東芝の話もあれこれあるようで

　私が就職活動をしたのはもうずっと昔の話になってしまいますが、その当時は日本の電機メーカーはいけいけいどんどんでした。日立、東芝、三菱の総合三社。松下、三洋、シャープの家電。NEC、富士通、沖の通信などなど、しのぎを削っていたと言っても良いでしょう。

　一番手に新製品を発売しても、二番手、三番手と同じような製品を発売してもどの企業の商売はなんとかなってしまっていました。そんな中で、バブルの崩壊から企業を取り巻く環境は変わってしまいました。半導体にしても家電にしても、パソコンにしても、全部おかしくなってしまいました。

　そんな中で三洋は松下に吸収され、シャープは台湾企業に助けてもらうことになり、伝統ある東芝も生きるか死ぬかの瀬戸際であえいでいます。その他の企業もリストラしまくりで電機メーカーというのは夢のある就職先にはならなくなってしまいましたね。確かに各企業では新規の開発もしているのでしょうけど、雰囲気としては金のかけかたに腰が引けてる感じがしています。

　とにもかくにも、電機メーカーの今後を占ううえで重要なのは東芝が生き残ることができるかですね。あの天下の東芝が債務超過であえいでいる。このままいくと上場廃止もありえるという瀬戸際です。私が就職するときには東芝というと優良企業で就職したいなと思いましたが、その前に内定が出ていた中堅企業に身柄を拘束されて東芝の採用試験を受けることはありませんでした。

　それが良かったのかどうかは別として、今の世の中、大手の有名企業でも何か問題が発生すると、そのかじ取りいかんでは企業そのものの存続が問題なるということです。そう考えると電機メーカーなんて魅力のない衰退しつつある産業になってしまっているのかもしれませんね。私が就職する時にはそんなこと全く想像もつかなかったのですが。