TAJOMARU を観た。
今乗りに乗っている小栗旬主演の映画です。
僕が大好きだった中野裕之監督の最新作です。
(クレジットを見て中野監督作品と気付いたので知らずに観に行きましたけど)
管領職の一族、畠山家に生まれた直光は兄の信綱、大納言家の娘阿古姫と暮しており、いつでも3人一緒で仲良しだった。
ある日家臣の景時(近藤正臣)が盗人の子供を捕まえ処罰しようとしていたところに3人が出くわす。
盗んだのが芋一つだった事から直光は許してやれ、3人でいつも楽しいが4人ならもっと楽しくなるであろうから、これからはいつも4人だ、ととても親切に扱う。
そしてその子には名前も無かった事から直光はその子に桜丸と名づける。
時は経ち大人になった直光(小栗旬)と信綱(池内博之)は八代将軍足利義政(萩原健一)に大納言の娘、阿古姫(柴本幸)と結婚しその財産を受け継いだ方に管領職を与えると言い出す。
桜丸(田中圭)は幼い頃に将軍に気に入られ慰み者として側近をしている。
阿古姫は直光の許婚で幼い頃より想いあって生きてきた。
そして直光は権力は兄が継承するもので自分はそれを支えるに過ぎないと考えていた。
しかしこのままでは直光が管領職につかなければならないというジレンマ。
仲良しだった兄弟に亀裂が入る。
信綱は弟に全てを持っていかれると焦る。
阿古姫と結婚させろと直光に迫り、直光は何とかするから待ってくれという。
みんなの狙いは大納言家の隠し財産。
阿古姫は最近両親を亡くした為、その鍵は阿古姫となる。
直光だけが金に興味が無い。
(ネタバレ)
桜丸は信綱に直光の狙いは金と報告し阿古姫をさらうように促す。
騙されたと怒った信綱は阿古姫をさらい汚す。
そして逃げても何処まで追うぞと脅す。
桜丸は今度は直光に信綱が阿古姫をさらったと報告する。
怒った直光は姫を屋敷から連れ出し、畠山家から出て行く。
景時、桜丸と数人の家来を連れ放浪を始める。
しかしある日直光と阿古が寝ている隙に桜丸は景時とその家来を切る。
元々盗人だし、直光達に親切にされたせいで人並みの欲を持ってしまったと。
そして屋敷に戻り油断している信綱も切る。
一方景時達の死体を発見した直光と阿古は二人であても無く森を彷徨う。
するとそこに多襄丸と名乗る一人の盗賊(松方弘樹)が現われ二人は襲われる。
直光はやられ気絶して縛られている間に阿古は再び多襄丸に汚される。
気が付いた直光はその光景にショックを受ける。
多襄丸は阿古に、俺について来いと言う。
阿古は多襄丸に着いていく代わりに直光を殺せと言う。
直光のせいでこんな目に遭った、お前が無理矢理連れ出したせいだと怒る。
絶望する直光。
あまりに直光がかわいそうになった多襄丸はあんな最悪な女殺してしまおうと、直光に耳打ちして縄を解いてあげる。
そのやりとりの隙に阿古は逃げ出し居なくなる。
直光は落ちていた短刀で油断した多襄丸を刺す。
刺した後必死に謝る直光だったがもう手遅れ。
そして多襄丸の最後の望みは、お前が多襄丸になれという事だった。
多襄丸を倒したものが次の多襄丸になる。
伝説の盗賊多襄丸はそうして受け継がれてきた。
絶望した直光は多襄丸を埋葬し、その衣服をまとい抜け殻のように放浪する。
そして山奥の誰かの隠れ家の前にあった食料をむさぼる。
するとその家の人間達、道兼(やべきょうすけ)をリーダーとした盗賊一味(4人)が現われる。
誰だお前、と聞かれ
俺は・・・多襄丸だ!
