TRPGはじめて物語

TRPGのプレイレポートやゲーム、アニメなど気になったことや感想などを独断と偏見でのたれ書いたもの

誰其彼怪奇譚

2017年02月02日 12時46分57秒 | 妄想TRPGリプレイ

「紅八の始まりの物語」

3,4年前の夏の花火大会のとき

人通りの良い吉原の大門で

祖母が見えないものが見えだした紅八に

希望を託し、自分のすべてを教えた。

 

「紅花の始まりの物語」

5,6年前の雨の日

誰もいないお堀のそばで

戦いに敗れた妖狐が

あなたに希望を感じ、否応なく契約した。

 

「これは?」

「僕らの始まりの物語……つまり、怪異と初めて関わったときの話だね。

ここから、話を広げるわけだけど。

どうも、僕は吉原に関わりありそうな感じだね」

「……それだと、必然的に私、遊女なんですが……」

「そこは、考えようか……吉原には東西南北に稲荷神社があるから、そこで狐舞を覚えたとかいうのが自然なんだけど……

どうも、紅花農家が食いっぱぐれることはなさそうだから……

兄弟が多かったから、他家に養子に出されて、周り巡って、ここに来たのかな?

化物見えるから……」

「ん?

なら、私はどうしよ……お堀ってお城のよね?」

「吉原には、お堀はないけど溝がある。

お歯黒溝っていうのに囲まれてるよ?」

「どう足掻いても、私に身売りさせたいのですか?」

「勝手に『紅』を名前につけたのは君だけどね……

一応、花街デビューは17歳(数え歳)だから……

君の設定だと、デビュー前にツキガミに出会ってるんだよな……」

「デビューがいやで、宿を抜け出したところで傷ついた狐がいて、それを助けたら契約を押し付けられたっていうのはあり?」

「じゃ、その狐が僕を預かってくれた神社の御神体にしようか?

そうすれば、神社としては君を現人神的な立ち位置で迎えられそうだけど?」

「じゃ、それで……」

「で、暇だから僕と一緒に狐舞を覚えたことにしようか……僕はついでに見廻り衆の手伝いもしてることにするけど……君は遊女もやる?」

「……兄様はわっちをお嫌いなようざんす」

「嫌いじゃないけど、生活はどうするの?

開運稲荷の境内でかんかんのうと踊ってる?」

「かんかんのうと踊るわよ?」

「かんかんのうは捕まるけどね?」

「?」

「僕は、昼間は江戸の神社で狐舞。夜は見廻り衆」

「私は、兄様についていきます。夜は寝ます」


「兄妹から、義兄弟にクラスチェンジしたわね……

でも、普通血の繋がらない妹って大切にしない?」

「たぶん……原因は『これ』だろうなぁ……」

「あったねぇ!」

「?」

「リアルに妹もいるし、妹とは距離を置きたいんじゃないかな?

しかし、神主になる可能性があったりすると、話がややこしくなりそうだけどね」

「剣術とか取ってたし、旅にでも出る気まんまんだな……」

「まあ、血の繋がりがなければやりようがありそうね」

「なにを!?」



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