ナラ枯れの山はアズキの葉をまとい錦に遠く装う故郷
七年を経ても震災山肌は土色見せて秋雨にぬれる
幼子の生還したる崩壊地アワダチソウの斜面は揺れる
猛暑日となりし埼玉名月の空も汗だく無月となりし
中秋の無月となりぬ埼玉の昼は熱風夜は雨足
車窓から見たナラ枯れの被害は予想以上だった。一年前を思い出しても格段の差がある。原因となる生物は、昔から存在していたにもかかわらず、近年になって急速に拡大したのは「高齢木」が増えたことなどが指摘されている。
木の種類の性質上、北国に顕著だが中国・近畿地方、愛知県などの被害も目立ってきた。当地ではまだ発生は聞いていないが、感染が広がれば松枯れ以上の被害が里山に出るのだろう。