7月13日午後3時からCSテレビのザ・シネマで観た。
強盗に襲われ命を落とした男は、幽霊となって恋人の側に現れるが、彼女には彼の存在がまるで伝わらない。
やがて自分を殺した強盗が彼女にも迫っている事を知った男は、彼の声を聞く事の出来る霊媒師の力を借りて危険を知らせようとするが……。
サスペンスとロマンスがほどよくブレンドされ日本でも大ヒットした作品。
『ゴースト/ニューヨークの幻』(原題:Ghost)は、1990年のアメリカ映画。恋愛映画。
2005年から放送されていたテレビドラマの『ゴースト 〜天国からのささやき』とは関係ない。
概要 ロマンス、コメディ、ファンタジー、ホラーといったいくつかのジャンルに含まれる。
愛する人が幽霊となって目の前に現れるというアイデアは、この映画のメガヒットで多くの亜流映画・小説を生む。
ウーピー・ゴールドバーグがアカデミー助演女優賞を受賞し、作品自体もアカデミー作品賞、編集賞、作曲賞にノミネートされたが、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』という強豪の存在のため他はアカデミー脚本賞(ブルース・ジョエル・ルービン)を受賞するにとどまった。
主題歌は、ライチャス・ブラザーズの「アンチェインド・メロディ」(もともとは、1955年の映画『Unchained』(日本未公開)の主題歌だった。作曲はアレックス・ノース)。
監督は『裸の銃を持つ男』や『フライングハイ』などのコメディを得意とするジェリー・ザッカー。
母のシャルロッテ・ザッカーを銀行の受付役、妹のスーザン・ブレスラウをサムの同僚のスーザン役で登場させている。1995年にもシリアス路線で『トゥルーナイト』を監督した。
また、脚本のブルース・ジョエル・ルービンの母親も小切手を受け取る慈善団体の教会のシスター役で登場している。
ストーリー ニューヨークの銀行に勤める温厚かつ誠実な銀行員のサム・ウィートは、陶芸家として成功しつつある最愛の恋人であるモリー・ジェンセンと幸せな時間を過ごし、仕事の同僚で友人であるカール・ブルーナーとも良好な関係を維持しながら順調に仕事をこなし、平穏な日々を送っていた。
ある日、サムは勤め先の銀行で、コンピュータ内の口座データに異変があるのを発見した。
カールが手伝おうとしたが、サムはそれを断り残業して調べていった。
後日、サムとモリーが「マクベス」を観劇しての帰り道、モリーがサムに自分の心を打ち明けた。「貴方と結婚したい」。
今まで、彼女が避けていた問題だったのでサムは驚く。悩むサムに、モリーはなぜ「愛してる」と言葉にしてくれないのかと問い詰める。
「愛してる……」とモリーが言うと、サムは必ず「Ditto」(同じく)と答えていた。
しかし、突然暗がりから一人の暴漢がサムを襲った。そしてサムと暴漢は揉み合いになり、暴漢が持っていた拳銃が発砲された。
そして暴漢は逃げ、それを追いかけるも取り逃がしたサムが諦めて戻ると、モリーが血だらけの自分を抱いていた。
サムは死んでゴーストになってしまったのだ。
ゴーストになったサムはモリーのアパートで彼女の側にいたが、彼女からはサムが見えず、サムが話しかけてもモリーに声は届かない。サムが死んでからカールはモリーに近付いていくが、モリーはそれを拒む。
明くる日、気分転換のため2人が散歩に出かけたが、その後に留守中のモリーのアパートに一人の男が侵入して来た。
その男の顔を見てサムは驚愕する。侵入してきた男は自分を襲って殺したあの暴漢だったのだ。
サムはその男に殴りかかるが、拳は当たらず空を切るばかり。
そこにモリーが帰ってきてしまう。サムは危険を知らせようと必死に呼びかけるが彼女は気付かない。
そのまま知らずに暴漢の男に狙われそうになるモリーだったが、咄嗟にサムはモリーの飼い猫のフロイドをけしかけて何とか暴漢を追い出すことに成功する。
アパートから出た暴漢の男はそのまま地下鉄に乗り、追跡するサムもそれに乗るが、そこで突然見知らぬ男のゴーストが「ここは俺の縄張りだ!」と言ってサムに襲ってきた。
その男のゴーストは、地下鉄を自分の場所として占領し、物体に触れて動かすことが出来るサブウェイゴーストだったのだ。
その場を逃れて再び暴漢の男を追跡したサムは、その男の住んでいるアパートを突き止める。そこの表札に書かれていた暴漢の男の名前は「ウィリー・ロペス」であった。
そしてアパートを出たサムは、偶然、近くに霊媒師の看板があるのを見つけて中へ入る。そこでは胡散臭い女霊媒師のオダ=メイ・ブラウンが客を相手にしていた。彼女がやっていることは明らかにインチキだったため、サムがそれに茶々を入れていると、何とオダ=メイはサムの声に反応する。
