見えない目撃者
を観ました。
警察官として将来を有望視されながら、自らの過失による事故で視力も大切な弟も失い、失意の底にあった浜中なつめ(吉岡里帆)は、ある夜、車の接触事故に遭遇。
なつめは慌てて立ち去る車の中から助けを求める少女の声を耳にするが、彼女の訴えは警察には聞き入れてもらえない。
視覚以外の人並外れた感覚、警察学校で培った判断力、持ち前の洞察力から誘拐事件だと確信するなつめは、現場にいたもう一人の目撃者高校生の国崎春馬(高杉真宙)を探し出す。
事件に気づきながら犯人を見ていない目の見えないなつめと、犯人を見ていながら少女に気づかなかった高校生の春馬。
“見えない目撃者”たるふたりの懸命の捜査によって、女子高生連続猟奇誘拐殺人事件が露わになる。
その真相に近づくなつめたちに、犯人は容赦なく襲いかかる。絶命の危機を前に、彼女らは、誘拐された女性を助けることができるのか。
「わたしは、あきらめない」
森淳一監督作品です。
吉岡里帆の可愛さを堪能しようと思って観に行きましたがかなり面食らいました。
かなり本格的なサイコサスペンスで近年の邦画のメジャー作品ではかなり残虐です。
流石にR15+ですが。
つい先日観た太宰治の人間失格の映画もR15+でこの辺の判断基準は謎ですね。
冒頭、プロローグ的な過去のシーン。
わかり易いフラグとそのまんまの結論だったのでちょっと萎えるポイントではありましたが。
それが逆にいい感じでハードルが下がって後半に行けば行くほど衝撃的で怖かったです。
セブンやら13日の金曜日的な怖さです。
ゴリゴリのサスペンスですが、後半はホラーの要素もかなり強いですね。
ダークな映像の質感も良かったし失明した主人公の視点の見せ方も見事だったと思います。
ちょっとツッコミどころも多いですがそういう見せ方の上手さでかなり夢中で前のめりに没入しました。
失明してから自暴自棄の日々を過ごしてる主人公が何かしら事件に遭遇します。
ほんの僅かな遭遇でも誰かが拉致されている!と事件を察知して盲目なのに非常に鋭い洞察力は痛快でした。
目の見えない主人公がまだ事件にもなってない事を通報するので警察は全然聞いてくれないという。
そのベタを繰り返すストレスはありましたが、演出は良いので萎えずにそれを楽しめました。
なにか起きてるかも、起きてそう、な雰囲気で続く物語。
やたら洞察力と推理力がある主人公ですが、元優秀な警察という設定で納得。
逆に警察がポンコツで役立たずですが、劇中でそれを高校生に突っ込まれるのでそこで解消されました。
日本社会の闇を結構容赦なく描いていて、警察組織や社会のシステムの欠点なども真正面から描いています。
なぜこれが未解決?なぜいつまでも犯人やら行方不明者が見つからない?って現実で思うことが多いですが。
そんな事がしっくり来るような内容でした。
謎解きが面白くて、セブン的に細やかなヒントの紐を辿っていくのでとても見応えありました。
中盤でなかなかの衝撃展開でそこからは結構怖いです。
犯人を隠すつもりがあまりないのか?この手の作品で犯人は誰だ?引っ張りがもうしんどい時代ではありますが。
明らかに不自然に登場した人物がそのまま犯人だったのでそこはもう少し楽しませて欲しかった気持ちもあります。
終盤は13日の金曜日的な印象もありますが、主演の二人だけやたらもったいぶってくれるので謎でした。
その辺は娯楽作品としてやむを得ないのでしょうが。
主人公にだけ銃弾が当たらない映画とか、今作みたいに主人公にだけ時間的ゆとりをくれるのはちょっと不自然で気になります。
脇役は容赦なくためらいなく殺すのに、主人公たちだけ完全に仕留めてるのに語って隙をつくってくれたり何故かトドメをさされなかったり。
