見出し画像

とみしゅう日記

You should waltz with me.

鬼束ちひろ『私とワルツを』を、iTMS (iTunes Music Store) で買いました。
なぜ今さらこの曲を? と疑問に思われるのもごもっとも。
今からご説明します。

先日、後輩の「もとちさん」&子息の「ゆうたん」と一緒に、カラオケに行きました。
「もとちさん」は鬼束ちひろが十八番。
そのとき歌っていたのが、この曲だったのです。

わたくし、「トリック」をまともに観たことがありません。
それでも、各シリーズのエンディングテーマを鬼束ちひろが歌っていた、ということは知っていました。
今でも『流星群』は大好きな曲のひとつです。

余談ですが、『流星群』という曲名は、僕が知っている中では3本の指に入る「秀逸な曲名」だと思っています。

で、『私とワルツを』をちゃんと聴いたのは、実はこのカラオケが初めてだったのです。
「ほー、これは素敵な曲だな」と思いました。

この週末は体調を崩して臥せっていましたが、日曜日になってようやく回復してきました。
で、この曲のことも思い出したわけです。

さっそく購入して、聴きました。

しごく当たり前のことなのですが、「もとちさん」版と比べると若干印象が違います。
それはすなわち、鬼塚ちひろと「もとちさん」との声質の差とも言えます。

鬼塚版、つまり本家の『私とワルツを』からは、
切実な何か、悲痛な何かを感じます。

その悲痛さとは、不完全な自分自身(であると思いこんでいる自分自身)への嫌悪であり、「あなた」といることでしか自分を保つことができない嫌悪でもあると思うのです。

しかし、「もとちさん」の『私とワルツを』は、かなり違うのです。
「私とワルツを踊ろう。そうすれば、すべてうまくいくから」という確信に近い優しさを感じました。

哀れみでもなく、自己嫌悪でもない、一握りの優しさ。
あなたと一緒に踊るワルツのひとときが、私は好き。
そんなシンプルな喜びが、悲しげなモチーフの背後に息づいていました。

鬼束ちひろの持ち味は、原罪にも等しい「悲しみ」や「やりきれなさ」であると思います。
しかし、そんな歌の世界が別の「声」によって唄われるとき、また違う世界が見えることもある。
そんな素敵な瞬間を、後輩の歌によって感じることができました。

友人とのカラオケは、やっぱり楽しいなぁ。

またみんなで唄いに行きましょうね♪>友人各位

コメント一覧

とみしゅう
うんうん
こちらではおひさしぶり。

褒め殺しみたいな投稿でしたが、読んでもらえて嬉しいです。



「自分が好きな歌をみんなにも聴いてほしい」

という気持ちは、よく判ります。

さだまさしは、精霊流し&関白宣言&北の国から、だけじゃないんだぜ! と思うから、『主人公』をしょっちゅう唄っていたりもしますし。



聴いている側としては、「この人の声には、このアーティストの歌が合うかもなぁ」なんてことを想像している時があります。

「もとちさん×鬼束ちひろ」は、かなり相性いいと思います。



今度は、こんこんの前で尾崎を唄ってみよう。うん。
もとち
お久しぶりです;
たいへんご無沙汰しております、もとちです。

ええっと、こんなに過分なお言葉をいただきまして、恐縮であります(エヘ)

実は、この日歌った『私とワルツを』は、初めてカラオケで歌ったということもあり、私のつたない歌のなかでも、とりわけ不出来だった印象があったので…(音程もはずれてたし…)

それなのにこんなにいろいろ感じていただけたとは、光栄です。



私は鬼束ちひろの歌が好きです。

それはたぶん、鬼束ちひろの暗い部分が、私の暗い部分とかなり共鳴するからだと思うのです。

(でも、みんな好きな歌ってそんなもんだよね?)

んで、歌う時はやっぱり、ものまねじゃないけど、その歌手の気持ち、歌詞の気持ち、はたまたメロディーの気持ちになって歌うので、きいてる方はかなり「暗いなあ」と思ってんじゃないかなと思ってたんですが、ああ、そうじゃなかったんだなと。

つまり、「絶望の中でも希望を捨てきれない、なにか信じちゃう」というのが私の根底にはあり、それを改めて指摘された形になってぎょぎょっとしました。当たってる(゜o゜)



それから、カラオケってもちろん自分の好きな歌を歌うわけだけど、私は、聴いてもらえるのを前提とするならば、「自分が歌ってるのを聴いてほしい」のではなく、「自分が好きな歌をみんなにも聴いてほしい」と思ってる部分が多いです。だから「この歌、この世界が好き」という自分の気持ちが歌にフィルターをかけるのかもしれません。今回、好きな曲のおすそわけが出来たみたいでとてもうれしいです。



長くなりましたが、そんなわけで次回は、クレイジーケンバンドの『男の滑走路』にもチャレンジしたいと思いますので、どうぞよろしくー!!
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「音楽」カテゴリーもっと見る