まぁ連日の「きものじゃない話題」、ですみません。
例によって、たまたまつけた「テレビ」…「はやぶさ」の映画をやっていました。
またまた例によって、途中から、途中どころか、すでに半分以上で、
ストーリーを知らなければ、何がなんだかわからないあたりです。
それでも、まだ見ていなかった私、そのまま見ました。
目的はただひとつ、あの「はやぶさの再突入」を見るためです。
ネットでも当然見られます。それでも、映画の中の「はやぶさ」を見たかったのです。
年と共に、涙を流すことが減ってきました。感動することに鈍くなったのか、
はたまた年相応の冷静さが培われて、やたらと激しなくなったのか(こりゃ違うな)、
とにかく、年と共に涙もろくなる…とよくいいますが、どうも私はその反対です。
それが…もうとにかく、あの「はやぶさ」には、涙ボロボロ。
さっきも、ネットで一応探して…と思って、あの突入場面をみたら、涙が…あらら。
正直なところ「はやぶさ」に関して、打ち上げの時などは「へぇぇそおなんだぁ」くらいで、
対して強い関心はありませんでした。
「はやぶさ」が飛び立ったのは、2003年5月のこと、というと私は…ここへ越してきて、
やれ学校のPTAだの町内会の役員だのと、ごくごく狭い範囲で右往左往していたころ。
とても宇宙の広大なドラマに、目は向いていませんでした。
そして帰還が2010年、今と似たような暮らしをしているときに、あれを見たわけです。
とたんに、あちこちのテレビでいろいろ騒がれ、映画ができ、ドキュメンタリーも見ました。
あぁ私がもたもた暮らしているその間、ずっと「はやぶさ」は宇宙の真っ暗な空間で、
がんばっていたんだねぇ…と思ったら、なんだか切なくて。
「はやぶさ」に関しては、書籍もいろいろ出ています。
私は、理数系のことが一切ダメ…なので、星や月、太陽のお話などは大好きなのですが、
専門的にあれこれ言われると、チンプンカンプン…です。
なので、書籍も「途中で眠くなったら…」なぁんて思っていたのですが、漫画があったのです。
それがこちら「はやぶささん」です。私には入門編としてピーッタリ?、ほんとほんと。
「はやぶさ」を女の子(萌え系というんだそうで)として描いている、なんと4コマ漫画…。
小さい子には、基本的なことを教えるのにいいかな…。
この「はやぶささん」のほかに、このプロジェクトを遂行した
「JAXA相模原完成センター」全体を擬人化した「さがみさん」、
「はやぶさ」を宇宙空間に送り込むための「M-Vロケット」を「MVさん」など、
いろいろ出てきます。みんなかわいい「萌え系女の子」。
部分アップです。手にしているのは「サンプル・ホーン」。これを「イトカワ」の表面に、
タッチしてサンプルを取ったわけです。右側の小さな女の子は「ミネルバさん」惑星探査ローバー。
イトカワに先に降りたって、惑星探査をする予定でした。
残念ながら、放出時のトラブルで着地は果たせず、遠い宇宙のかなたに旅立ちました。
絵になってるから、よけい泣けるんだってば…。60すぎたおばさんが「萌えはやぶさ」に涙して…。
正直「いやここまで噛み砕いたものでなくてもよかったかな」…なんて思ったのですが、
実は、この漫画で知ったこともいろいろありました。
漫画の横に、ポイントとして、コマ中の用語や会話の内容、事象の説明などが書かれているので、
あぁそういうことか、とわかります。
擬人化されていることで、やはりつい余計に思い入れがあったりしましたけれど、
「はやぶさ」だけでなく、今までにたくさん打ち上げられているさまざまなロケットが、
どれだけ仕事してくれているのかと、つい空を見上げる気持ちになりました。
「だいち」という衛星をおぼえていませんか?
