トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

二つ池のエコトーン

2017-02-19 | 水辺環境の保全
 ここまで日照が戻った。手前に産卵用水温維持のための流入部制水板が見える
 
 二つ池、名前の由来は二つの池が連なっている事に由るのだが、現在は隔てていたオーバーフロー部は流出し、堤も猪の掘り返しで平たくなってしまい二つの池の様子は消えてしまった。
 小生としては水域安定性の見地から大きな一つの池にしたいのであるが、何せ我らが担当エリアでなく小作人である以上、地主の意見を聞かざるを得ない。
 
 今回、ようやく水際線の補強が終わり、池中央に張り出した堤をどうしようかと思案しつつ採土を理由に撤去も画策したものの残すことにした。理由は単純で、水際線に孟宗竹を敷設した結果、境界が明確に分離されてしまった事による。
 今までは繰り返される猪の掘り返しでエコトーンは維持されていたが、池周囲に孟宗竹を敷設したことで弱められてしまった。水際の浸食を防ぐ方策とはいえ陸地と水中を移動する小生物には大きな障害物である。

 そんな事で事実上「二つ池」であった当時の堤を必要なエコトーンとして存続させる事にしたのである。この堤の残骸は水際線の補強はせず、刈り払いもせず放任状態で維持する。池の周囲と幅1mほどで接続しているから移動するにも安心して移動できるはずだ。これは小生の独りよがりとしてもである。
 以上の点は世話役のM氏に出会った折に確認したから大丈夫なのだが、M氏の年齢を考慮すると実質維持管理の手間は小生が行わなければならない方向のよう…。