tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

外出断片雑記

2013-07-01 23:53:21 | 今日の出来事
朝、いつもより少し早く家を出られたと思ったのに、携帯電話を忘れたことに気づき、途中で引き返す。
結局、時間の帳尻が合ってしまう。道の途中で気づいただけまだマシなんだけど。

   ◇

行きの電車で朝刊を読む。
「マンション管理人」の求人広告というのはコンスタントに出ているものだ。
マンション管理人というのはそんなになり手が不足しがちな職種なんだろうか?
子どものころ住んでいたマンションにいた住み込みの管理人のおじさんを思い出す。
その住まいこそ北向き・半地下の条件のいいとは言えない部屋だったが、
日がなテレビを見て過ごしたり、資源ゴミとして出された雑誌から読みたいものを拾い漁ったりしていて、
なかなかお気楽そうな仕事と思えたけど。
しかしあるいは逆に、そういう退屈さが耐え切れなくなってしまうものなのか。
それとも意外に、近隣トラブルの仲裁とか、暗がりの電気系統やら配管やらのメンテナンスとか、
人知れぬ重労働があるものなのか。
「週3日勤務からOK」ともあって、そういう働き方もいいよなあ…なんて思ってしまう。
稼げる金のことはまあ置いといて。

   ◇

この時期、歩道を歩いていて、腐臭を嗅ぎ取ったら間違いなくこれだ。
並木のプラタナス。
雨の後が特に酷い。濡れた樹皮がこうした臭いを発するのだろうか。
天然由来の臭いであるということを差し引いても、この臭いが鼻をくすぐると嫌な気分になる。
臭いだけではない。見た目も今ひとつ。
葉は水気も艶も輝きもなくカサカサに色褪せ、妙に大きく、造形もガサツで大味。
幹は皮膚病のように不気味に剥がれ落ちた模様をしている。
枝元には不恰好な瘤が目立つ。
それなのになぜ街路樹として重宝されるかと言えば、排気ガスに強いからだという。
なんだか不運な星回りの木だなと思ってしまう。
「プラタナスの並木道…」などと、J-POPの歌詞にもよく登場したりするが、
カタカナの語感がなんとなくお洒落なだけで、植物としては過大評価されているのではないか。
「鈴懸(すずかけ)の木」という別名も、実態に比して風雅に過ぎる。

   ◇

仕事の出先からの帰り、駅に着くと、上野と大森の2駅で同時に人身事故が起きているようで、
山手線・京浜東北線が止まっているという。
大森で京浜東北線に並行して走る東海道線も、事故処理の影響で線路が使えず、
品川から横浜まで横須賀線の線路を走ります、だから川崎には停まりません、とアナウンスが。
(そんな運行方法があるのか)。
夕方ラッシュにはまだ早い時間だけど、動けなくなった人たちで駅構内はちょっと騒然としている。
そうは言ってもなんとかなるだろう…と思って構わず改札を突き進むも、
ホームに下りてみれば人で埋め尽くされており、停車中の電車も結構な混雑。
こんなんだったら遠回りでも別の私鉄・地下鉄を乗り継いで行こうと、
有人改札に並んでパスモの入場を取り消してもらい、私鉄の駅へ歩き出す。歩き出したところで、
山手線が運転を再開しました…とアナウンスが流れ、もう一度入場する。やれやれ。
人身事故とは飛び込み自殺だろうか?
疾走する巨大な金属の塊に飛ばされ、潰されて死ぬのは、壮絶で劇的なように見えるかも知れないけれど、
実は、それに起因するダイヤ乱れゆえ、大勢の人に軽く「チッ!」と舌打ちされる
「日常の薄っぺらい1コマ」として消費されがちで、
本来は自殺の主の彼(彼女)と全く無関係であるはずの、
それゆえ、彼(彼女)にとって敵でもないはずの多くの見知らぬ人々から、
多かれ少なかれ恨みつらみを漠然と買う結果になってしまうわけで、あまりいい死に方とは思えない。
…ここまで書いていたら睡魔に襲われた。
死について突き詰めて考えるより、眠りの欲求に逆らわずに流されるがよろし。

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