大阪府受動喫煙防止条例の制定を歓迎し、受動喫煙の危害が0(ゼロ)となっていく大阪を期待します(子どもに無煙環境を、日本禁煙学会大阪支部)
1.2019 年 3 月 15 日の大阪府議会本会議において、全国に先駆けた受動喫煙防止対策と
してしての「大阪府受動喫煙防止条例」が原案どおり、全会一致で可決成立したことを
歓迎いたします。
4.「30平方メートル超~100平方メートル以下」の府内の飲食店が喫煙室を設置する
場合、府が国の助成に上乗せする形で費用の4分の3(最大 225 万円)を助成する制度
を創設する。」とのことですが、これを活用して喫煙室を設置する飲食店が果たしてどの
程度あるか、疑問です。
5.禁煙でない小規模飲食店は、府民等の84%を占める非喫煙者や家族連れは利用を避け、
禁煙店に流れることになるでしょう。喫煙可の飲食店には喫煙者が集まり、客や従業員
は濃厚な受動喫煙を被ることになるので、非喫煙者は利用しなくなり、従業員は離職す
ることでしょう。その店は廃業するか、禁煙店に踏み切らざるを得なくなることでしょう。
6.今回の「大阪府受動喫煙防止条例」は、改正健康増進法の施行とあいまって、上記の
ように(1)飲食店利用者の禁煙飲食店の利用への流れ、(2)喫煙者自身の喫煙飲食店
の利用回避、(3)従業員の喫煙飲食店からの離職、そして(4)飲食店の自主的な禁煙
化の流れ、あるいは廃業を大きく促がすことになるでしょう。また(5)禁煙エリアの
広がりにより、喫煙者の禁煙を促がしていくことでしょう。(新幹線から喫煙車両が消え
ていった歴史的事例と同じように…)
・今回の条例にはいくつかの不十分点はあるものの、府議会での可決というハードルを越
えるための制約があったためでもあるでしょうが、以上のような契機となる大きな意義
があり、受動喫煙の危害が0(ゼロ)となっていく大阪が期待されるので、可決成立を歓
迎するものです。