夢見ているよ
始まりの存在を
日溜まりの中を緩やかに散歩して
もう一度向こう側の君と出会うような
氷ついた世界が溶けるような
綺麗な夜から星空になるような
光の夢
宇宙の終りまでを記録して
夢見ているよ
この瞬間が始まりであることを
. . . 本文を読む
鏡に映らない悲しい目をしている
いつの間にか闇の虜になっている
少しだけ開かれた扉の隙間から白い光の筋が伸びてきた
君はそれをマフラーみたいにクルクルと首に巻いて
汗も溶けるような暑い時間に出ていった
僕は時計が次の時刻を指すのを待ちながら老いてゆく
君の残像をいつまでも思い出していた
別の世界を何処かで落としてきた
声を出したらもうガラガラだ
息が白い
気が付けば僕は震えている . . . 本文を読む
僕が死ぬまであと何時間だろうか?
突然死ぬかもしれないし、寿命で死ぬかもしれないし、すでに病気かもしれないし。
確実なことは、いずれは消えて無くなるということで。
とりあえずそれまでは食い繋いでいかなきゃならんわけだし。
夢や希望がなきゃ生きることは退屈だし、また無味乾燥だし。
退屈は生気を奪うし。
今すぐに死んでも別にいいんだけど、ややこしいことの理由は僕が死んでもこの世界は続くというその一点に . . . 本文を読む
小春日和の昼下り
遠くに街の喧騒を聞きながら
二人乗り自転車で風を切る
過去を振り返らないようにスピードを上げて
汗ばむ肌が僕を呼ぶ
確かに自分の存在を感じながら
日差しに溶けてゆく軌跡
. . . 本文を読む