細い籠に花が一輪とてもひっそり挿されてた
食堂のいちばん隅の扉を開けると暗く
狭い廊下があって
小さな窓があって
古い流しがあって
細い籠が吊りさがってて
花が一輪
とても
ひっそり
挿されてた
庭のたくさんの花から
切り離されて
挿されてて
たった
一輪で
挿されてて
けれど
みずみず
咲いていて
その花に
心の肉を咲かせるような
いってきますを毎朝いってた
十才
細い籠にとてもひっそり挿されてた一輪の花
花たちに、くっきりと印された
(一であることの美しさ)(孤独の美)を、
私は、いまも、愛してる
食堂のいちばん隅の扉を開けると暗く
狭い廊下があって
小さな窓があって
古い流しがあって
細い籠が吊りさがってて
花が一輪
とても
ひっそり
挿されてた
庭のたくさんの花から
切り離されて
挿されてて
たった
一輪で
挿されてて
けれど
みずみず
咲いていて
その花に
心の肉を咲かせるような
いってきますを毎朝いってた
十才
細い籠にとてもひっそり挿されてた一輪の花
花たちに、くっきりと印された
(一であることの美しさ)(孤独の美)を、
私は、いまも、愛してる