ムスメに誘われ実家地方のシネコンにて。
孫に誘われた父も同行。
行く前にはアニメと言わなかった。あの年代はアニメと言うだけで「オレはいいや」と言いがちである。

先入観をもってもらいたくなかったのでアニメと言わずに無理やりスクリーンの前に引っ張り出してきたのである。
終わった後
「いや~驚いたね。これはマンガじゃないね」と父。マンガって・・・w
三人並んでムスメの側に居たので気づかなかったが、所々で小声で「そうそう、そうだった」とかつぶやいていたらしい。
考えてみれば、父は戦争には行かなかったが学徒動員で飛行機工場で働かされていたのだった。
零戦の設計者が主人公というこの映画に興味を持ったに違いないのだ。
ただ美しい飛行機を作りたいという二郎の求道的な情熱とその情熱を愛する菜穂子。
彼が作った飛行機は戦闘機で敵を倒す目的で使われたわけだし、菜穂子は結核で死んでしまう。
その矛盾と悲劇を忘れさせるほど画面は美しい。
しかし、その矛盾と悲劇に後からジワジワとやられたな。
時代が違えば彼は戦闘機じゃないものも作れただろう。
戦争の悲惨なこと、醜いことを描くより、ひたすら美しいものを描いてその反対のものを排斥したいという欲求を喚起する。
こういう方が私は好み。
そして、この時代の恵まれた階層の言葉や所作の美しさ。それにとても感銘を受けた。
二郎と母親や妹との会話。親しい中にもきちんとした敬語、脱いだ服をきちんと畳んだりの日常の何気ないしぐさ。
やはり私の好きな小説、北杜夫の「楡家の人々」にも通じる。古き良き日本人。
そう言えば父も祖父には敬語だった。三代下がって、ワタシを「オカン」と呼ぶ我が子たちよ・・・嗚呼
そして今日は父の誕生日。来年も三代そろって映画を見られるくらい元気でいてほしい。
孫に誘われた父も同行。
行く前にはアニメと言わなかった。あの年代はアニメと言うだけで「オレはいいや」と言いがちである。

先入観をもってもらいたくなかったのでアニメと言わずに無理やりスクリーンの前に引っ張り出してきたのである。
終わった後
「いや~驚いたね。これはマンガじゃないね」と父。マンガって・・・w
三人並んでムスメの側に居たので気づかなかったが、所々で小声で「そうそう、そうだった」とかつぶやいていたらしい。
考えてみれば、父は戦争には行かなかったが学徒動員で飛行機工場で働かされていたのだった。
零戦の設計者が主人公というこの映画に興味を持ったに違いないのだ。
ただ美しい飛行機を作りたいという二郎の求道的な情熱とその情熱を愛する菜穂子。
彼が作った飛行機は戦闘機で敵を倒す目的で使われたわけだし、菜穂子は結核で死んでしまう。
その矛盾と悲劇を忘れさせるほど画面は美しい。
しかし、その矛盾と悲劇に後からジワジワとやられたな。
時代が違えば彼は戦闘機じゃないものも作れただろう。
戦争の悲惨なこと、醜いことを描くより、ひたすら美しいものを描いてその反対のものを排斥したいという欲求を喚起する。
こういう方が私は好み。
そして、この時代の恵まれた階層の言葉や所作の美しさ。それにとても感銘を受けた。
二郎と母親や妹との会話。親しい中にもきちんとした敬語、脱いだ服をきちんと畳んだりの日常の何気ないしぐさ。
やはり私の好きな小説、北杜夫の「楡家の人々」にも通じる。古き良き日本人。
そう言えば父も祖父には敬語だった。三代下がって、ワタシを「オカン」と呼ぶ我が子たちよ・・・嗚呼
そして今日は父の誕生日。来年も三代そろって映画を見られるくらい元気でいてほしい。