つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語

つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語　を鑑賞。


伊豆大島でペンション経営してた松生春二（阿部寛）の妻の艶は死にかけていた。
艶は愛に奔放で愛に生きた女。
それに関わった女達の物語。
幼い頃艶の事を犯した艶の従兄弟の妻石田環希（小泉今日子）。
艶の元夫と愛人関係になった橋本湊（野波麻帆）。
死んだ夫が艶という女と浮気をしていた事に気づいた橋川サキ子（風吹ジュン）。
彼氏の優（永山絢斗）が艶にストーカーされていた池田百々子（真木よう子）。
艶に夫を奪われた山田早千子（大竹しのぶ）。
艶に父を奪われた山田麻千子（忽那汐里）。
そんな人々達の群像劇。


ってお話。


冒頭から行定オーラ満載で良い感じでした。
岩井俊二作品で心や美意識を形成してきた僕には、今は行定の映像はスーッと心に入ってしまいますね。

光の滲んだ感じ、淡い画質、ドキュメンタリーの様なアップの顔の撮り方。
どれもコレも僕のスタンダードなんですね。

物語は相当まったりとした退屈なテイスト。
起承転結は無いが感情を表現すること、繊細な描写をすることに力を入れてた感じですね。

流石の行定演出なので渋いキャスト達が大げさじゃない良い感じの演技をしてました。

艶という女性に関わった女性たちの話ですが、
キャスティング女性は艶のある女性ばかりでした。

ベテラン系の女優さん達はみんな良い感じでした。

僕の好きな野波麻帆さんがなかなかの体当たり演技でお陰でR15でした。
野波麻帆好きにはたまらない一本となりました、それだけで価値がありました。
野波麻帆さんが演じてた様な女性に関わりたいです。

真木よう子さんは最近売れてますね、相変わらず色っぽくて良かったです。

忽那汐里さんも新たな大人な女性役の扉を開いた感じでした。
いつまでも清純派ではいられませんからね。

大竹しのぶは相変わらず演技が上手いです。
ホント上手いと思います。

阿部寛はかなりげっそりした病んだ役で良い感じでした。
悲壮感溢れて、こういう破滅的な恋愛にはどうしても惹かれてしまう僕です。


そんなわけで６です。


非常に静かな映画だったのですが、
ポップコーン食ってる客に別の客がキレて揉めだして大変でした。

みんなで同じ空気や環境を共有するのは難しいものですね。