自分の声が彼女に聞こえていると知り驚くサム。彼女はその時初めて霊媒師としての才能を開花させたのだ。
サムはオダ=メイを一晩中「ヘンリー8世君(英語版)」[注 2]を聞かせ続けるという半ば脅迫めいたやり方で説得し、モリーに会わせる。サムしか知らないことをオダ=メイから言われたモリーは半信半疑ながら彼女の話に耳を傾ける。
そしてサムは、自分を殺した犯人の男の名前が「ウィリー・ロペス」であることをオダ=メイから彼女に言い聞かせる。
モリーはそのことをカールに話し相談するが、カールはオダ=メイはペテン師だと決め付け信じない。
しかし、真意を確かめたいと考えるモリーを見て、カールは代わりに自分が調べようと言い、ウィリーの住むアパートへ向かっていった。
そのままウィリーの住むアパートへ着き彼がいる部屋へ行くカールを見守ろうとサムも付いていくが、そこでカールとウィリーのやり取りを目の当たりにしたサムは自分が死んだ事件の衝撃的な真相を知ることとなった。
カールは裏取引で、麻薬組織から受け取った400万ドルもの不当な金を、自分や同僚のサムが勤める銀行で架空口座に収めながら密かに資金洗浄するという不正を働いていた。
だがその不正の存在に気付き始めたサムがその架空口座の送金用コードを変更したことで麻薬組織への送金が出来ない状態となったため、カールはそのコードが書かれた手帳が入っているサムの財布を彼から盗み取るようウィリーに依頼。
それを引き受けたウィリーが夜道でサムから財布を奪おうとするも、予想外に抵抗されたことで思わずサムを殺してしまったのだった。
全てを知ったサムは激しく怒り、ウィリーと今後どうするかの相談を終えてその場を去っていくカールに何度も殴りかかるもやはりその拳は空を切るばかりで、親友だと思っていた彼の裏切りにただただ嘆き悲しむ他なかった。
一方、モリーは警察署でオダ=メイから教えられたことについて相談していたが、そのオダ=メイがかつて詐欺師として悪事を働き何度も服役していたことを告げられショックを受ける。
その後、自宅でモリーにそれを打ち明けられたカールはそこに付け込み、モリーにキスをしようとする。
しかしその場に居合わせたサムが阻止しようと飛び込んだ瞬間、写真立てが倒れて二人を離すことが出来た。
そしてサムは、ゴーストでも物体を自在に動かせる方法を学ぶべく、物体に触れる事が出来ていたあのサブウェイゴーストがいる地下鉄へ赴き、走る電車で彼を探して見つける。
再び現れたサムに激怒して追い出そうとするサブウェイゴーストだったが、一歩も引かずに教えを請おうとするサムの強い意志に根負けし、彼に物体への触れ方とそれを動かす方法を教え込んだ。
そして見事にそれを習得したサムも、あらゆる物体を触れて動かせるゴーストとなったのだった。
続いてあの送金コードが書かれた手帳を手に入れたカールの悪巧みを止めるべく、サムは再びオダ=メイの元を訪ねる。
本物の霊媒師となったことで自分の元に多くのゴーストが集まるも追い出している彼女だったが、直後に現れたウィリーに襲われる。
だが何とか命拾いしたオダ=メイに、サムは上品な服装をしながら偽の身分証明書を持って銀行へ行くよう指示する。
そして銀行に訪れたオダ=メイはサムの助言を受けながら、カールが例の不正のために開設していた架空口座の名義人に成り済まし、上手く口裏を合わせてその口座を解約。
そうしてあの不正の400万ドルもの金を小切手として引き出すことに成功する。
直後、偶然その場に居合わせたモリーに気付かれながらも、オダ=メイは小切手を持ってサムと共に何とかその場から逃れた。
大金を手にして喜ぶオダ=メイだったが、サムにその金は自分が死ぬ遠因にもなった犯罪絡みの汚い金で持っている限りは命が危険だと諭され、嫌々ながらもその400万ドルの小切手を街中で募金を呼び掛けている慈善団体に渡して寄付。
それを見届けたサムに称賛されながらも、オダ=メイは彼に悪態をつきながらその場を立ち去ったのだった。
同じ頃、銀行のオフィスにいたカールは、例の架空口座が突然解約されて誰にも知られることなく麻薬組織に送金する予定だった400万ドルが無くなったことを知り、真っ青になりながら慌てふためき始めていた。
このまま送金が出来なければ組織に殺されてしまうカールは銀行が閉店した後もオフィスに残り必死で金を探していたが、その様を可笑しく見ていたサムが起こした怪奇現象を目の当たりにして恐怖する。