と答える。
そして盗賊達はその名に敬い多襄丸を頭にすえ活動を始める。
道行く人を襲い食料を奪う。
時には奪った食料を貧しい農民に分けたりもする。
そして夜は毎晩酒を飲んで楽しむ。
そんな道兼達との陽気な暮らしに直光の心も癒される。
ある日信綱が死んだという噂を聞いた直光は畠山の屋敷に帰ってみる。
すると盗賊と言われ牢に入れられる。
そこに桜丸が現われ、久々の再会に喜ぶ直光。
しかし桜丸は主不在になった畠山家で自分が直光として納めていると悪魔の様なキャラで言う。
そして阿古も俺の嫁になったと阿古も連れてくる。
阿古との再会に怒りが蘇る直光。
するとそこに所司代の栗山が道兼の手引きで畠山家の調査にやってくる。
そして直光は贋物だとお縄にして、桜丸、直光、道兼、阿古をお白州にて裁く。
桜丸は贋物でこの盗賊こそが直光だと真実を話す阿古。
阿古に逃げられた事を根に持つ直光は怒りの中、自分の身に起きた事を全て話す。
所司代栗山は真実を見抜き桜丸を処罰して直光と阿古を解き放とうとした時、将軍足利義政が現われ、桜丸の縄を解かせ栗山の代わりに裁きを仕切らせる。
将軍にはとても逆らえない栗山は桜丸の言いなりになってしまう。
これではあまりに道理が通らない!と情熱の限り将軍に訴える直光だったが聞いてもらえない。
桜丸は阿古も直光も死刑と言う。
阿古が先に連れ出される時、直光は何故俺を殺せと言ったのかその理由を教えろと言うが阿古は何も言わずに連れて行かれてしまう。
残された直光と道兼。
するとひたすら黙って見ていた道兼が、これではあまりに頭が浮かばれねえと語りだす。
実は道兼は直光と阿古が多襄丸に襲われた時、木陰からその一部始終を見ていた。
直光が気絶している間、阿古はお前に汚されるくらいなら死ぬと必死に戦い最後は自害しようとした。
直光を愛するあまり汚された身で傍に居るだけで辛いと。
だから畠山家に帰り自分の使命を果たす覚悟だった。
その覚悟を見た多襄丸は阿古の為に一芝居うったのだった。
それを知った直光は絶叫し再び立ち上がる。
道兼が家来を呼ぶとみんな現われ、直光と道兼の縄を切り逃げる。
直光は阿古を追う。
地獄谷の上で桜丸が阿古を落とそうとしていて直光が駆けつけるが阿古は自ら飛び降りてしまう。
そして直光も後を追い飛び降りる。
そこは病で捨てられた人間や物が散乱する地獄のような場所。
直光は阿古を探し見つけるが、阿古はもう廃人のように殺してと繰り返す。
直光は阿古を抱きしめ、これでやっと二人で生きられると言う。
崖の上では道兼達が桜丸と戦っていたがみんな切られてしまう。
道兼が最後の力で垂らした鎖に捕まり崖を登った直光はみんなの死を悲しむ。
そして阿古を連れ桜丸に復讐しに屋敷へ向かう。
桜丸に使える家臣達を説得し、桜丸から開放してあげる。
そして最後の決闘。
苦戦するが桜丸を倒す。
桜丸も最後に初めてあった日に直光に貰った芋が美味かったと良心を取り戻し死ぬ。
直光は桜丸に使えた家臣に畠山家を譲り再び阿古と旅立つ。
(評価)
さすが中野裕之監督だけあって、テンポ良く、センス良く、単純に面白いです。
最初は監督誰か知らなかったし、長いし、小栗旬に興味無いし、嫌々観に行ったけど全然良かったです。
小栗旬の演技も素晴らしいです。
カッコ良かったし上手かったです。
惚れてしまいました。
クローズゼロみたいに沢山の相手に気合いで向かって行く様はさぶいぼです。
悲しみや怒りの表現も素晴らしかったです。
田中圭の悪役も少々コントっぽさもありましたが憎らしくて良かったと思います。
松方弘樹、萩原健一のベテラン演技も非常に良かったです。
このクラスの役者も調理できる中野監督に驚きです。
そして中野監督らしいなと思わされたのは盗賊一味。
ボロボロの布切れまとったようなファッションですが何かすげーカッコいい。
