人物を探していくお話

探すことは彼女にとって、
喪失感を埋める作業だったのでしょうね。

彼の人物像は
彼女にとっても、彼の弟にとっても
知らなかったことばかり…

最後のほうで彼という人物が
違和感のない幻想的なシーンで
彼女の目の前に現れます。

このお話にはいろんな香りが出てきます。
ムスク、アンバー、サンダルウッド、ダチュラ
ベルガモット、ミルラ、ラベンダーetc

ラベンダーがバスオイルに出てきますが
この物語の雰囲気ではうーんどうかな?
って感じ…

ここに出て来る人物はみんな
喪失の中にいたり、
何かが欠けてしまった人ばかり。

私だったら、フランキンセンスを選ぶかな。


最後にミルラが重要なシーンに使われていたり
香りと記憶の密接な関係など
とても面白く読めました。

香りをイメージすると昔の思い出に繋がり、
するするといろんなことを思い出していくんですよね。
それが香りの醍醐味でもあります。


凍りついた香り~小川洋子

今日の香りは
コリアンダー&オレンジスイート


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