そのままカールはモリーのアパートへと駆け込むと、以前のオダ=メイとゴーストになったサムの件について改めてモリーに問い始めた。
そして彼女から、この日にオダ=メイが銀行を訪れ、偽名[注 3]を使って口座を解約していた事を教えられたカールは例の金が無くなった理由を悟って絶句し、再びサムから追い打ちの如くちょっかいをかけられる。だがカールはそれに逆上し、モリーに分からないところで見えないゴーストのサムに向かって彼女を人質として金を返すよう要求。
その場で送金の時刻までにモリーのアパートへまた来る手筈を整えたカールはすぐさま金を取り戻すべく、ウィリーと共にオダ=メイが住むアパートへ向かった。
サムもオダ=メイが危ないと悟り、彼女を救うべく急いで彼らの後を追う。
アパートの自宅でいつも通りに姉妹と過ごしていたオダ=メイは、一足早く到着したサムから危機が迫っていることを知らされ、姉妹と共に慌ててその場から逃げ出し、間一髪でアパートの別の住人の部屋へと避難する。
そしてアパートに来たカールとウィリーが無人となったオダ=メイの住む部屋に侵入し、手分けしてオダ=メイの所在を探していたが、2人からは見えないサムがウィリーの目の前で物体を動かしてポルターガイストを起こし、彼を恐怖の底へと突き落とした。
そのまま外へ逃げるも立て続けにサムに追い立てられたことでパニックに陥ったウィリーは、逃げ惑った末に車道へ飛び出してしまい、走ってきた乗用車とバスに挟まれ死亡。
彼もサムと同じくゴーストとなり、自分が手に掛けたサムのゴーストからその事実を告げられて呆然となる。
それも束の間、周りから地獄の使者達が恐ろしい唸り声を上げながら現れ、罪を犯したウィリーを捕えて地獄へと連れ去っていったのであった。
オダ=メイはサムと共に再びモリーのアパートへ行き、彼女にサムが殺された事件の真相とこのままでは命が危ないことを知らせようとするが、モリーはオダ=メイに詐欺師の前科があったのを知ったことで、彼女をペテン師だと思い込み、再び信じようとしなくなっていた。
しかし、以前のように彼女自身とサムだけしか知らないことをオダ=メイから話され、さらにサムがオダ=メイに出させた1セントコインをモリーの目の前で動かし「お守り」として彼女に渡したことで、今度こそモリーはゴーストとなったサムの存在とオダ=メイの霊能力を心から信じたのだった。
そして全ての真相を知ったモリーは警察に通報してオダ=メイと共に待機する中、サムから「もう1度モリーに触れたい」という願いを聞いたオダ=メイは、彼に自分の肉体を貸した。そうして憑依したサムとなったオダ=メイとモリーは再び触れ合い、再会の一時を優雅に過ごす。
しかしその途中で、警察が到着するよりも早くカールが再びモリーのアパートに来てしまう。
オダ=メイの体から抜け出したサムが人の肉体に憑依したことで一時的に力を消耗し物体に触れることが出来ない中、急いでアパートの工事途中の上階へ逃げるモリーとオダ=メイ。
それを扉の鍵を壊して強引に侵入してきたカールがそのまま上階まで追い掛け、手始めにオダ=メイを捕まえて拳銃を突き付けながら、あの400万ドルの小切手を奪い返そうと迫るも、霊力が回復したサムからの反撃を受けてオダ=メイを取り逃がした。
それでも諦めないカールは、次に最初の手筈通りモリーを人質にし、改めて姿の見えないゴーストのサムに向かって小切手を返すように要求する。
だが、またしてもサムから反撃されたカールはモリーも取り逃がした上に拳銃をも落としながら追い立てられたことで恐れをなし、天井から吊るされていた工事用のフックを見えないサムに投げつけて部屋の窓から逃げようとするも、揺れて戻ってきたフックが真上の窓ガラスを二度も叩き割り、その衝撃で窓枠が落下して割れ残っていた窓ガラスがカールの胸に突き刺さった。
そのまま絶命しゴーストとなったカールもまた、束の間ではあるがサムと再会し、罪に手を染めていたことからウィリーと同様に地獄の使者達に連れ去られていった。
全てが終わり、助かったオダ=メイとモリーにサムが安否を気遣う声を掛けると、それはオダ=メイだけでなくモリーにも届く。
その直後、心残りが無くなったサムを天国からの迎えの光が照らし出し、遂にモリーもゴーストのサムの姿をその目で見ることが出来た。サムはモリーにそっと口付けをし、手助けしてくれた上にこれから旅立つ自分を惜しんでくれているオダ=メイにお礼と別れを告げる。
そして再びモリーに向き直ると、彼女に初めて「愛している」と自分の本心を伝えた。