時代劇なのにパーマネントやさらさらロンゲやらでカッコいい。
陽気で酒飲んで楽しんで。
僕も盗賊になりたくなってしまいました。
そしてやっぱり音楽がロックテイストで自然に時代劇に馴染ませていつもながらのスピード感もそれなりに組み込まれていたので良かったです。
そんなわけで7点。
少々カムイ外伝とイメージがかぶる映画ですがこっちの方が全然面白いので映画館に行く際には気を付けて下さい。
今乗りに乗っている小栗旬主演の映画です。
僕が大好きだった中野裕之監督の最新作です。
(クレジットを見て中野監督作品と気付いたので知らずに観に行きましたけど)
管領職の一族、畠山家に生まれた直光は兄の信綱、大納言家の娘阿古姫と暮しており、いつでも3人一緒で仲良しだった。
ある日家臣の景時(近藤正臣)が盗人の子供を捕まえ処罰しようとしていたところに3人が出くわす。
盗んだのが芋一つだった事から直光は許してやれ、3人でいつも楽しいが4人ならもっと楽しくなるであろうから、これからはいつも4人だ、ととても親切に扱う。
そしてその子には名前も無かった事から直光はその子に桜丸と名づける。
時は経ち大人になった直光(小栗旬)と信綱(池内博之)は八代将軍足利義政(萩原健一)に大納言の娘、阿古姫(柴本幸)と結婚しその財産を受け継いだ方に管領職を与えると言い出す。
桜丸(田中圭)は幼い頃に将軍に気に入られ慰み者として側近をしている。
阿古姫は直光の許婚で幼い頃より想いあって生きてきた。
そして直光は権力は兄が継承するもので自分はそれを支えるに過ぎないと考えていた。
しかしこのままでは直光が管領職につかなければならないというジレンマ。
仲良しだった兄弟に亀裂が入る。
信綱は弟に全てを持っていかれると焦る。
阿古姫と結婚させろと直光に迫り、直光は何とかするから待ってくれという。
みんなの狙いは大納言家の隠し財産。
阿古姫は最近両親を亡くした為、その鍵は阿古姫となる。
直光だけが金に興味が無い。
(ネタバレ)
桜丸は信綱に直光の狙いは金と報告し阿古姫をさらうように促す。
騙されたと怒った信綱は阿古姫をさらい汚す。
そして逃げても何処まで追うぞと脅す。
桜丸は今度は直光に信綱が阿古姫をさらったと報告する。
怒った直光は姫を屋敷から連れ出し、畠山家から出て行く。
景時、桜丸と数人の家来を連れ放浪を始める。
しかしある日直光と阿古が寝ている隙に桜丸は景時とその家来を切る。
元々盗人だし、直光達に親切にされたせいで人並みの欲を持ってしまったと。
そして屋敷に戻り油断している信綱も切る。
一方景時達の死体を発見した直光と阿古は二人であても無く森を彷徨う。
するとそこに多襄丸と名乗る一人の盗賊(松方弘樹)が現われ二人は襲われる。
直光はやられ気絶して縛られている間に阿古は再び多襄丸に汚される。
気が付いた直光はその光景にショックを受ける。
多襄丸は阿古に、俺について来いと言う。
阿古は多襄丸に着いていく代わりに直光を殺せと言う。
直光のせいでこんな目に遭った、お前が無理矢理連れ出したせいだと怒る。
絶望する直光。
あまりに直光がかわいそうになった多襄丸はあんな最悪な女殺してしまおうと、直光に耳打ちして縄を解いてあげる。
そのやりとりの隙に阿古は逃げ出し居なくなる。
直光は落ちていた短刀で油断した多襄丸を刺す。
刺した後必死に謝る直光だったがもう手遅れ。
そして多襄丸の最後の望みは、お前が多襄丸になれという事だった。
多襄丸を倒したものが次の多襄丸になる。
伝説の盗賊多襄丸はそうして受け継がれてきた。
絶望した直光は多襄丸を埋葬し、その衣服をまとい抜け殻のように放浪する。
そして山奥の誰かの隠れ家の前にあった食料をむさぼる。
するとその家の人間達、道兼(やべきょうすけ)をリーダーとした盗賊一味(4人)が現われる。
誰だお前、と聞かれ
俺は・・・多襄丸だ!
