ミャンマー東部にある特殊詐欺の犯罪拠点の一掃に乗り出した地元の武装勢力は、これまでに複数の拠点で働かされていたとみられる7000人以上の外国人を解放したと明らかにしました。この中には日本人は含まれていないとする一方で、犯罪組織のメンバーの一部が拠点から逃走したとしています。
タイとの国境近くにあるミャンマー東部の複数の犯罪拠点では日本人を含め多くの外国人が特殊詐欺に加担させられていたとみられ、この地域を支配する少数民族の武装勢力「BGF」が拠点の一掃に乗り出しています。
BGFは26日も拠点の1つとされる「KKパーク」で捜索を行って多くの外国人を解放し、1月以降、これまでに複数の犯罪拠点にいた外国人合わせて7141人を解放したと明らかにしました。
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外国人の国籍は、中国が4860人と最も多く、次いで、ベトナムが572人、インドが526人、エチオピアが430人など28の国と地域に及んでいますがこの中には日本人は含まれていないとしています。
BGFの幹部は「もう、残っている人は多くはない。われわれが特別の部隊を編成して作戦を実行する前に他のグループの助けで逃げてしまった」と述べ、犯罪グループの一部は先に逃走していたと明らかにしました。
BGFは、引き続き捜索を行うとしていて、特殊詐欺を強要されていた人たちの解放とともに、詐欺拠点の壊滅が進むのかが焦点となります。
NHKが入手した、犯罪拠点の1つとされる「KKパーク」で26日撮影された映像では、ミャンマーの少数民族の武装勢力「BGF」が捜索を行った時の様子が写っています。
このうち中庭のような場所では大勢の外国人が集められ、そのそばには、BGFのメンバーが銃を持って立っています。
また、建物の中では寝具が散乱したままの2段ベッドがところ狭しと並んでいるほか、別の場所では壁に中国語で「業績こそが尊厳だ。業績が存在価値を証明する」というスローガンが掲げられているのが確認できます。
周辺には赤いちょうちんが飾られた2階建ての建物が立ち並ぶ一角もあり、壁には中国語で「公平公正」などとうたったカジノの広告もありました。
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