ただ容赦ないシーンがちゃんとトラウマになるので怖さは十分です、主人公やられちゃうんじゃないか?と。
かなり完璧主義に完全犯罪をしていた犯人が終盤はジェイソン化して隙だらけなのは謎ですが。
ただのモンスターになって行動はなかなか支離滅裂でした。
走る主人公を歩いて追いかけます、説明も種明かしも無く何故か先回りです。
そういうツッコミどころはありますが怖さや作品に漂う雰囲気は見応えあったので楽しかったです。
残虐描写はR15+でも際どいって思うほどだったので鑑賞は気をつけて頂きたいです。
主演の吉岡里帆ですが、多分最初に僕が可愛いと言い出したので思い入れが深いですが。
今作は相当いいですね、完全に新しい引き出し作った感じです。
盲目の演技は相当素晴らしかったですね、とても努力した事が伝わってきました。
アクションもあり、感情描写も強くて素晴らしかったです。
可愛さもあって俺アカデミー賞主演女優賞ノミネートですね。
相棒役の高杉真宙は近年かなり売れっ子ですが好きな俳優です。
このキャリアですでにカメレオン俳優っぷりが素晴らしいですが今作は悪だけど正義感強い感じで。
運動神経の良い感じも伝わって良かったです。
大倉孝二が主人公に反抗するややこしい警察でストレスでしたが。
彼の良さが出る役どころで素晴らしかったと思います。
浅香航大は最近グイグイと仕事を増やしている印象ですが。
この人も若手のバイプレーヤーって感じでカメレオン俳優っぷりが素晴らしいですね。
ブサイクからイケメンからいい人から悪い人までハイレベルにこなします。
好みの田口トモロヲがいぶし銀の警察で実にいい味出していました。
言わすもがなの最上級のバイプレーヤーですが。
今作はいい人だったので嬉しかったですね。
ツッコミどころは多かったですがそれを上回る衝撃作でした。
猟奇殺人モノ、サイコサスペンス好きとしては満足でした。
そんなわけで8点。
を観ました。
警察官として将来を有望視されながら、自らの過失による事故で視力も大切な弟も失い、失意の底にあった浜中なつめ(吉岡里帆)は、ある夜、車の接触事故に遭遇。
なつめは慌てて立ち去る車の中から助けを求める少女の声を耳にするが、彼女の訴えは警察には聞き入れてもらえない。
視覚以外の人並外れた感覚、警察学校で培った判断力、持ち前の洞察力から誘拐事件だと確信するなつめは、現場にいたもう一人の目撃者高校生の国崎春馬(高杉真宙)を探し出す。
事件に気づきながら犯人を見ていない目の見えないなつめと、犯人を見ていながら少女に気づかなかった高校生の春馬。
“見えない目撃者”たるふたりの懸命の捜査によって、女子高生連続猟奇誘拐殺人事件が露わになる。
その真相に近づくなつめたちに、犯人は容赦なく襲いかかる。絶命の危機を前に、彼女らは、誘拐された女性を助けることができるのか。
「わたしは、あきらめない」
森淳一監督作品です。
吉岡里帆の可愛さを堪能しようと思って観に行きましたがかなり面食らいました。
かなり本格的なサイコサスペンスで近年の邦画のメジャー作品ではかなり残虐です。
流石にR15+ですが。
つい先日観た太宰治の人間失格の映画もR15+でこの辺の判断基準は謎ですね。
冒頭、プロローグ的な過去のシーン。
わかり易いフラグとそのまんまの結論だったのでちょっと萎えるポイントではありましたが。
それが逆にいい感じでハードルが下がって後半に行けば行くほど衝撃的で怖かったです。
セブンやら13日の金曜日的な怖さです。
ゴリゴリのサスペンスですが、後半はホラーの要素もかなり強いですね。
ダークな映像の質感も良かったし失明した主人公の視点の見せ方も見事だったと思います。
ちょっとツッコミどころも多いですがそういう見せ方の上手さでかなり夢中で前のめりに没入しました。
