あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

本当に待ってました

2011-01-12 | 本(文庫本)
お待たせいたしました!(何?) 昨年中に読了していましたが、今年一発目の読書日記をコレにしたかったので今日まで温存。待望の、「ようやくだぜ講談社さんよぉ~」(いっつも遅いのよね~)な、浅田次郎さんの『中原の虹』を読みました。

昨秋からNHK地上波で放送が始まったドラマ『蒼穹の昴』。「原作と違うな~」とブツブツ言いつつも、毎週欠かさず観ております。過剰な演技が気になる中国の役者さんたちの中、さすがの田中裕子さんの西太后は素晴らしい(多少過剰な演出があるのが気になりますが…)。中国の役者さんの中では、とにかく光緒帝がすごく綺麗なのぉ~。原作のイメージからなら彼が文秀を演っても良いように思うくらい、光諸帝役の張博さん、賢そうで品があってお綺麗♡
と、相変わらずミーハー全開ですが、今回読んだ『中原の虹』は、『蒼穹~』シリーズの第3部となる長編作品です。とにかく、ひたすら文庫化されるのを待ってました。渇望しておりました。

清朝の落日を描いたこのシリーズの、第3部の主人公は張作霖。馬賊の長から「東北王」になる人物。世界史の時間に出てきた張作霖は決してヒーローではなかったように記憶していますが、小説の中ではヒーロー中のヒーロー。こういう人物が浅田さんは好きなんでしょうね~。読み始めは「江戸弁でまくしたてる張作霖って!」と、突っ込みを入れてましたが、徐々にそんなことは気にならなくなり、いつの間にか張作霖とその仲間たちを応援している自分がいました。
全体の流れとしては、クライマックスは2巻目だったように思います。テレグラムを通じての「会話」をする西太后と光諸帝、西太后の最期、光諸帝と蘭琴の死…。もうせつなすぎてたまりませんでした。蘭琴の最期なんて、MAXせつないです。
『蒼穹の昴』での中心人物、粱文秀や春児ももちろん登場します。蘭琴が死んだとき「春児まで殺しちゃったら許さないからね!」って思ってましたが、そこは大丈夫でした。
もうひとつお気に入りのシーンを挙げます。西太后が指名した清朝最後の幼い皇帝・溥儀が、亡き西太后と「会話」をする場面。国が動く重要なシーンでありながら、おばあちゃんと孫の微笑ましいやりとりがなされていて、何ともほっこりできるのでした。

さて、ドラマ『蒼穹の昴』。こちらはいよいよ大波が襲ってきます。クライマックスとエンディングがどのように描かれるのか、原作を読んで「読み終わりたくない」と思ったくらい感動した私を、納得させてもらおうじゃないの!
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