ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

今様の「角出し結び」を袋帯で…(写真です)

2012-05-23 23:22:34 | 着物・古布

 

昨日は古典的?な引き抜きで結びました。

現代は、普通の袋帯、名古屋帯ですから、それで締めてみようと思います。

今日は「袋帯」で…。

 

そもそも「角出し」というのは、お太鼓の帯の「手」が横に飛び出している…というものです。

つまり「そういう形」に仕上がればいいわけで、結び方はいろいろです。

元々、丸帯にかわって「袋帯」が登場し、元々は名前のとおり袋状のもので「本袋」といい、

やがて表裏二枚を別々に織ってじ合わせたものが出てきて「綴じ袋」と言われています。

どちらも同格ですが、裏が無地で表全面に柄のあるものを「全通」、

締めたとき表に出る部分だけに柄をいれたものを「六通」といいます。

昨日使った「六通」で、今様角出しをやってみましょう。

 

先にお詫びしておきます。

途中ドジりましてフラッシュになっているのに気づかず「色」がおかしいところがあります。ごめんなさいです。

 

まず、手の長さはこれくらい。長すぎても短すぎてもやり直しになりますから、帯を決めたらシミュレーションを…。

胴にふた巻きも同じです。

    

 

結ぶのも同じ、「巻いてきたほうを上」にして結び、手を左下へ。

      

 

まず結んだらぎゅっと立てて、手を右に持って行きます。

たれの方は、ちゃんと裏になるようにして広げます。

      

 

ちと失敗しました。上はできるだけきれいに広げ、下に垂らして、

その上に手を右から左に、寝かせるようにしてのせます。

      

 

ここでまた失敗、帯枕、ゆがんでますがな。まっすぐにね。

下からたれで手を包むようにして持ち上げ、おたいこの山を決めて帯枕をします。

わかりやすいように帯揚げかけてません。

       

 

もう一度、たれを上からおろします。(この帯、かなり長めなんです)

        

 

たれの一番下の位置を決めて、仮ヒモで締めます。

       

 

もう一度おろしますが、まだ長いですね。

       

 

横から見るとこんな感じです。

この垂れ下がっている部分を、おたいこの分だけ残して、後は巻き上げます。

フラッシュのおかけで、帯の柄が消えていてすみません。ちゃんと表側ですので。

          

 

あまり分を内側に巻き上げたところ、外れないように帯締めをしっかりかけて、結びます。

  

 

こんな感じに仕上がります。

      

 

上から目線ですが、角出しは下がゆるい三角になる方が形がいいわけです。もちっとですね。

    

 

この帯は古いもので、とても柔らかくて締めやすいのですが、かわりに形を整えてもしなっとなります。

帯の固さは微妙なものですが、現代はどちらかと言うときっちと形を整えるのが主流ですから、

あまり柔らかすぎる帯はむかないかもしれません。

それと、上の写真でわかるように、六通だと、手の方の柄の長さによって、

地の部分(柄のないところ)がでる可能性があります。

この帯は、たまたま関西仕立てで、帯の端を柄の終わりで折り返さず、

オランダ線がわりに地の色を出しています。(左の手の先のところ)

それで、右の手の部分も、わざと地の色を出して、左右あわせることができました。

通常なら、左の手の先は、柄で切れているはずですから、右の地だけが「たりませんでした」と、

カオを出すことになります。

そのためにも、できれば全通帯が望ましいところです。

明日は、手をあとから通す締め方をやってみましょう。


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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんぼ)
2012-05-27 15:25:13
mako様

以前は、すっと手がまわったのに、
情けないハナシです。
とりあえず、半幅を使ったものを書いています。
名古屋もやってみましょうね。
コツは同じなんですが…。
返信する
前結び (mako)
2012-05-27 11:21:10
私も、実を言うと肩と腰が痛くって
後ろに手が廻りません。
前結びが名古屋帯で出来る何って・・・。
是非是非、教えていただきたい物です。
m(_ _)m
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Unknown (とんぼ)
2012-05-26 11:54:20
惠様

たぶん…と思っていることがあります。
別メールしましたのでー。
返信する
Unknown ()
2012-05-25 23:35:25
前結びが出来れば どんなに早く どんなに綺麗に
そして どんなに気軽に着物を着る事が出来る事か

宜しくお願いします
返信する
Unknown (とんぼ)
2012-05-25 19:38:48
惠様

立体映像で、自分の後姿を思いながら…
なんていっても、言葉ではわかりづらいですねぇ。
書いてみますね。
返信する
Unknown ()
2012-05-25 19:29:33
是非是非 宜しくお願いします。

後ろで結ぶのを前で結ぶだけだから簡単じゃない
という人もいるのですが
何が何だか えっ????が浮かび出すと
考えるのが面倒になってしまって
返信する
Unknown (とんぼ)
2012-05-25 18:58:00
惠様

私も最近、今頃五十肩?みたいな痛みがありまして、
もっぱら前でむすんでくるりです。
若い方の成人式用ナンタラ花結び…なんてのはともかく、
おたいこや角出しは、前結びでまわせます。
コツは…今度書いてみましょうかね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2012-05-25 18:55:30
アゲハ様

つまらないというより「粋」だといわれている結び方なので、
それを好む方とか、アンティーク者をお召しになる方とかが、
結ぶようですね。

帯の固い柔らかいは、表現が難しいのですが、
今の柔らかさと昔帯の柔らかさって、ちょっと違います。
また使い込んでるかどうかでも違いますからね。
あとは素材、やはり礼装用の帯などは、素材的にも固めになります。
ひとくちにはいえませんね。昨日の源氏車のアンティーク帯などは、
「芯なし」のように柔らかいです。
私も塩瀬などは一番薄い柔らかい芯を使ってもらってます。
自分が締めるのに都合のいいように選ぶのが一番ですね。

六通、全通は、どちらでもいいんです。ロクツウ、ロクトオシ、どちらも言います。
ただ、話すときに「ろくとおし」というより「ろくつう」の方が早いでしょ。
だから呉服屋さんなどでも「ろくつう」が多いようですよ。
返信する
Unknown ()
2012-05-24 22:09:33
角出し 出来ないんですよ。
まぁ お太鼓も出来るとは言い難いのですが
最近では 前で結んで くるりと回す方法が
何処かに出ていないかと思っているのですが・・・
手抜きもあるけれど 肩の状態もあって
返信する
なっかなか (アゲハ)
2012-05-24 12:16:28
えと、角田氏!
違う、角出しですね。
いっつもおんなじ形ばかりじゃつまんなーいってこういう結び方するんでしょうか?
おしゃれっぽくって変わってて素敵だ。

今は柔らかい帯が主流だって聞きました。
それだと難しい訳ですか、固いめの袋帯があるのでトライしてみます。
でも、柄向きがちょっと似合わないかな、すっごい古典柄なの。

あの、六通とか全通って(ロクトオシ・ゼントオシ)って発音するんですか?
ずっと疑問なんです、教えて!。
返信する
Unknown (とんぼ)
2012-05-24 11:15:30
陽花様

そうなんです。
結婚したてのころ、いつも決まった帯で
普段に結んでいたときは「ここ」ってのが
決まってましたが、別の帯だと何回もやりなおしたり…。
ほんと「かっこ」って大切ですよねぇ。
返信する
Unknown (陽花)
2012-05-24 07:26:17
角だしの手の長さ重要ですね。
短いと出ないし、長いとダラッと
下るし、なかなか一度でピシッと
決められません。
帯の長いのもやりにくくて、つい
敬遠してしまいます。
こういうのって本当に格好ものですね。
返信する

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