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みんなの前では
前向きにみせているけど
悲しみを出せる場所がないから涙を流すことができないだけ
分かち合う大切な人を探しているから前へ走り出す事ができないでいる
心の叫び声は届いているだろうか
沢山のことが未だにさまよい続けている
今は生き抜くことで精一杯だけれど…
早く辛さを自分の外へいっぱい出せる日が来ますように
また自分の弱さを見せられますように
そんな人にお互いが出会えますように
まずそれを応援したい
私には芝居しか出来ないけれど
少しでも楽になりますように
自分自身を休ませてあげられますように
そんなひとときを届けられますように
いつか沢山の悲しみを誰かの力で流せたなら
それ以上は一人で
悲しみを深く掘り下げる必要はない
きっと、どこにいても
絶望を描いてはならない
もう十分に苦しんだのだから
これからはその自分たちを
労ろう、もっと労わってあげよう
生きて
生き抜いて未来に希望をいっぱい求めていこう
みんなで一緒に
あの時の恐怖感は消えないかもしれない
と、思う恐怖心が消えてくれないかもしれない
また同じような事が未来に起こらないだろうか
立ち止まってしまうかもしれない
過去にもいろいろな災害や歴史があった
でも
過去に生きた人たちが乗り越えてくれたから今があるのだろう
私たちが乗り越えられたら未来の人たちが生きて行けるのだろう
それを繰り返すというのが答えなのかな
こんな話を聞いた事を思い出した
『サクラは散ってしまう
でもまた蕾を付け花を咲かす
今見ている花は過去と同じ花ではない
だからいつも異なる感動がある
散ってしまった花は二度と咲くことはできないけれど
でもまた新しい蕾を付け花を咲かす…』
繰り返しではない
だから慣れることもない
失敗もあれば成功もある
落ち込むこともあれば喜ぶこともある
今年の桜は早咲きかな遅咲きかな
満開の桜が長く見られるかな
みんなもきっと心待ちにしている
今はまた豊かな街を新たに取り戻す日を心待ちにしている
上野樹里