政治に無関心な若者が多いのは、なぜだろうか?

2024年09月02日 12時29分16秒 | その気になる言葉

政治に無関心な若者は、生活に直結する「政治の本質」を理解していないのである。

デンマークでは、20代の投票率は8割を超えているそうだ。

その背景には、「自分たりがつくっている社会は、自分たちで変えられる」という意識があるのである。

みんなが生きやすい社会をつくるためには、意思決定の場に多様な属性の人がいる必要がある。

そのためには、若い世代の積極的に政治に参加することが大切である。

極論であるが、自衛隊を軍隊として、韓国のような徴兵制度とする。

これが現実になるとしたら、その制度に反対する若者たちが、これまでになく政治に強い関心を示し、政治に対して真摯に真剣な声を上げるはずだ。

その人が置かれている環境は、頑張れば報われる社会とする、その背景に政治の役割があるのだ。

現在の状況を変えるために、政治に対して若者も声を上げることだ。

では、なぜ、デンマークの若者は政治に高い関心を示しているのだろう?

政治の場に若者の代表がいない限り若い世代が政治に関心を持つのは難しいだろう。

デンマークでは、各政党に青年部があり、政党内でも、若者が意思決定に参加できる場が担保されている。

つまり、「自分がアクションを起こすことで社会は変えられる」という仕組みがあるから、若い世代の投票率も高い。

 


安易化・安逸化する人間群

2024年09月02日 12時08分49秒 | 沼田利根の言いたい放題

政界を大きく揺るがしている自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件。

金にまつわる、「安易化・安逸化する人間群」その代表であろうか。

さらに、旧統一教会と自民党の議員たちの怪しい関係も然りである。

歴史にもしもはないのだが、安倍晋三元首相の暗殺事件が発生しなければ、未だに闇の中であっただろう。

また、特殊詐欺こそが、「安易化・安逸化する人間群」を如実に照らし出している。

「額に汗水を垂らして働く」昭和の生真面目な日本人の姿は過去に遠ざかるばかりである。

 

「額に汗して働く姿は尊い。だがいつまでも額に汗して働くのは知恵のない話である。(中略)人より一時間、よけいに働くことは尊い。努力である。
勤勉である。だが、今までよりも一時間少なく働いて、今まで以上の成果をあげることも、また尊い」(『道をひらく』)—松下幸之助

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


【追悼 アラン・ドロン】日本の男性を虜にしたスタイルアイコン 「美貌」を超えた神通力

2024年09月02日 11時45分57秒 | 社会・文化・政治・経済
ファッション 投稿ナビゲーション 

高度経済成長を経て国際化の機運が高まった1960〜70年代。日本にアイビールックを流行させたヴァンヂャケットに代わり、新たなメンズスタイルのお手本となったアイコンが、アラン・ドロンだった。

「ダーバン、それは現代を支える男のエレガンス」。

フランス語のつぶやきで締められるCMが、繰り返しテレビで流れた70年代。既製服のスーツが普及する時代に、勢いづいていたレナウンの「ダーバン(D’URBAN)」の広告キャラクターとなったアラン・ドロンは、都会的な国際派スーツを着こなす理想像として日本のスーツスタイルに絶大な影響を及ぼした。タキシードに白いマフラーをあしらう着こなしのイメージはいまだ根強い。

21世紀にも衰えぬ神通力

彼は「エレガントな」スーツのアイコンになったばかりではない。トレンチコートのベルトのあしらい方、帽子をかぶる角度、シャツを素肌に着るときのボタンの開け具合やアクセサリーの見せ方はじめ、あらゆる男性服の着こなしのお手本として繰り返しその姿が引用される。「サムライ」でのチェスターコートに白手袋という暗殺者スタイルは、マイケル・ジャクソンの白手袋にも受け継がれた。

ドロンは、時計、香水、サングラスなどでビジネスも展開した。その神通力は21世紀に入っても衰えず、「クリスチャン・ディオール(CHRISTIAN DIOR)」は2009年と15年に香水「オーソバージュ」のキャンペーンで、彼が出演した映画の映像を使っている。