あの3.11のときに、衛星画像を送ってきた衛星です。
元々地球観測衛星で、アマゾンの違法伐採の資料とか、大災害時の観測目的だったそうですが、
2006年に打ち上げられた時点で設計寿命は3年、それでも持ちこたえ目標寿命5年を越えて動き続け、
最期のミッションが「あの震災」だったのだそうです。そしてその直後4月についに動かなくなった…。
あと50年くらいで、大気圏に落ちて燃え尽きるそうです。
相手は機械です。計算と数式と、たくさんの部品の組み合わされたボディと…それで動いているだけです。
それでもなお、なんだか「擬人化されて当然」みたいな気持ちになります。
「はやぶさ」の最後のミッションは、これから自分がおちていく地球の写真を撮ることでした。
この漫画では、「はやぶささん」は、お尻のポケットからゴソゴソとカメラを取り出して、
パチリと地球の写真を撮ります。
実際には、大気圏突入して、あの「カプセル」を切り離した直後、本体が揺れて、
姿勢制御が難しかったそうですが、元々は「はやぶさに、最後の地球をみせてやりたい」という思い、
そして、難しいことでも「これだけ大変なことを乗り越えたはやぶさなんだから、やれる」と、
川口先生(プロジェクト・マネージャー)が、おっしゃったそうです。
なんでこんなに、機械のかたまりに感情移入してしまうんだろ、
なんであの「はやぶさ」が、夜空に散って、最後の光のかけらになったことに泣けるのだろう…
なんだかねぇ、それだけ今の「人間の世界」が、あまりにもおかしいからじゃないかしら。
そんなことを思いました。
今の時代、モノどころか、人に対してさえも、ひどい仕打ちをする事件が絶えません。
家族同士の殺人、虐待、ストーカー、誰でもよかった殺人、ハーブによる無責任な事故…。
人と人との関わり方が、なんかおかしい…。自分のことしか考えてない…いえ、実は
自分のことすら、ちゃんと考えていない気がします。
「自分を大事にできないものは、人も大事にできない」、母がよく言ってました。
「はやぶさ」はミッションを成功させ、おしごとを果たしました。
でも、私たちに教えてくれたことは、宇宙の神秘だけではなかったと思います。
ものすごく一生懸命打ち込んで、ずっと思い続けて、精一杯がんばって…。
機械と人、ではあったけれど、人と人にも通じるものを、たくさん教えてくれた気がします。
ところで…「はやぶさ2」今月30日打ち上げ予定です。帰還は2020年予定。
こんどこそ、ちらちらとでもいいですから、気にしていこうと思います。
ところで…衛星は、打ち上げ成功してから名前が付く…というのが多いのだそうで、
「はやぶさ」という名前は、打ち上げてからついたんですって。
それまでは「ミューゼスC」という名前だったんですと。これも知りませんでしたー。
「はやぶさ2」さんは、またこんな漫画になるのかな…。
ぜひご覧になってください。
こちらに小さいけれど動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=3-TGqzHbLrI
はやぶさは採取物のカプセルを大気圏に落として、
更に火星に向かう予定でしたが、
余りにもいろいろなトラブルで断念。
せめて地球に戻してあげようとしたわけです。
大気圏突入すれば、当然燃えます。
はやぶさは、ちゃんとカプセルを放出したあと、
粉々に砕け散って燃え尽きました。
作った人の思いにこたえたように見えて、泣けました。
打ち上げがみられるなんて、すごいですねぇ。
今回は、お天気にジャマされましたが、
回復すれば…で、楽しみです。
あの「星の王子様」キャンペーン、前回は88万人だったとか。
今回はもっとふえるのでしょうね。
この本にあったのですが「はやぶさ」は、いわば実験機、
ということで、初代はやぶさは「0号機」、今度の「2」が、
ほんとの1号機…ということなんですって。
でもやっぱり「はやぶさ弟君」ですよね。
初代も土を落として、火星に行くはずが満身創痍で、
光と消えましたが、弟君には、火星まで行ってほしいです。
人じゃなくたって魂を入れて作ったものには
心が通じ合う何かがあるのかもしれませんね。
サンプルだけ落として自分は燃え尽きちゃったのですから(涙)
今回は土を落とし、再度宇宙へ行くのだそうです。
お天気が心配でしたが、やはり12月1日以降に延期になりました。雨が降り始めたのです。30日も多分。
いつもロケットの発射はPCで観てて、発射された!と同時に外へでます。観れたりするんです。我が家から。
JAXAの「星の王子様に会いにいきませんか」キャンペーンに応募。コメントと私や子供の名前申し込んだのです。名前だけ宇宙を旅します♪
頑張って欲しいです。はやぶさ弟君。