失明してから自暴自棄の日々を過ごしてる主人公が何かしら事件に遭遇します。
ほんの僅かな遭遇でも誰かが拉致されている!と事件を察知して盲目なのに非常に鋭い洞察力は痛快でした。
目の見えない主人公がまだ事件にもなってない事を通報するので警察は全然聞いてくれないという。
そのベタを繰り返すストレスはありましたが、演出は良いので萎えずにそれを楽しめました。
なにか起きてるかも、起きてそう、な雰囲気で続く物語。
やたら洞察力と推理力がある主人公ですが、元優秀な警察という設定で納得。
逆に警察がポンコツで役立たずですが、劇中でそれを高校生に突っ込まれるのでそこで解消されました。
日本社会の闇を結構容赦なく描いていて、警察組織や社会のシステムの欠点なども真正面から描いています。
なぜこれが未解決?なぜいつまでも犯人やら行方不明者が見つからない?って現実で思うことが多いですが。
そんな事がしっくり来るような内容でした。
謎解きが面白くて、セブン的に細やかなヒントの紐を辿っていくのでとても見応えありました。
中盤でなかなかの衝撃展開でそこからは結構怖いです。
犯人を隠すつもりがあまりないのか?この手の作品で犯人は誰だ?引っ張りがもうしんどい時代ではありますが。
明らかに不自然に登場した人物がそのまま犯人だったのでそこはもう少し楽しませて欲しかった気持ちもあります。
終盤は13日の金曜日的な印象もありますが、主演の二人だけやたらもったいぶってくれるので謎でした。
その辺は娯楽作品としてやむを得ないのでしょうが。
主人公にだけ銃弾が当たらない映画とか、今作みたいに主人公にだけ時間的ゆとりをくれるのはちょっと不自然で気になります。
脇役は容赦なくためらいなく殺すのに、主人公たちだけ完全に仕留めてるのに語って隙をつくってくれたり何故かトドメをさされなかったり。
ただ容赦ないシーンがちゃんとトラウマになるので怖さは十分です、主人公やられちゃうんじゃないか?と。
かなり完璧主義に完全犯罪をしていた犯人が終盤はジェイソン化して隙だらけなのは謎ですが。
ただのモンスターになって行動はなかなか支離滅裂でした。
走る主人公を歩いて追いかけます、説明も種明かしも無く何故か先回りです。
そういうツッコミどころはありますが怖さや作品に漂う雰囲気は見応えあったので楽しかったです。
残虐描写はR15+でも際どいって思うほどだったので鑑賞は気をつけて頂きたいです。
主演の吉岡里帆ですが、多分最初に僕が可愛いと言い出したので思い入れが深いですが。
今作は相当いいですね、完全に新しい引き出し作った感じです。
盲目の演技は相当素晴らしかったですね、とても努力した事が伝わってきました。
アクションもあり、感情描写も強くて素晴らしかったです。
可愛さもあって俺アカデミー賞主演女優賞ノミネートですね。
相棒役の高杉真宙は近年かなり売れっ子ですが好きな俳優です。
このキャリアですでにカメレオン俳優っぷりが素晴らしいですが今作は悪だけど正義感強い感じで。
運動神経の良い感じも伝わって良かったです。
大倉孝二が主人公に反抗するややこしい警察でストレスでしたが。
彼の良さが出る役どころで素晴らしかったと思います。
浅香航大は最近グイグイと仕事を増やしている印象ですが。
この人も若手のバイプレーヤーって感じでカメレオン俳優っぷりが素晴らしいですね。
ブサイクからイケメンからいい人から悪い人までハイレベルにこなします。
好みの田口トモロヲがいぶし銀の警察で実にいい味出していました。
言わすもがなの最上級のバイプレーヤーですが。
今作はいい人だったので嬉しかったですね。
ツッコミどころは多かったですがそれを上回る衝撃作でした。
猟奇殺人モノ、サイコサスペンス好きとしては満足でした。
そんなわけで8点。