時折見せるダーティーな影
男性を引きつける無二の魅力

メンズスタイルの色あせない理想としてなぜ彼はこれほどのインパクトをもったのか?もちろん、彼の「酷薄さ」までアクセントになる完璧な美貌、従軍経験で鍛えた体躯と身のこなしがあったからこそであろう。しかし人は表面的な美にはすぐ飽きるものだ。彼は「美男子であることを人々に忘れさせるために、俳優として何年も人一倍苦労した」と言った。幸薄い少年時代に幾多の苦労を経てきただけでなく、スターになってからも付き人の射殺事件で長時間取り調べを受けるなど、暗部もつきまとっていた。しかしドロンはダーティーなイメージがついたあとはそれを逆に利用し、その後は暗殺者や前科者など屈折した悪役を積極的に演じてかえって評価を高めた。

当代一の美男子であるという生まれの「ハンデ」を克服し、不穏な評判も逆利用するしたたかな生命力が、身に着けるものまで魅惑的に見せたのである。女性のアイドルとして以上に、アラン・ドロンはむしろ、時折ちらつく下品な影を含めた男性の理想のアイコンとして、これからもあり続けるだろう。


人は人によって磨かれる

2024年09月02日 10時32分37秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼「戦う生命」こそ「健康な生命」である。

健康は声の強さにも表れるものだ。

▼作家・山崎豊子の才能が開花した影には、新聞記者時代の上司だった作家・井上靖の存在があった。

井上は山崎に記者のイロハを教えたのである。

筆の遅い山崎に、調査記事の執筆を依頼した。

時間がかかるのは丁寧さ故と見抜いたからだ。

終戦後の紡績工場の実態を克明に描いルポ「昭和女工哀史」からは、彼女の緻密さがうかがえる。

徹底した調査で「取材の鬼」と称された山崎は、作家に専念してからもその姿勢を貫いた。

社会の実情や人間の本質を的確に捉えた作品群は、今なお人々を魅了する。

彼女は後年、「井上靖上司と出会わなければ、作家にならなかっただろう」と感謝したそうだ。

▼徹底して一人を大切にする。

そして共に戦う。

そして皆が持っている力を発揮できるように心を砕く。

「人を大事にするということは、その人が存分に働ける環境までつくって生かすことだ」

▼人は人によって磨かれる。

人間が持つ可能性を開発するのである。

皆が希望を紡ぐ主体者なのだ。


創作 あの頃の自分 6)

2024年09月02日 02時57分20秒 | 創作欄

木村勇作は、大学の卒業論文で「漱石文学で読み解く女性論」選んだ。

勇作は3年生の時に、「近代文学における女性」を仲間たちとの機関誌「碧」に掲載していた。

原稿用紙700枚が長すぎたので50枚に縮めたのである。

元の700枚は後輩の松尾晃が横須賀線の網棚に置き忘れ、紛失してしまう。

その後、文芸評論家の江藤淳の著作である「漱石とその時代」にヒントをて、「漱石文学と女性論」を選択した。

だが、大学院に進んだ先輩の大村健司は「木村君、女性論などよしたら、漱石なら則天去私をテーマにすべきではない」と助言する。

「漱石とその時代」は、日本の近代と対峙した明治の文人・夏目漱石。その根源的な内面を掘り起こし、深い洞察と豊かな描写力で決定的漱石像を確立した評伝の最高峰と評価されていた。

 

勇作は、新しい職場の同僚である山崎瑞奈と親しくなったことで「現代における女性論」のテーマを得たえたような複雑な心情になってゆく。

「結婚するなら、別居結婚がいいな」瑞奈は唐突に奇妙なことを言うのだ。

それは、銀座のサラダ専門のレストランでの食事中であった。

そのレストランの客は若い女性ばかりで、勇作は憩う気持ちになれなかった。

「映画観ようか。外国の映画がいいわ」そして、観たのが映画「貴族の巣」であった。

原作はイワン・ツルゲーネフの小説。

この作品はロシア社会に熱狂的に受け入れられ、19世紀末までツルゲーネフの小説の中で最も物議を醸すことがなく、最も広く読まれた小説であり続けたそうだ。

「いいな、ロシアに行ってみたい」

「でも、今のロシアは社会主義の独裁国家ソ連ですよ」

「ようなのよね」瑞奈は浮かぬ表情となる。

「これから、鎌倉行こうか」唐突である。

腕時計で確認すると午後8時になっていたので、「この次にしましょう」と勇作は地下鉄方面へ向かうが「瑞奈のお願いなの。鎌倉よ」何時もは優しい口調の彼女は、思わぬ我儘な片鱗を見せるのだ。