日本維新の会の兵庫県議会議員で、斎藤知事の内部告発文書を調査する百条委員会の委員を務めていた岸口実氏と増山誠氏は、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に去年の県知事選挙の期間中、真偽不明の文書や選挙に影響を与えないよう非公開とされた百条委員会の音声などを提供したことを認めています。
これについて26日、日本維新の会の県組織、兵庫維新の会は県庁で記者会見し、岸口氏を除名、増山氏を離党勧告の処分にしたと発表しました。
岸口氏については、当時、百条委員会の副委員長や県議団の団長を務め、監督責任などの重大な責任を負っていたにもかかわらず、党への信頼を失墜させる行為を行ったとして、最も重い除名の処分となりました。
また、増山氏については、委員会の規則に反して情報提供した責任は重いなどとして、離党勧告としたということです。
2人の処分について、25日、日本維新の会の吉村代表は、岸口氏を離党勧告、増山氏を除名とする案が検討されていることを明らかにしていましたが、その後、県組織の会合で協議が行われ、最終的な処分が決まりました。
兵庫維新の会の代表を務める金子道仁参議院議員は会見で「県政に混乱をもたらしたことは本当に申し訳ない。難しい判断だったが、事案の重大性や社会的な責任の大きさを踏まえ公正かつ厳正な処分を迅速に行う必要があると考え、今回の結論に至った」と述べました。
また、選挙期間中に電話で立花氏とやり取りした白井孝明県議会議員については今後、聞き取りを行い対応を検討していくということです。
【県議 辞職否定し活動】
除名処分となった日本維新の会の岸口実県議会議員は県庁で記者団に対し「私の当時の立場を考えるといたしかたない。処分が重いとか軽いとかを申し立てるつもりもない。今後について支援者と話し、『議員辞職すべき』という声があったのも事実だが、『がんばれ』という声もあったので、当面、無所属で活動していきたい」と述べました。
また、離党勧告となった日本維新の会の増山誠県議会議員は記者団に対し「処分を重く受け止めて、反省していきたい。今後に関しては、今のところ無所属で活動していきたい」と述べました。
増山氏は先日、離党届を提出しています。
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