と答える。
そして盗賊達はその名に敬い多襄丸を頭にすえ活動を始める。
道行く人を襲い食料を奪う。
時には奪った食料を貧しい農民に分けたりもする。
そして夜は毎晩酒を飲んで楽しむ。
そんな道兼達との陽気な暮らしに直光の心も癒される。
ある日信綱が死んだという噂を聞いた直光は畠山の屋敷に帰ってみる。
すると盗賊と言われ牢に入れられる。
そこに桜丸が現われ、久々の再会に喜ぶ直光。
しかし桜丸は主不在になった畠山家で自分が直光として納めていると悪魔の様なキャラで言う。
そして阿古も俺の嫁になったと阿古も連れてくる。
阿古との再会に怒りが蘇る直光。
するとそこに所司代の栗山が道兼の手引きで畠山家の調査にやってくる。
そして直光は贋物だとお縄にして、桜丸、直光、道兼、阿古をお白州にて裁く。
桜丸は贋物でこの盗賊こそが直光だと真実を話す阿古。
阿古に逃げられた事を根に持つ直光は怒りの中、自分の身に起きた事を全て話す。
所司代栗山は真実を見抜き桜丸を処罰して直光と阿古を解き放とうとした時、将軍足利義政が現われ、桜丸の縄を解かせ栗山の代わりに裁きを仕切らせる。
将軍にはとても逆らえない栗山は桜丸の言いなりになってしまう。
これではあまりに道理が通らない!と情熱の限り将軍に訴える直光だったが聞いてもらえない。
桜丸は阿古も直光も死刑と言う。
阿古が先に連れ出される時、直光は何故俺を殺せと言ったのかその理由を教えろと言うが阿古は何も言わずに連れて行かれてしまう。
残された直光と道兼。
するとひたすら黙って見ていた道兼が、これではあまりに頭が浮かばれねえと語りだす。
実は道兼は直光と阿古が多襄丸に襲われた時、木陰からその一部始終を見ていた。
直光が気絶している間、阿古はお前に汚されるくらいなら死ぬと必死に戦い最後は自害しようとした。
直光を愛するあまり汚された身で傍に居るだけで辛いと。
だから畠山家に帰り自分の使命を果たす覚悟だった。
その覚悟を見た多襄丸は阿古の為に一芝居うったのだった。
それを知った直光は絶叫し再び立ち上がる。
道兼が家来を呼ぶとみんな現われ、直光と道兼の縄を切り逃げる。
直光は阿古を追う。
地獄谷の上で桜丸が阿古を落とそうとしていて直光が駆けつけるが阿古は自ら飛び降りてしまう。
そして直光も後を追い飛び降りる。
そこは病で捨てられた人間や物が散乱する地獄のような場所。
直光は阿古を探し見つけるが、阿古はもう廃人のように殺してと繰り返す。
直光は阿古を抱きしめ、これでやっと二人で生きられると言う。
崖の上では道兼達が桜丸と戦っていたがみんな切られてしまう。
道兼が最後の力で垂らした鎖に捕まり崖を登った直光はみんなの死を悲しむ。
そして阿古を連れ桜丸に復讐しに屋敷へ向かう。
桜丸に使える家臣達を説得し、桜丸から開放してあげる。
そして最後の決闘。
苦戦するが桜丸を倒す。
桜丸も最後に初めてあった日に直光に貰った芋が美味かったと良心を取り戻し死ぬ。
直光は桜丸に使えた家臣に畠山家を譲り再び阿古と旅立つ。
(評価)
さすが中野裕之監督だけあって、テンポ良く、センス良く、単純に面白いです。
最初は監督誰か知らなかったし、長いし、小栗旬に興味無いし、嫌々観に行ったけど全然良かったです。
小栗旬の演技も素晴らしいです。
カッコ良かったし上手かったです。
惚れてしまいました。
クローズゼロみたいに沢山の相手に気合いで向かって行く様はさぶいぼです。
悲しみや怒りの表現も素晴らしかったです。
田中圭の悪役も少々コントっぽさもありましたが憎らしくて良かったと思います。
松方弘樹、萩原健一のベテラン演技も非常に良かったです。
このクラスの役者も調理できる中野監督に驚きです。
そして中野監督らしいなと思わされたのは盗賊一味。
ボロボロの布切れまとったようなファッションですが何かすげーカッコいい。
時代劇なのにパーマネントやさらさらロンゲやらでカッコいい。
陽気で酒飲んで楽しんで。
僕も盗賊になりたくなってしまいました。
そしてやっぱり音楽がロックテイストで自然に時代劇に馴染ませていつもながらのスピード感もそれなりに組み込まれていたので良かったです。
そんなわけで7点。
少々カムイ外伝とイメージがかぶる映画ですがこっちの方が全然面白いので映画館に行く際には気を付けて下さい。
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