それにモリーも感涙しながら、サムがいつも口にしていた「Ditto(同じく)」と答え、2人は無事にお互いの気持ちを確かめ合った。
そうしてオダ=メイとモリーに見送られながら、サムは静かに天国へと旅立ってゆくのだった。
デミ・ムーア
モデルからのし上がり、81年「恋人たちの選択」でスクリーンデビューを果たす。以降、アイドル女優として「セント・エルモス・ファイアー」などに出演し、87年には、ブルース・ウィリスと結婚(98年に離婚)。
ブレイクは90年の「ゴースト/ニューヨークの幻」。
世界的に大ヒットを記録し、トップスターの仲間入りを果たす。
「幸福の条件」「スカーレット・レター」「G.I.ジェーン」など様々な役柄にチャレンジし、一時はハリウッドNo.1の高給取り女優となる。だが、一時休業し、03年「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」で復活し、元気なところを見せた。現在の恋人は16歳年下のアシュトン・カッチャー。
サム・ウィート パトリック・スウェイジ モリー・ジェンセン デミ・ムーア オダ・メイ・ブラウン ウーピー・ゴールドバーグ カール・ブルーナー トニー・ゴールドウィン ウィリー・ロペス リック・アビレス 地下鉄のゴースト ヴィンセント・スキャヴェリ 緊急治療室のゴースト フィル・リーズ ローザ・サンティアゴ アンジェリカ・エストラーダ クララ アルメリア・マックィーン ルイーズ ゲイル・ボグス 巡査部長 スティーヴン・ルート 婦警 ローラ・ドレイク オーランド オージー・ブラント オーティーシャ ヴィヴィアン・ボネル ライル・ファーガソン ブルース・ジャーチョウ 銀行の同僚 ウィリアム・コート ゴースト J・クリストファー・サリヴァン アーセニオ・ホール ローズ マルティナ・ディーグナン タクシードライバー サイード・ファラジ
映画『ゴースト ニューヨークの幻』ろくろに込められた意味とは ...
犬童一心さん映画監督
ジョゼは、永遠だ。韓国で生まれたジョゼにも溢れる魅力があって、心うたれる。
彼女の強がりや、不器用さや、諦めや、欲望や、優しさや、何もかもが忘れられない。
日本の「ジョゼと虎と魚たち」の「恋」はぶつかるように描いたけど、韓国の「恋」は慈雨のように沁みてきた。
ジュヒョクさんとジミンさんの演技に目を見張りました。素晴らしいです。
花澤香菜さん声優・女優・歌手
幸せを感じたあとに押し寄せる怖さ。
これは一瞬のものかもしれない、というざらっとした気持ちが、ジョゼを通して蘇ってきました。
ジョゼとヨンソクのかけがえのない美しい時間を、ずっと見ていたかったです。
村上佳菜子さんプロフィギュアスケーター
心がギューッとなりました。
人は誰でも支えがないと生きていけないということも改めて思いました。
一つ一つの映像が細かいところまで素敵で、自分が想像するイメージを表現されているような感覚で、
まるで小説を読み進めているような気分になりました。
真野恵里菜さん女優
突然出会った2人が互いに惹かれ合い、相手のことを知れば知るほど近づきたくなる想いと、
知れば知るほどに自分の気持ちに蓋をして遠ざかろうとする想いはどちらも共感できました。
幸せとは何か、そんなことを考えながらラストは涙が溢れました。
三吉彩花さん俳優・モデル
ゆっくりと流れていく四季折々のリアルな時間。
それとは裏腹に鼓動が早くなるかのようにぐっと縮まる二人の距離。
静けさの中に熱く流れる涙が今でも鮮明に映像として自分の中に溢れてくる。
そんな忘れられない景色が幾つもある作品でした。
玉城ティナさん女優・モデル
嘘が入り込む隙間もないくらい、ただ信じるしかなかった日があった。
そうするとどんな世界でも全て肯定してくれた。画の中に暗がりと光が同時に描かれていて、
赤や黄や青、他にも沢山の色が集まって黒になっているんだよ、という誰かに言われた言葉をふと思い出しました。
若い時に知らなきゃ良かった、と感じた事もいつか記憶として助けてくれる、
きっと、そうだといいな、と思っています。
宇垣美里さんフリーアナウンサー
自然光で彩られた美しい映像で語られる
確かに存在した愛の始まりとその終わり
たとえ永遠でなくても、その思い出をぎゅっと抱えて生きていける。
そんな出会いが人生にはある。
深く切なく静かな余韻に胸がじんわりと温まるのを感じた。
マキヒロチさん漫画家
静かに美しく蘇ったジョゼ。
道端で泣き出すことも一人だけで車椅子を
颯爽と漕ぐ姿を見せることもない二人の永遠を、
もう一度信じたくなる。