トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

水温む

2009-03-11 | 小父のお隣さん

Sn3d0502Sn3d0008_2 Sn3d0026 Sn3d0015 『卵塊の光る水辺のフキノトウ』

『カルガモや葦原消えし水に浮く』

『黄砂かと思えば杉の花粉かな』

『杉の花アセビドクセリトリカブト』

 谷あいの水溜りにガマの卵塊がいっぱいあった。水辺の動物も容易に姿を見かけるようにもなった。

 郷里での蛙の卵塊は雪の残る田んぼで見ることが多かった。すくって遊んだものだが蛙の種類は何だったのだろうか。

 蛙の産卵前の水辺の楽しみはネコヤナギを取りに行くことだった。硬くしまった雪原を歩いてゆくのは楽しいものだったが、危険も大きかった。

 小川の上の雪は薄くなっていたし、川が見えていても両脇の雪庇は薄く脆い。でもネコヤナギはこんな場所に自生していた。

 近所の餓鬼仲間で落水したのは記憶にないが、大川の土手にフキノトウを採りに行ったり魚釣りの人が転落水死の報は珍しいことでもなかった。

 突然、半鐘が鳴ると大人たちは「川流れだー」といっせいに大川に駆けていったものだが、雪解けで増水しているし、川辺に下りることも困難だったから、大抵は悲惨な結末だったように記憶している。

 当地ではそんなことは皆無だが、卵塊のある水溜りはお天気次第で干上がるし、昨年まであった葦原は重機で根こそぎ駆逐されたからカルガモの営巣もヨシキリの飛来も今年は見込めなくなった。