立派な、戦闘機よ!」
「これを戦闘機と評すのは待ってもらおうか?」
「それは、多目的駆動機械……
もともと兵器を目的にしてないから……
戦闘機じゃない」
「結果、戦闘にも使えるというだけだ……
使っている者が軍人だから仕方ない……
私の設計思想は間違ってはいないよ」
「艦娘とはいえ、所詮は凡人か……
物事の本質がわからないとは……
天才にはわからない苦労だ……」
「……それは、私に言っているのか?」
「そうか、呼ばれなかったので……
気が付かなかった……」
天才っ!ハル・ボーエン」
「呼んだか!」
「疑似モノポール理論で常温核融合を実現させて、ノーベル賞の打診を受けたときに……
『ノーベルなんていう凡夫の賞を受けるのは、天才たる私に取っては恥だ。私の名前を冠した賞なら喜んで受けよう」と言い放って、受賞を蹴った!?」
「その後、ドイツ軍の資金援助でモノポールリアクターを開発して、トンズラ!
『世界に天才たる所以を見せる』とか言って、艦娘やらいろんな超人兵器を揃えて、世界征服を目論でG7連合軍に袋叩きにあって……拘禁……
でも、その頭脳を惜しむア帝がモノポールリアクターの技術供与で取引しようとしたところ……
なぜか、日本にその情報をリークして、ア帝の企みを潰して、日本に亡命。
日本は拒否るんだけど……厚かましく居座ってる。
おかげで、日アが非常に仲悪くなった……
まあ、リアクターの副次理論を共同研究することで、多少良くなったけど……」
しかし、天才は凡才の苦悩を知っている。
……こいつは、現場に居た……ただ、それだけだ」
「……僕に権限はないけど……こいつの身柄は僕が預かるようにするから、君たちも僕の泊地に赴任できるように手配するよ……五十鈴さんが!」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます